江戸前のスイング:台風後の多摩川下流 – 調布堰

2021/01/09スカンジナビアン,マルタウグイ,多摩川

2週間連続で台風が日本列島を直撃した後、上流から流された水生昆虫や小魚、それらを狙う中型の魚を狙って大型のシーバスが遡上してくることを見越して、多摩川下流の調布堰へ釣りにいきました。満潮前から現地へ到着するとまだまだ川は増水して激しく流れていますが、濁りはそこまで酷くありません。同じ狙いのルアーアングラーがたくさん来ているので堰に近い側は諦めて、処理場からの放水口の下の方へ移動します。

沖合100mくらいのとてもフライロッドでは届かないところでは睨んだ通り大型のシーバスがボイルしています。「バコン!」と物凄い音を立ててベイトを水面へ追い込んでいます。まるで京浜運河でコノシロを襲うような状態になっていてアドレナリンが出てきますが、残念ながら届かない魚は狙えません。でも手前の流れにラインをスイングさせればそこへ入っている群れが狙えます。アングラーだけでなくギャラリーも多い場所なので、周囲や背後へ危険の少ないアンダーハンドキャストで釣れるスカンジナビアンヘッドのS2/3をツーハンドタックルへセットしてスタートです。

実際に川そばへ立ってみると爪先ほどしかウェーディングする場所がありません。流れも非常に強いので流れの向こう側へテーパーリーダーから先をターンオーバーさせないとスイングしていきません。スナップTでDループを極力小さくして前方へ押し出すようにキャストして鮎ストリーマーがうまくスイングする位置へ持っていけるようになりました。

何回かスイングしますが全く鮎ストリーマーには反応がありません。シーバスが入っていないのか分かりませんが、フライをアイスマラブーチャーリーへ変更して流れの向こう側ではなく端を流してみます。するとココーンという気持ちの良いストライク。シーバスかと思ってファイトに備えましたが、あっさり寄ってきます。何の魚だろう・・・?

正体は23-4cmサイズのマルタウグイでした。増水で流れてくる水生昆虫や稚魚を狙って遡上してきていたみたいです。沖合でシーバスに捕食されているのもこやつらに違いありません。沖合のボイルはさらに続いていて、何回か顔を出したシーバスのサイズをみると確実に75cm以上の群れで来ています。悔しい・・・。仕方ないのでマルタへスイングを続けて4、5匹さらにキャッチすると中には流れの中へ逃げ込む強者がいて、なかなか良いファイトを楽しめました。上がってきたのでこの35cmサイズのマルタ。

このサイズであればツーハンドのスイングでも十分に楽しめます。同じようなサイズがいないか続けましたが、上がってくるのは20cm中間サイズばかり。そんなことをやっていたら近くで見ていた中学生グループのアングラーが「それ、泳がせでもらっても良いですか?」と聞いてきたので、2匹ほどライブベイトとして提供して10匹釣った時点で納竿しました。そうか、その手があったか・・・。家に帰れば泳がせができるGT・マグロタックルがありますが、さすがにそこまでしてシーバスを狙わなくても良いかと帰途につきました。

今回のデータ

  • 魚:マルタウグイx10、24-35cm
  • フライ:アイスマラブーチャーリー #6
  • リーダーシステム:テーパーリーダー12フィート、ティペット4号3を3フィート
  • フライライン :SA アトランティックサーモン S2/3、Ken Cube EXシューティングライン0.020フローティング
  • フライリール :ハーディー Ultralite 6000DD
  • フライロッド:Beaulah Platinum Spey 6wt 12'6"

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