奥日光2022 初夏の陣:湯川&中禅寺湖

2023/06/16スペイ,ニジマス,ブラウントラウト,ブルックトラウト,ホンマス,ユーロニンフ,レイクトラウト,中禅寺湖,湯川

TFFCCメンバーが6月初旬に行ってきた湯川および中禅寺湖の釣果レポートです。

湯川の状況

赤沼茶屋から入った上流の湿原の川、下流の岩盤の川、どちらも雨続きのためか泥混じりの増水のために濁りが入り、川底には泥が堆積してしまってました。ドライフライでは魚が出づらい状況ですが、今年始めたユーロニンフを試すいい機会です!

結論から言うと・・・ユーロニンフ、いやニンフィングの効果を最も実感できるフィールドではないでしょうか?ピンスポットの落ち込みの脇の反転流、障害物の際、抉れた岸の中・・・。どんな所にも送り込めるユーロニンフのシステムは最強、いや最恐です!

記念すべきユーロ・ブルックの1匹目はこちら。ショートライン・ニンフィングで狭いスポットを狙う中で、根に巻いたり苦労した後でランディングのコツを覚えてキャッチできました。オショロコマみたいにブルーかかっているのが美しいです。

この後もブルックを連発して使い慣れてきた中で、ティペットの長さやフライ選択も見えてきたので、流れが当たる倒木と木の根っこの交差点と言うリスキーなポイントに、一歩間違うと根掛かり必須のロングライン・ニンフィングで無茶な挑戦でキャッチできたのは・・・

たくましい顔をした「尺ブルック」32cm!

湯川にはこんな魚もいるんですね。ちなみに自己最高記録は現時点で37cm(湯川、2008年)。湯ノ湖で釣れば40オーバーが釣れると思って何回か狙ったのですがドライフライやウェットで釣れるのはなぜか湯川よりも小さい20cmサイズばかり。この釣り方が答えであるならば、湯ノ湖の岸際の障害物をどういうシステムで攻めるかのヒントになるかもしれません。

その後もロングライン・ニンフィングで強い流れの中のレーンを流すと30cmサイズのニジマスが連発してくれました。

と書くとイージーに聞こえますが、実際は狭くて障害物だらけの湯川だとニジマスのスリルは最骨頂!ファイトに負けて根に巻かれて逃げられた魚もいました。これはこれで面白いターゲットだと思います。

中禅寺湖の状況

楽しみにしていたモンカゲのシーズン、レイクトラウト狙いのアングラーも減るので1年ぶりにホンマスとニジマスをメインに狙いにやってきました。

水温は10-12℃、ほぼ満水の状態ですが、初夏にレイクトラウトが適合してきたのか?餌が乏しいから頑張っているのか?普段ならば浅瀬で元気なのはブラウントラウトで、ここへ沖からホンマスやニジマスがライズしながら入ってくるのですが、国道側では全くみられませんでした。

ホンマスのライズは50m先のブレイクラインで散発するのみ。浅瀬でモンカゲがハッチしているのに全く食べられていません。

明け方に回遊するレイクトラウトは一回だけチャンスがありました。小さな虫にライズしている稚魚サイズのマスやウグイを狙ってボイルしますが、「生」には反応するのにフライには見向きもせず。

今回は山側もやってきました。しかし、モンカゲのダンが食われるシーンには出会えず。ブラウントラウトも「生」ワカサギを水面へ追い込んで食べている個体がちらほらいるだけで、もぞもぞっとしたライズは沖合のみ。どうも水面下に漂うモンカゲのシャックを食べているようです・・・。イミテーションを考えねば!

