東京発のフライフィッシング – 管理釣り場を活用しよう! 【好アクセス・イージー・リラックス】
日本の首都機能と人口が集中し巨大な経済圏である東京の周辺地域には、様々な管理釣り場が存在します。電車やバスで行ける管理釣り場もあれば、車が必要な管理釣り場もありますが、一日釣りをしても4,500円くらいで駐車場とトイレ完備な所が多く、常駐する管理者が運営する売店もあるので軽食やフライやリーダーなどの小道具も現地で買うことができます。
さらに午前・午後だけ釣ると割引があったり、女性・子供は割引があったりチョイ釣り派のための3時間や1時間単位という設定があったり、釣った魚のキャッチ&リリースかキープを選べるだけでなく魚を焼いて食べることができたり・・・。フライフィッシング初心者の方から、家族・仲間へフライフィッシングを体験させたい経験者の方まで幅広く利用できるフィッシングパークとなっています。
管理釣り場の種類
ポンド型管理釣り場
自然の池や造成された池を活用して魚を放流して釣らせるタイプ。トラウト専門が大半ですが、魚種別にトラウトポンドとバスポンドと分かれていたり、混成しているミックスポンドなどもあります。水量が安定して保たれているので天候に影響を受けることなく1年中釣りを楽しむことができます。
ストリーム型管理釣り場・常設釣り場
自然の本流や渓流の区画を利用して、魚を放流して釣らせるタイプ。川を池のように区切って整地している管理釣り場と、自然のままにされていて渓流釣りの練習ができる管理釣り場もあります。台風などで魚が流されることがあるので、トラウト類のみとなります。山の中を流れる川に作られていることがほとんどなので、釣り場とアクセスが現地の天候に影響を大きく受けるので注意が必要です。
管理釣り場のメリット
常駐する管理者がいる管理釣り場。人の手がかかることにより、フィッシングパークとしての様々なメリットがあります。
メリット1・・・アクセス良好でトイレ完備!安全かつ便利な演習場
安全かつ快適に整備された水辺で実際の魚を前にキャストやプレゼンテーションの練習ができる、これが最大のメリットと言っていいでしょう。もちろん川原や野原でもキャスト練習はできますが、魚を釣らせる目的のために全てが整備された管理釣り場では最小限の準備だけで実践的な練習ができます。
また水辺があることで、オーバーヘッドキャストの練習だけでなく最低限のウォーターボーンキャストの練習ができます(スペイキャストが許可されていなくても、ロールキャストやジャンプロールは大丈夫)。もちろんそのまま釣りができるので、やる気を維持したまま練習ができるので一石二鳥です。
初心者・経験者を問わず、新しいフライや新しいプレゼンテーションの練習ができることは、実際のフィールドへ出る前に大きなアドバンテージとなります。
メリット2・・・限られた時間やシーズンオフでも釣りができる
仕事や家族サービスが忙しい方でも半日未満で釣りが楽しめるだけでなく、渓流や湖のトラウトフィッシングが禁漁期間に入っていたり、行こうと思っていた釣り場が天候のためにアクセスできない時のバックアップにもなります。
ただでさえ魚が少ない地域に住む都会人にとっては、シーズン・シーズンオフに関わらずフライタックルに触る回数を増やすことで、上達が早まったり、スキルを忘れないでおくことができます。また、チョイ釣りができることも魅力でしょう。
メリット3・・・確実に魚がたくさんいる
管理釣り場はお金を払って魚を釣らせてくれるフィールドなので、一定量の魚をストックしてくれています。養魚場を併設しているところさえあり、魚影の濃さは文句なし!自然のままの河川を利用している管理釣り場でさえも、季節要因や増水などで魚が少なくなれば補充してくれるので確実に魚がいるところへ出向くことができます。
ビギナーの方であれば確実に1匹が釣れることで集中力も続けば上達の成果も分かり易いし、ベテランの方であれば数を釣ることでしか分からない学びがあります。さらに大きい魚が放流されている場合は、ランディングの腕を磨くことができます。
メリット4・・・アングラーも確実にいる
他のアングラーの動きや道具を実際に観察できるのも大きなメリット。試したことのないフライやプレゼンテーション、やってみたいキャストなど、百聞は一見にしかず。ロッドの動きや魚の取り込み方などをその場で学習できるだけでなく、必要であれば糸の結び方など必要な情報交換もできます。いろんなレベルの人間が楽しむことができるだけでなく、釣りをしない時に休憩できる場所もあるので、仲間と一緒に行くことにも適しています。
メリット5・・・珍しい魚がいる(ところもある)
閉鎖された水域なので弊害を心配することなく珍しい魚を釣らせてくれる管理釣り場もあります。様々な種類のサケ科の魚はもちろん、ブラックバスやストライプドバスといった魚を練習することで、情報が溢れているトラウトだけでは分からない色々な魚の捕食方法やファイトを学ぶ事で実際のフィールドに出る時の心構えに役立ちます。
東京近郊の管理釣り場マップ
オススメ1・・・好アクセスの管理釣り場
都心から30分圏内のアクセスの管理釣り場であれば、空いた時間を利用して練習することができます。
オススメ2・・・実践的な練習ができる管理釣り場
練習しやすい整地された区画と自然渓流の区画がある管理釣り場では、フライフィッシングの基本を学んでから、ウェーディング装備に慣れる練習をすることができます。
大きなポンドであれば、湖における止水の釣りに行く前に、ロングキャストの練習をしたり、狙った魚へフライをプレゼンテーションする方法を学んだり、水面でハッチする水生昆虫の演出方法を磨く事ができます。
オススメ3・・・休日を過ごすのに最適な管理釣り場
フライフィッシングの楽しみは「釣り」の部分だけではなく、水辺の景色を見ながらゆったりと過ごすことにもあります。キャンプ場が併設されているので、ファミリーで楽しめます。
オススメ4・・・トラウト以外の魚たちと対戦
東京から関東山地や越後山脈という本格的なトラウト生息地へ出向かずとも、近場にはブラックバスやナマズなどの魚が生息しています。管理釣り場の環境で対戦することで、これらの魚がどういう捕食やファイトをするのか、どうフライをプレゼンテーションすべきかを間近で学ぶことができます。
腕を上げたら実戦経験を積めるフィールドへ!
