コメコメクラブ

2024/08/21GSPスレッド,カニ,カニフライ,クラブフライ,クロダイ,サイトフィッシング,チヌ,フライパターン,フラット,浜名湖,,黒鯛

湘南と三浦半島で夏休みを過ごしている時に、手持ちのヘアーズイアーニンフでたまたまクロダイもキビレも釣れてしまい、その後、横浜港でボートから狙う橋脚のクロダイや西表島のマングローブのナンヨウチヌもクレイジーチャーリーで十分に釣れるため、クロダイの生態には興味がありつつも、フラットで狙う専用のフライについてはあまり考えたことがありませんでした。

その後、名古屋の仕事帰りに立ち寄った浜名湖で、初フラット・クロダイを体験した時に、「超セレクティブ」なクロダイ達を相手にしてメラメラと心に火がつきました。テイリングするクロダイになんとか近づいてプレゼンテーションしても無視は当たり前。さらには「食った!」と思ってアワセてもすぐにポロリ。マッチしないフライを見に来たクロダイは、簡単にスプーク・・・などなど。過去のクロダイ属の魚に使ったフライパターンや雑誌などで紹介されたパターンを真似たものを使っていたのですが、一匹一匹をじっくり攻めるスタイルの私にはどうも合わない・・・。そこできちんとした専用のフライが必要であると言う結論に達しました。

ハワイのボーンフィッシュやコイのサイトフィッシング、沖縄や小笠原のサイトフィッシングなどで得た経験を元に、どういうフライならば4番のフライロッドでも投げられて、怪しまれることなく、クロダイやトリガーフィッシュなどのボトムフィーダーが咥えやすいかを徹底的に追求。旅をしながら短時間でも簡単に巻けるように「Hooligan Crab」など何種類かのカニパターンを調べて、怠け者フライタイヤーNeversinkがクロダイの好物である「コメツキガニ」のサイズにアレンジしたのがこの「コメコメクラブ」です(同音異義語の某・音楽グループとは関係ありません)。

殻の直径1cm程度だけど存在感はあるコメツキガニの実物の動きを現場で見つつ、開発には浜松ローカルのカルロスの経験に基づくアドバイスを参考に、沖縄大好きアングラー三代目常吉の目利きで沖縄仕様のカーエー用フックをチョイス。少ないチャンスをモノにするため、マテリアルが抜けたりフックが曲がるのは禁物。このパターンには最強クラスの強度のGSPスレッドが必須でした。

さらに完成までには、実際に浜名湖の某・激戦区で木化け、待ち伏せ、ストーキングを駆使してプレゼンテーションしつつ、実際のフッキングも試してベストなマテリアルを選定。4番ロッドのワイドループやリーダーキャストでも投げられることにこだわり、ウェイトの重さもテストしたので着水も静かです。

ワンポイント

フック選択

一般的なクロダイの仲間を狙う場合は管付チヌ、南国の歯の強い魚を狙う場合はカーエーを使います。

管付きチヌはルーターやシャープナーで先端を細く尖らせてください

ダンベルアイ

膝下くらいの深さの場所でしっかりとボトムにホールドさせつつ、4番ロッドで投げれたり、着水音を最小限に抑えるためには、1/64 -3/64がベストです。
また、フックを覗くと唯一目立つ金属パーツなので、ガンメタルを選ぶか、クロダイを警戒させないためにタッチアップペンで黒く塗りつぶします。

ウィードガード

海藻が茂る場所で捕食する魚を釣る時は、フライにはウィードガードが必須。小型には20LB、中型には30LBのモノフィラを使います。

マテリアル

フック:ささめ管付チヌ2号(Sサイズ)・4号(Mサイズ)
フック(南国用):がまかつカーエー 6号(Sサイズ)、9号(Mサイズ)
スレッド:テックストリーム50Dまたは100D
アイ:ダンベルアイ、ブラックが無ければ光らない様にタミヤペイントマーカーで黒く塗る
テール:アイスダブUVをつまんで折り返して固定
ボディ:アイスダブUVもしくはヘアーズマスクダブをダビングループで巻きつけてピックアウト
レッグ:シリコンラバーレッグ
ウィードガード:20lbフロロカーボン(Sサイズ)、30lb(Mサイズ)

サイトフィッシング用:オリーブ

岩場の近くで使うカラーリング。テールは魚の興味を惹くためのアイスダブ、ボディはナチュラルに見せるためのヘアーズダブ。

テイリング用:ブラウン

カニとボケジャコのどちらにも見える配色。テールはオレンジ、ボディとレッグはブラウン。

ツール

カラーリング用のタッチアップペン

光るパーツは魚を警戒させてしまうので、ペイントマーカーでタッチアップして隠します。

使い方

フラットの釣り

  1. 浅瀬に入ってくる魚の中から、捕食を始めそうな物を選んでコール
  2. 進行方向前2mくらいへ着水するように逆算して、ワイドループで投げてしっかりとターンオーバーさせて静かに着水させる
  3. フライが着底するのを待って、ロッドティップを魚の方へ向け低く構えて、フライラインと一直線になるようにする
  4. テンションを緩く保ち、魚が咥えて違和感がなく、ロッドティップで聞きアタリができるようにしておく
  5. ゆっくりと底をひっかくように1回だけズル引きリトリーブしてストップ、魚が咥えあげる間を作る
  6. 反応が無ければ再びゆっくりとリトリーブして#5を繰り返す

ズル引きスイング

ウェットフライのスイングの要領で、一回着底させてからフライラインで底をズル引きすることでブラインドフィッシングもできます。

戦績

  • クロダイ
  • キビレ
  • マゴチ
  • モンガラカワハギ
  • ボーンフィッシュ

改良版

一般的にクロダイ専用で使うために釣りやすく改良しました。

その他のジグフライ

ここ2シーズンは汎用性が広いこのパターンを愛用していますが、カニパターンが効かない時はエビシャコパターン

開発協力

タイヤー

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