超軽量ラージアーバーにもかかわらずラインガードがついたUDLAリールへチェンジした12フィート6番と組んだばかりの11フィート3番

イブニング・ドライ

ウェットやニンフでは手も足も出ないので、イブニングのドライフライで狙うことに。この時期は19:00まで釣りができるのです。静かになった時間帯じゃないと魚が浮かないので水面を荒らすスペイキャスターやルアーキャスターがいないポイントを選んで待機。使うタックルはオーバーヘッドとスペイキャストが50:50でやりやすいマイクロスイッチです。

湖に浮かぶ浮沈CDCモンカゲダン・・・。足元に浮いている状態でも本物と見間違えるくらいの完成度なので、距離が離れるとリアル以外の何者でもありません!2017年シーズンに中禅寺湖とカンツリの間を行き来しながらニジマス100匹以上にテストして完成したフライなので、信頼の一本です!

何か変化があると浮いてくる中禅寺のマスたち・・・。言葉では説明できないのですが、風向きや匂いが変わった瞬間、なんのライズもナーバスウォーターも無いのですが、1箇所怪しい水面があるのでモンカゲダンを空中でターンオーバーさせてドロップさせて誘うと・・・

ラッキーなことに、回遊してきた51cmの立派な体躯のニジマスが釣れてくれました!4番タックルでのファイトはなかなか難しかったですが、湯川でニジマスとのファイトの練習をしていたのが幸いでした。

湖でのドライフライですが、ソルトフライと似ていて、「魚の気配」を感じてから(実際は目の隅っこで何か察知している、小さな水音を聞いているのだと思います)投げないと徒労に終わることが多いです。基本はサイトフィッシングですが、気配があればショットガン(釣り上がり)を仕掛けます。

スペイ・ニンフィング

ユーロニンフの学び、スカジットのシステムで得た長いラインシステムをターンオーバーさせるバランス、安定して20m以上一発キャストできるツーハンド。これらをスペイ・ニンフィングに生かしてやろうとトライしているのですが、湖の底の地形や風まで読む達人である手塚さんとは違い、付け焼き刃の私はなかなか結果が出せていません。

インジケーターも一長一短で、静かに落とせるポリヤーンのタイプでは浮力が足りず、浮力が強いシモリウキのタイプは着水が派手ですが重たいニンフが使える・・・。これもフィールドの状況で使い分けるのですが、つい最近ニンフィングを学び始めたためにスキルが足りません!システムの組み方も奥が深い世界です。

今回そんなチャレンジの中で「ホンマス!ホンマス!ホンマス!」の願いが届いたのでしょうか?

これも中禅寺湖で巻き巻きしながら開発したニンフに食いついてくれたのは・・・

ヤマメサイズのホンマス!!

今までは大人サイズか、岸に群れる稚魚サイズしか釣ったこと(間違ってフッキング、採捕は禁止です!)ありませんが、口周りはうっすらと黒いのですが、ほとんどサビが取れたヤマメ!?このサイズは初めて見ました。

湖育ちはヒカリになっているので、恐らく増水で湯川から落ちてきた個体がホンマス稚魚の群れに混ざっていたのでしょうか?西側の流入河川のどこかで繁殖しているのかもしれません。漁協に聞いてみなくちゃ。どのみちホンマスも自己記録は49cm(中禅寺湖,2017年)というギリギリ惜しい結果から伸びておらず、50オーバーを狙っているのですがなかなか・・・。

「みむらや」がパワーアップ!

泊まり組&キャンプ組の御用達、商店「みむらや」が向かいに24時間OPENコインランドリーを開始!

少量の洗濯物ならば1時間弱で終わりますので、臭い汚れ物を車内に置いておかず、自宅に戻る前に全部キレイにして帰宅するのはいかが?

湖のエキスパートは?

TFFCCきっての湖の名手・手塚さんは新潟からフェリーに乗り込む北海道行きの支度を整えて、中禅寺湖へ。

やはり狙い目と腕が違います。黄金に輝く「ゴールデン・ブラウントラウト」をキャッチ!

さらにはイブニングでレイクトラウトも追加!