管理釣り場で慣れてきたら、漁協によって放流されている「C&R(キャッチアンドリリース)区間」を釣ってみるのが、魚を探す苦労は無いけど、自然のフィールドなので天候やハッチなどの要素も入り、難易度を上げた練習にピッタリです。ベテランでも油断していると痛い目に遭うほど!
入漁券を買って、自分で釣る場所を選ぶことを繰り返すことで、フィールドに対する経験を積めます。
さらに腕を上げたら野生の世界へ!
道具を使って行うスポーツであるフライフィッシングは様々な練習や体験を通してレベルアップしなければうまくなりません。そのため管理釣り場も重要なフィールドの一つとなります。しかし、本来の釣りの醍醐味は自然を相手にプランしたり、工夫して自分の求める1匹と出会うこと。整備された管理釣り場やC&Rの世界だけに慣れてしまうと、北海道から沖縄まで恵まれたフィールドを持つ日本に住みながらトータルなフライフィッシングと触れ合うことが無くなってしまいます。
ロールプレイングゲームに例えるならば、いつも同じモンスターと同じフィールドで戦っているだけでは、いつまでも冒険物語が進んでいかないのと同じ。冒険のためのフィールドは川・湖・海と広がっています。スキルアップしたら野生の魚たちと出会いにいきましょう。
管理釣り場・漁協管理河川(C&R区間含む)・自然河川の違い
魚種によって一概に同じことは言えませんが、これだけの違いがあります。
手軽さ:☆☆☆
管理釣り場 | 漁協管理河川・C&R区間 | 自然河川・海岸 | |
手軽さ 総合点 | 26 | 18 | 10 |
シーズン&ルール | 原則シーズンオフなし (シーズン営業している場合もある) ☆☆☆ | シーズンオフあり ☆☆ | 都道府県が定める遊漁期間および漁業調整規則に従う必要がある ☆ |
魚のストックとコンディション | 常に一定量の魚がストックされているだけでなく、釣れるように条件付けされている ☆☆☆ | シーズン初期は魚が多いが、C&Rが行われていない場合は魚が少なくなる ☆☆ | 魚は自由に個々や群れで行動しているため、行動を読んで自らが魚を探さないとならない ☆ |
リーディング&アプローチ | 釣る目的のために全てが整備されているので便利で簡単、駐車場・トイレ完備 ☆☆☆ | 釣るポイントがほぼ決まっている シーズン中は最低限の整備がされているが、駐車場やトイレは近くにないケースが多い ☆☆ | 釣りのために整備されておらず、ポイント、天候や環境、アクセス方法などを自分でプランして攻略する必要がある ☆ |
フライ | ユスリカなど基本的な水生昆虫のハッチのみ 3種類くらいのフライでも釣ることができる ☆☆☆ | 一定の種類の水生昆虫のハッチや陸生昆虫、小魚などが生息しているので、それぞれに対応する必要がある ☆☆ | 自然に生息する幅広い生物が生息している その場に合わせてフライ選択する必要や、カスタマイズしたフライ、オリジナルフライが必要になる ☆ |
キャスティング | 障害物は最低限なので、周囲に気を付ける程度でキャスティングしやすい ☆☆☆ | 障害物も残されているので、キャスティングに工夫が求められる ☆☆ | キャストしやすい場所もあればそうでない場所も多く、環境に対応するスキルが求められる ☆ |
プレゼンテーション | 入れ替えでプレッシャーを受けていない魚と時間が経ってプレッシャーを受けたスレた魚の両方がいる スレた魚をわざと狙う事でスキルを磨ける ☆☆☆ | 釣り人による一定量のプレッシャーがあるのでスレさせないように工夫する必要がある ☆☆ | 自然の餌に合わせて動きを演出する必要があるため、色々なプレゼンテーションを駆使する必要がある ☆ |
ストライク&フックセット | ミスしても次の魚がいるが、狙った魚を着実に釣る事で練習できる ☆☆☆ | ミスするとプレッシャーが高まり釣れなくなる ☆ | 魚影が濃ければミスしても次の魚がいるが、魚影が薄い場所ではワンチャンスしかない ☆☆ |
ファイト&ランディング | 養魚場で育つ魚は人間とネット慣れしている しかし大きい魚がストックしてある場合は、ロッドだけでなくリールを使ったファイトをする練習ができる ☆☆☆ | シーズン開幕から一定の時間が経つと野生に戻るので、野生のファイトが期待できる ☆☆ | 弱肉強食の世界で鍛えられているので、100%野生のファイトを挑んでくる ☆ |
キャッチ&リリース | 手早く上手にリリースする方法を学べるが、魚が弱ってしまうことが多い ☆☆ | 魚は元気で上手にリリースすることが好まれる ☆☆☆ | 魚は健康そのもの、自然環境を構成する貴重な一匹一匹を丁寧にリリースすることが望ましい ☆☆ |
90分圏内オンリー都心のフライフィッシャーのためのフィールド早見表
忙しい都心のフライフィッシャーでも90分圏内でフライフィッシングが楽しめる身近なフィールドをまとめました。
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