キングサーモン(チヌークサーモン)のフライフィッシング

2023/11/27サーモン,サケ科,タイヘイヨウサケ属,フライフィッシング,対象魚

和名:マスノスケ
英名:Chinook Salmon, King Salmon
学名:Oncorhynchus tshawytscha (Walbaum, 1792)

アラスカのキングサーモン、フレッシュランは銀色に輝いている

タイヘイヨウサケ属の中で最も大きくなるキングサーモンは、極東系、カムチャッカ系、北米系の3系統に分かれて北太平洋に君臨しています。北米では陸封型や五大湖に放流されて繁殖している湖沼型も生息しています。

カナダ・ブリティッシュコロンビア州のキングサーモン、フォールラン

また20世紀初頭にニュージランドへ移植されて繁殖しているキングサーモンもいます。

キングサーモンの特長

孵化した稚魚のうちすぐに降海するものは4、5年海洋で生活してから春に遡上しスプリングランとなり、河川にしばらく残留してから降海するものは同じく海洋で生活してから秋に遡上してフォールランとなります。フォールランの方が長い期間たっぷりと栄養を摂るためにスプリングランより大きくなりますが、このタイミングを狙ってアングラーたちが頭を悩ませることとなります。

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パシフィックサーモンの王様=キング

チヌークサーモンは標準で60-90cmかつ15-20kg、大きいものは1mを超す個体もいるタイヘイヨウサケ属で最大サイズとなるため、日本でも「介=すけ」という律令制時代の国府の次官(長官の「守」には皇族がいるため次官)の名前が付けられています。

IGFAフライフィッシング記録の最大サイズは、オレゴン州トラスク川にてビル・ローズが16lbクラスティペットで釣った28.5kg!まさにキングと呼ぶに相応しい魚です。

北米では同じ旅でこれら全てをキャッチすることを「サーモングラムスラム」と呼んでいますが、これを求めて世界中からサーモンフリークたちがアラスカやカナダ・ブリティッシュコロンビアを目指します。

  • チヌークサーモン
  • コーホーサーモン
  • スティールヘッド(レインボートラウト)
  • ピンクサーモン(カラフトマス)
  • ソッカイサーモン(ベニマス)
  • ケタサーモン(シロザケ)

フライタックル:リバーフィシング

しっかりと沈めるフライやシンクティップを扱うだけで無く、キングサーモンの強烈なファイトに対抗するためには、それなりの強度も求められます。標準となるのは場所に応じて選ぶ13-15フィート10番のツーハンドロッド。さらにロッドの長さとバランスを取りつつ強いファイトを制するために堅牢な作りのサーモン用フライリールも必要となります。

岩の裏や窪みなどのピンポイントへフライを流し込まないとならない場面も多いため、先端のシンクレートや長さを可変できるスカジットが適しています。

また大場所だけではなく狭い支流やインレットなども狙うため、またドリフトボートからも使うことができるシングルハンド10番タックルも必要となります。ツーハンドタックルよりもさらに正確にフライをプレゼンテーションできるので、小さいフライを主に使います。

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