【シングルハンド・スカジット】陸っぱりナイト・シーバス – 東京都湾岸エリア

2020/11/25Ken Cube,OPST,R.L. Winston,キャンピングカー,コマンドヘッド,シーバス,シングルハンド,スカジット,スカジットキャスト,フライフィッシング,マイクロスカジット,ユーロバン,東京,湾岸

湾岸エリアでのかかりつけの病院診療が土曜日の朝8:00スタートという予定から逆算して、「何かフライフィシングできることはないだろうか」とふと思いついて潮時をチェックしたらば東京港のタイドグラフでは夜20:00に満潮という非常に良いタイミング。そこで一度試してみたかった、VWキャンパーのメリットを活かして前の晩から湾岸エリアに入り、下げ潮で釣りをしてから停泊して次の朝の予定を終えて撤収、と言う段取りで出撃してみました。狙う魚は「東京」の看板を背負う以上やっぱり江戸前オカッパリシーバスです。

波や流れで動きが乱れたベイトフィッシュを下流側に潜んで狙うのが好きな習性を持つシーバス。これを湾岸エリアに置き換えると、満潮から下げに入って潮が動き出す時合にベイトフィッシュの周りの暗い場所、もしくはベイトフィッシュの下に定位していることが多いわけです。さらにこれを高い足場やポジション取りの良くない陸っぱりのフライフィッシングで成立させる場合、手返しよく水面直下を探っていく方が効率が良いので、これはスカジットでやるには最適だろうと思い、シングルハンド6番に組んだスカジットで釣り歩きます。

湾岸エリアの特殊性

さて、ウェーディングどころか、下げ潮でフェンス越しに釣り歩く場合、水面からの足場はどんなに低くても1.5m。場所によっては2mを超える場合も珍しくありません。そして湾岸エリアの場合、水辺が公園や歩道になっていることもあり、オーバーヘッドキャストでは背後に障害物があったり、通行人に危険が及ぶことも良くあります。しかしスカジットキャストならば、水につけたラインの抵抗でロッドを曲げて、ラインスピードを活かしてシューティングヘッドをシュートして狙った場所へ入れるキャストなので、オーバーヘッドのように自分の真後ろにバックキャストを作る必要がなく、方向転換も可能です。いつか海フライへ復帰する時は、こんなシチュエーションで釣ることがあるだろうと、シングルハンド6番に組んだスカジットを伊豆の堤防や管理釣り場で練習してきました。どのみち右肩の故障でオーバーヘッドキャストはロクにできないので、いよいよ本番です。

セッティング

満潮で潮が止まっている状態で、まずはベイトの状況を観察します。ベイトはカタクチイワシかボラの稚魚のようで5cmあるかないか。これに合わせてフライは#2フックに巻いた5cm長のラビットゾンカーをチョイス。足場を見ると、平均でも1.5m、高い場所は2m越えもあります。間をとって1.8m = 6フィート位でもアンカーが効くように、AirFloポリリーダーのホバー10フィートをスカジットヘッドの先へ連結して、12lbのフロロカーボンティペットを6フィートつけます。#2フックのゾンカーは自重がありますから、このリーダシステムならばすっぽ抜けることはないはずです。

釣り歩き

ここ数日は右肩の調子があまり良くなかったので、無理をさせないように右手と左手で交互にサークルCで流れに変化がある場所を打っていきます。合流地点や地形の変化がある場所を狙っていきますが、金曜日の夜、大場所にはいつも通りルアーアングラーがすでに入っています。さらにテクトロをするアングラーも見かけたので、岸際は叩かれていると判断し、ルアーアングラーが狙わないロストしやすい障害物周り、浅場を中心にプレゼンテーションを続けます。

曲がり角の航路ブイや浅場と深場の境目に風でできた流れがぶつかっている場所で弱いアタリが出ましたが乗りません。魚が大きくて強ければ確実にフライを捉えているはずですが、どうもサイズが小さいようです。セイゴサイズの魚は大きな兄弟のように強い流れを泳ぎ抜けてフライをくわえるのがあまり上手ではないので、流れが強い場所だと失敗したり、フライラインの存在が大きいと間違えてラインに出てしまうことも良くあります。この辺はブラウントラウトやイワナやハタのような根魚と良く似ています。

勝負ポイントへのアプローチ

潮は当たるが流れが強すぎない場所を見つけて歩くことしばし、久しぶりに第六感が気配を感じたので、そのポイントを狙える足場の場所を探しますが、確実にピンポイントに入れられる場所は足場が3m近くあり、そこからフライラインで水面を叩くインパクトは一発終了になるリスクが高すぎます。約20m離れれば足場は1.8mくらいなので、そこからペリーポークでなんとか打ち込んでみることに決めます。

1回目、綺麗に狙った場所へ入りました・・・針に触ったかどうかが微妙なくらいのショートバイトです。そんなにたくさんの魚が着く場所ではないので、次の1回で決めるべくタイミングを待ちます。タイミングが訪れたので同じ場所へペリーポークでゾンカーを入れます。ラインスラックを取ったら、長いストロークを1回入れでフライをアピールして、アタックしやすいようにゆっくりと長いストロークを入れていきます。

そんなテクを使って丁寧にヒット。ベイトをたっぷり食べているせいか、重たいけどヘッドシェイクの弱さでは小さい魚です。あげてみたらジャスト30cmのセイゴでしたが記念すべきソルト復活の一匹目になりました。ちなみにこのネットがあると高い足場でも楽に取り込みができます。

流れが強いところへ戻ってサイズアップの魚を狙おうかと思いましたが、翌日に予定をたくさん控えているので納竿してさっさと目的地の駐車場で停泊します。

いざという時に車を動かせないとまずいので、ノンアルコールビールを喉に流し込みながら、タックルを水洗いして、ジャケットもファブリーズして干しておきます。

エネルギーを使い果たし、頑張って歯だけ磨いて気を失うように寝て目が覚めたら、明るい朝になっていました。干しておいたタックルやギアを片付けて、顔を洗って髪を整えて、朝の散歩がてら病院まで歩きます。早めの血液検査だけ済ませたら、外来までの間にタリーズで良い眺めの朝食!都会ならではの段取りですが、こんな都会的なフィールド展開もできるので、もう少し組み立てを工夫してみようと思います。

シングルハンド・スカジット6番タックル

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  • シューティングヘッド: OPST Commando Head – 225グレイン (13.5フィート)
  • ティップ/リーダー: Airflo Polyleader 10フィート
  • ティペット: シーガーエース フロロカーボン3号 (12lbテスト相当)6フィート
  • シューティングライン: Ken Cube EX シューティングライン – フローティング 0.22
  • フライロッド: R.L. Winston Boron II-MX 906-4:9フィート6番
  • フライリール: Tibor Light Backcountry CL

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