ジャメリカン (マラブー ストリーマー)

2023/12/2712/0スレッド,18/0スレッド,カタクチイワシ,スイング,ストリーマー,センパーフライ,ターン,ナノシルク,フライパターン,ベイトフィッシュ,ワカサギ,稚魚

1990年代後半から2000年代にかけて、ニューヨークと東京の間を行き来しながら日本へ帰国するかどうか悩んでいた時期がありました。悩んだ時は釣りに行くのがNeversink流なのですが、この頃はとにかくブラウントラウトが釣りたくてロングシャンクフックにマラブーマツーカやウーリーバガーを巻いて使うことが多く、確実に魚を誘う動きの良い素材=マラブーというのが私の中で出来上がった頃でした。巻く時はマラブーたっぷりですが、現場で使いながら多少マラブーが抜けてきた方が魚の反応が良いので、この頃はフックにマラブーのテールとウイングを付けて、ボディはフラットティンセルをグルグルというシンプルな物でした。

その後帰国してから逆カルチャーショックでストレス過多な日々を過ごす中で気分転換でフライショップへ足を運ぶ中で、初めてイギリス流のウェットフライという物をタイングするようになり、その後色々と効き目のある素材を付け足し行って湖や本流・渓流、管理釣り場、汽水域をストリーマーで釣る中で、マラブーの欠点を補ったり、耐久性を高めたり、一つの完成形になったのがこのストリーマーです。どうせマラブーなんて誰かが巻いた物と似ているだろうから名前を付けなかったのですが、「アメリカ」で出会ったマラブーというベースに「ジャパン」で釣れる素材を付け足していって出来上がったので、2つの国をまたいでできたフライということで「ジャメリカン」と呼ぶことにしました。ストリッピングでもスイングでもよく釣れます。

フライフックはロングシャンク

スローなリトリーブで小魚っぽく誘うことが多いので、ロングシャンクのフックの方がプロフィールが良くなりますが、ボディのパールやシルバーで十分アピールが強いので、艶消しブラックのフックの方が安心です。湖用はストレートアイの方が姿勢が良くなるのでアタリが出やすいのですが、ここではスイング用に上下反転させた時にアップアイとなる「がまかつ S11-4L」を使っています。

レイヤーでマラブーを使う

芦ノ湖を釣る時に「ノザキ」のマラブーストリーマー「アオミドロ」は無視できないパターンですが、これを参考に3色のマラブーを混ぜるように意識しています。テールは明るい色、ウイングは明るいオリーブと暗いオリーブで濡れた時の発色がリアルになるようにしています。

アピール力の担保:赤いスロートハックルとジャングルコック

魚のエラや出血を表現するスロートはかなり重要で、これが付いているのと付いていないのでアタックの度合いが違ってきます。淡水ではグースショルダー、ソルトでは耐久性UPのためにギニアフォールを使っています。

ジャングルコック アイは定番中の定番ですが、これが付いているのと付いていないので比較したことがあって、どちらも魚に気づかせるのには差はないですが、付いている方が追いかけ方がアグレッシブになることが分かったので付けています。

プロフィール崩れの保険でピーコックハール

これはシーバスを狙うようになってから学んだのですが、流れに変化が大きいところではマラブーが不自然に広がったりしてフライのプロフィールが崩れてしまうことがあって、魚が怪しんでUターンが続出していました。ストライプドバス用のソルトのストリーマーでよく使われているのでピーコックハールを載せてみたら流れのある所でも直線状態が崩れないので魚の反応が良くなりました。

リアルさと強度:フラットブレイド ティンセルとワイヤー

水中で川底や岩と擦れた時や魚の歯の対策として、フラットブレイド ティンセルのボディをワイヤーで補強します。

マテリアル

フック(キール用):がまかつ S11-4L #6
フック(ストリッピング用):ドヒークHDS #6
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド 16/0ブラック
ウェイト:レッドワイヤー.020を3本重ねして捻ってシャンクへ取り付け
テール:マラブー明るい色、テックストリーム グリッタースレッド パール
ボディ:テックストリーム パールティンセル
リビング:ドヒーク ラウンドワイヤー0.2mm ブライトシルバー
スロートハックル:グースショルダー・クイルレッド(淡水用)、ギニアフォール レッド(海水用)
アンダーウイング:マラブー薄いオリーブ、マラブー濃いオリーブ
オーバーウイング:ピーコックハール2本
チーク:ジャングルコック アイを左右に一つずつ

使い方

ストリッピングの釣りで使う場合。活性が高い時にはあまりカウントダウンせずに着水して馴染んだら小刻みにショートピッチでリトリーブします。活性が低い時は魚のタナまでカウントダウンして、ゆっくりと同じレンジをキープするように長めにリトリーブしていきます。弱った小魚を表現したストリーマーなので、スローなフォーリングの方が反応が良いのでホバー、インタミ、タイプ2あたりの釣りになります。

スイングの釣りで使う場合。活性が高い魚にはあまり沈めずに大きなスイング、岩へ隠れているような魚を狙うときは沈めて魚よりも下流側へ送り込んでからゆっくりとスイングさせながら長いストロークで引っ張って誘います。縄張りを意識している魚の場合は、縦に送り込んでいって目の前をちらつかせて食い付かせるのもアリです。ローウォーターで使うパターンなので、こちらもスローシンキングのラインシステムで使う方が効果が高いと思います。

戦績

  • ブラウントラウト
  • ブルックトラウト、ニッコウイワナ
  • ニジマス
  • イトウ(管理釣り場)・・・黒バージョン
  • シロザケ・・・赤バージョン
  • ヤマメ、アマゴ
  • ラージマウスバス、スモールマウスバス
  • シーバス

タイヤー

この記事のディスカッションに参加する | Join the Discussion

東京フライフィッシング&カントリークラブのFacebook グループ「Friends Lobby」ではメンバー以外の方とのディスカッションも行っています。気になる情報や質問などはこちらまで!