夏におすすめのフライパターン – 2023年

2023/09/19

フライフィッシング 尺イワナ 源流

梅雨による増水で幕開けする本州以南の夏シーズンと盛期に突入したばかりの北海道の夏シーズン。
川辺の植物たちも大きく成長し虫たちの最盛期で稚鮎などのベイトフィッシュも関わるマッチザハッチやマッチザベイトのピークを迎えるシーズン。

今回はそんなシチュエーションやこだわるケースにも心強いフライパターンを、TFFCCメンバーがセレクト。実践的なフライを紹介します。

ヒゲナガ・ラストスパート

日が沈んだ後のラストスパートのヒゲナガや緯度や標高の関係で夕方からのヒゲナガのハッチが楽しめるエリアの方たちには沈みづらく、スケーティングもさせやすいこのフライがおすすめ。ターキークイルのテントウイングをホリゾンタルにしたりアレンジしてみてください。

ウェットで狙うならこのタイミングで最大アピールできるダンケルドがダントツ!ピーコッククイーンも手堅いですが、ラストスパートはギャンブルしては?

トップを幅広くカゲロウでやり切りたい!

春先と違って釣り人が減っている初夏からのシーズン。様々なカゲロウに対応させてこそ不完全燃焼を払拭し、マッチザハッチの楽しみMAXです。18ー12番サイズくらいでカラー違いを用意しやすいメイフライがベスト。

スローな流れや水量が落ちてナーバスな魚が多い場所では本物以上に着水が静かで吸い込みやすさ最強のこのパターン。

良型のヤマメ・アマゴは水量が増えたタイミングで浮いてくることが多いもの。そんな時に浮きは妥協せず、丁寧に着水させたければこのパターン。

水面下のライズへ対応

浮かせたいのやまやまだけど、水面下ギリギリのライズを釣り切りたい、水面下も楽しみたいマッチザハッチャーの方は忘れずに1本入れておくと、きっといいことがあります。

あと一歩で水面まで出ない時は、これがおすすめです。

水面下のレイヤを流れるスティルボーン(羽化失敗)に対してライズを続けている面倒な時に必須。アップストリームだけでなく、ダウンストリーム側の流れが緩いところをじっくりホバーさせてみてください。

テレストリアルで釣りあがる

ゾーニングが終わった渓魚たちは、選り好みをするよりも落下してくる陸生昆虫を素早くとらえて元のポジションに帰りたがっています。源流をてきぱきと釣りあがるならテレストリアルの勝負の速さに叶うものはありません。

パイロットフライにおすすめなディアヘアCDCカディス。

幅広くいろいろなテレストリアルに対応できる「餌フライ」ならこれ!

「真夏の黒いやつ」として必須なアント。

重さもリアルで着水後すぐのバイトが欲しければビートル。

夏後半に入ったらフライボックスに必須な大型は、やはりバッタで決まり。長いボディが水面で回転しながら流れる誘いに乗ってこない良型イワナはいないでしょう。

浮かぬなら沈めて流そう、ニンフィング

魚が見える気がする、流す場所はわかっている!そんな「釣り師」精神溢れる方や、直前に川石をひっくり返して、現場にいるナチュラルのサイズ・色チェックも忘れないニンフィンガーにはこれがおすすめ。

超・鉄板ですが、色を使い分けることで、日中の渋い魚にも使えます。

小さいヒラタカゲロウのニンフしかいない川でもこれなら誘えます。

水量が多い川で試すといいことがあるのがこのアトラクターニンフ。

カラーやマテリアルを使い分けることでエリアから渓流まで対応できるのが「もっふぃー」を使ったフライ。

某・有名釣具店にて発売から数時間で売り切れた伝説のマテリアルを使ったこのフライ。イングランドの超ハイプレッシャー河川を釣っていた伝説のガイド、フランク・ソーヤが使っていた元祖ニンフの現代版です。

浮かぬなら誘ってしまえ、ウェットフライ

あえてライズしない魚が釣りたい、そもそもホームリバーがライズしない魚ばかりの悲しい方にはこちらがおすすめ。

横にスイングしてダメなら?それなら縦に送り込んでターンさせてみてください。

とにかく大量生産したい場合は、このシンプルなソフトハックルがおススメ。「餌フライ」です。

完全にスローなプールで、どうしてもウェットで釣りたいのならば、スタックメンディングを繰り返して、このフライをボトムまで送り込むべし!

稚鮎だかカディスだか読めない局面で便利なのが、伝統的かつ効果てきめんのこのウェット。

川じゃなくて湖行くんだけど

湖でのんびりライズを狙うならこれ。

絶対にワカサギパターンで釣りたいけど、ロングキャスト&カウントダウンの反応に悩む方には、ストリッピングの姿勢も良くて、止めた時の揺らぎも良いこんなのもあります。

フィッシュイーターのビッグトラウトやバスを狙うなら必須のイワイミノー。時短アレンジです。

ソルトやバスはシーズン全開だぜ!

水温が上がってピークシーズンとなるソルトやバスを楽しまれる方には、甲殻類やベイトフィッシュに対応するこんなパターンをすすめておきます。フッキング性能を極めたフライを使うことで、ショートバイトなんてさようなら。

フラットのサイトフィッシングからマングローブやリーフのストラクチャー撃ちまで、幅広く対応できて強いのがこの一本!アジやメバルのエビパターンにも効きます。

じっくりとボトムをカニやザリガニパターンで狙うならこのフライ。

持っておくとソルトでもバスでも使えて便利な一本はこちら。

野池でシブチンとなってしまったバスギルを捕るならこれがおススメ。

フライカーピング:コイのサイトフィッシング

淡水における最強のボトムフィーダーといってもいい真鯉。フラットの練習にもなるので、チャレンジしてみてはいかが?

ハッチチャート&ベイトチャート

東京近郊のハッチチャートです。ご参考までにどうぞ。

こちらはベイトチャート。

まとめ

去年、重たい腰を上げてユーロニンフや競技フライフィッシングに開眼したTFFCC。ストッキー(成魚放流の魚たち)がいない環境に応用しながら得られる学びもどんどん反映しています。

夏は雨や増水とどううまく付き合うかがキーとなりますが、フィールドの幅を広げておくことで、フライフィッシングの楽しみが最も多いシーズンともいえるでしょう。

それでは危険生物対策もしっかりして、今シーズンを楽しんできてください!

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