Tibor Light CL | ティボー ライト CL

2020/11/25tibor reel,おすすめ,ティボー,フライタックル,フライフィッシング,フライリール

アメリカのフロリダに本拠を置く国際ゲームフィッシング協会、通称IGFAでは、世界中から申請されてくる釣果の中から、魚種別・クラス別に世界記録を認定しています。その中のフライフィッシング世界記録へ最も貢献していると言われているフライリールのブランド。それがテッド・ジュラシック率いるTibor/ティボーです。

海水や汽水域におけるボートからの大物狙いを念頭に設計されているため、タックルを積み込んだ後の船上でのトラブルをできる限り無くすため、機能をシンプルにしてパーツ数を減らし、各パーツの耐久性を高めるように製造されています。また、激しくファイトする魚とのやりとりにおいて、魚へ負荷をかけてアングラーがベストな状態を取り戻せるようにしつつ、ティペットへかかる急激なショックを和らげるため、スムースかつ確実なドラグ機構が組み込まれています。

この設計思想を、ウェーディングがメインとなる、川や湖、ソルトのライトゲームに活かすために作られたのが、1998年に発売開始したTibor Light/ティボーライトです。軽快さが求められるシングルハンド3〜8番ロッドに合わせるための、比較的小さく軽量なリール本体の中にティボーならではの繊細なファイト性能を達成するため、ドラムブレーキ式のスムースかつ強力に効くドラグ機構が搭載されています。急流へ逃げ込むサーモン、エラ洗いをするバス、深場へ全速力で突っ込むボーンフィッシュなどに実績を上げているリールです。

私自身は「Back Country CL」モデルを6番のフライロッドで4lb〜16lbティペットで使うことが多いですが、やはり急流へ逃げ込もうとするサクラマスや重量感たっぷりに岩の多い底へ突っ込んでいくコイ、マングローブの中で跳ねるパシフィックターポンやサンゴの割れ目に潜り込むハタの仲間など、あと少しでティペットを切られるヒヤヒヤする状況で救われてきました。

 

1. 製品情報

モデル種別

ModelSizeWeightLine Capacity
Spring Creek CL3.00"4oz110 yds. with WF3F line
100 yds. with WF4F line
75 yds. with DT-3 line
All with 20 lb. backing
Tail Water CL3.125"4.5oz120 yds. with WF5F line
100 yds. with WF6F line
75 yds. with DT-5 line
All with 20 lb. backing
Back Country CL3.625"5.5oz275 yds. with WF6F line
250 yds. with WF7F line
225 yds. with WF8F line
200 yds. with WF9F line
All with 20 lb. backing

カラーリング

フロストシルバー、フロストブラックの2色がベースカラー。オプション料金で他のカラーが選べるようになっています。(残念なことに、グリーン系のカラーが無くなってしまいました・・・)。また、新規購入時のみのオプションで、無料で名入れ、追加料金で裏側にゲームフィッシュの彫刻を彫ってくれます。

特長

  • バックラッシュを防ぎ、必要以上にロックしすぎないようなスムースなドラグによりティペットを保護
  • フライラインに絡みづらいように小さく設置されたドラグ調整ノブ
  •  スピーディーに行えるスプールの着脱
  • 一体成型のクラッチにより、ドラムブレーキの耐久性を保持
  • 独自のConstaLube仕様により、ドラムブレーキの動きの潤滑さを長期間維持
  • 移動時に余分なリーダーを巻きつけておくためのスプール溝
  • バーストックアルミニウム削り出した各パーツから組み立てまで全てメイドインUSA
  • MIL-A-8625 TYPE II規格の防錆、耐食・耐磨耗アノダイズ処理

 

2. メンテナンス

 

スプールノブを反時計周りに回し、スプールを緩める。

スプールをリール本体から取り外したところ。

スプール - ボールベアリング
スプール裏中央部にあるボールベアリングの状態を確認。ゴミや塩を取り除き、もし錆びが浮いていれば洗浄油でクリーンアップ。クリーンアップのあとは、超低粘性オイルをベアリングへ注すこと。その他の部位にオイルがつかないように注意。

スプール - エンボス加工された中央部
エンボスされた部分は、反対側のリール本体のディスク上のノッチが引っかかるようになっている。この部分にゴミや塩が付着していないか確認し、柔らかに布と綿棒で拭き取る。クリーニング後はグリスを薄く塗って摩擦から表面を保護できるようにする。

リール本体、ドラムブレーキ部分が中央に見える。中央の回転ディスクを制動することでドラグがかかる仕組み。リール外部のドラグ調整ノブを回すことにより、スプリングを介し柔軟性を残しつつブレーキ圧を高めることができている。

ConstaLube/潤滑材フェルト
フェルトが乾燥していないか確認。専用に調合された「Tibor Lube」を十分にしみ込むまで注油する。間違って、「Tibor Graphite Lube」や粘度が高いグリスなどを使わないこと。


Tibor Lubeは代理店から購入可能。

海水や砂・泥まみれになるような環境でフルシーズン使った後は、ディスクとブレーキキャリパーを取り外してチェックする。

ブレーキキャリパー
ディスクへ接触する部分に損傷がないか確認する。ここへ潤滑油を注す必要はない。

回転ディスク(ブレーキローター)
ディスクの溝や周囲に損傷やゴミ・塩などが付着していないか確認。

こちらがスプール側に面した表

裏側

3. 左巻き・右巻きの切り替え

回転ディスクの表面2カ所にあるクラッチの向きを、小型マイナスドライバーで180度変えることで、左巻き・右巻きを変更できる。工場出荷時には左巻きに設定。

 

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