そのまま北海道へ旅立っていかれました!なんと船内で偶然にも前橋「カーティスクリーク」店長の井伊さんと同室!二人のトラウトバムが渡った北の大地で、何かが起こる!?

メモ

何かが起きました!詳しくは「カーティスクリーク」で聞いてみてください!すごい事件です。

説明がありません

まとめ

湯川をユーロニンフで何匹釣れたかなんて野暮なことは書きません。前回の記事で書いた通り、点の数が多い河川フィールドでは圧倒的な結果が出せるシステムであることは間違いないです。手取り早く「リミット12匹」釣って温泉に行ったり、「このポイント魚いるかな?」という魚探としての使い方、「ボウズは困る」という負けられない方などには良いと思います。

中禅寺湖に関しては、早朝ほとんど風が無い状態では、岸そばのすれたブラウントラウトに翻弄され続けるか、丁寧に湖面を攻略できる静かなポイントへ先行してフィネスな釣りをするしかありません。その場合は山側に入りっぱなしでボイルを待つか、ボイルを探して釣り歩きが良いと思います。

ただ、これからの中禅寺湖は7月へ向けて水温が上がっていきますので、早朝とイブニングの2時間ずつくらいしかチャンスが無い厳しい状態に入ります。反面、湯川は梅雨が終われば泥も抜けてドライフライが楽しいシーズンになるでしょう!魚種もブルックトラウトに加えて、ニジマスやホンマスもいますので、狭い場所でのファイトはスリルが期待できます。

モンカゲシーズンにホンマス狙いで向かった今回の奥日光。あまり時間が取れない中だったので中禅寺湖の攻略と湯川のユーロニンフに熱くなってしまって、湯川でモンカゲドライを試すことは忘れてしまってました・・・。足湯も入れずクリンソウを楽しむこともせず・・・。次回はもっとトータルに満たされるプランを実践してみたいと思います。

タックルデータ

シングルハンド4番(ユーロニンフ)

  • 総重量:270g
  • フライ:スパニッシュニンフ#14、フレンチニンフ#14
  • ティペット:シーガーエース 2号
  • リーダー:サンヨーナイロン落とし込みチヌ2号
  • フライライン:シューティングライン30lbフローティング
  • リール:Hardy Ultralite 6000D (195g)
  • ロッド:Sage ESN 10’0″ 4番 (74g)

マイクロスイッチ4番(他社スペイ2番相当)

  • 総重量:290g
  • フライ:浮沈CDCモンカゲダン#10
  • ティペット:シーガーエース 1.5号
  • リーダー:AirFlo ポリリーダー Trout 10ft フローティング
  • スカンジヘッド:Scientific Anglers Atlantic Salmon Short SH 4/5F
  • ランニングライン:Ken Cube EXシューティングラインF
  • リール:Nautilus FW5 (165g、最大ドラグ0.75kg)
  • ロッド:OPST Micro Skagit 10’0″ 4番 (125g)

ツーハンド3番・・・出番なし

  • 総重量:
  • フライ:
  • ティペット:シーガーエース 2号
  • リーダー:AirFlo ポリリーダー Trout 10ft インターミディエイト
  • スカジットヘッド:OPST Commando Head 225GR
  • ランニングライン:Ken Cube EXシューティングラインF
  • リール:Ross Evolution LTX (190g, 最大ドラグ2kg)
  • ロッド:G. Loomis 11’11″ 3番 (g)

ツーハンド6番

  • 総重量:370g
  • フライ:浮沈モンカゲニンフ
  • ティペット:シーガーエース 2号
  • リーダー:AirFlo ポリリーダー Salmon 10ft インターミディエイト
  • スカンジヘッド:Scientific Anglers Atlantic Salmon Short 6/7 F/H(ホバー)
  • ランニングライン:Ken Cube EXシューティングラインF
  • リール:Hardy Ultradisc UDLA (142g, 最大ドラグ2kg)
  • ロッド:Beulah Platinum Spey 12’6″ 6番 (225g)

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