ウェットフライのすすめ:基本編 – フライフィシングの根本
フライフィッシングで広い範囲を探りながら釣ることに最も適したのがウェットフライの釣りです。サーチフィッシングで狙った場所でストライクする時のスリルや、サイトフィッシングで全てが見えている場合には魚が水飛沫をあげてウェットフライを追いかけることも少なくなく、ドライフライに勝るとも劣らない興奮が魅力です。
初めにウェットフライありき
そもそもウェットフライしか毛鉤が無かった時代に効率良く探り釣りをすることがフライフィッシングの原点であり、そこから浮かせることに特化したドライフライ、無駄を省いてより沈みやすくしたニンフ、大きなベイトやアトラクターに特化したストリーマーやサーモンフライなどへ発展しています。
フライフィッシング発祥の地、イギリスでは湖でボートを浮かべたり、大きめの川で浅瀬へ立ち込んで釣るウェットフライから始まり、湖岸で楽しむウェットフライや小さな川でトラウトを相手にするドライフライというのは後発のニッチとして発展しています。
「初めにドライフライありき」というレンズで見てしまうと見誤りやすいので、ここでは「初めにウェットフライありき」という視点で話を進めていこうと思います。
フライフィッシングのゆりかご=アメリカとカナダと英語圏諸国
ありとあらゆるタイプのフィールドを抱える雄大な自然を持つ巨大な大陸国家アメリカとカナダ。イギリスのみならず、フランスなどのヨーロッパ大陸諸国からの移民たちが諸国で発展したウェットフライを使うフライフィッシングを持ち込んでおり、さらには遊びとして磨かれていったドライフライはもちろん、先住民族が使っていた毛鉤、さらには東洋の毛鉤など、さまざまなものから影響を受けているので、歴史が断絶せず現代までフライフィッシングを発展させてきた「フライフィッシングのゆりかご」となっています。
当然「トラウトもサーモンもいないから」と言う不自由な理由でフライフィッシングが停滞したことは一度もなく、バスやパーチ、パイクなどのプレデターはじめ、ボーンフィッシュやパーミットといった浅瀬の海水魚もウェットフライで釣られています。
現在ではここにオーストラリアやニュージランドや南アフリカ、シンガポールやマレーシアといった英語諸国も加わり、広いフィールドの中で余すことなくテクニックを使った釣りが楽しまれています。
マーケティングの影響とフィールド事情
移民が多いアメリカは多様な文化がぶつかる中でわかりやすく効率的に商品を販売するための手法=「マーケティング」というコンセプトを生み出した国であることから、スポーツマーケティングの観点から分かりやすく、「ニューヨーク・キャッツキルのトラウトフィッシング」や「アメリカ西部のドライフライフィッシング」などとまとめられた状態で書籍やセレクト商品・セット商品、カタログなどが流通しながらフライフィッシングが発展したため、現代のアメリカ人やカナダ人にさえ全体像が掴みづらくなっています。
さらに日本のフライフィッシングの大正〜昭和に渡る第二期は、この過程の中で商社マンたちがアメリカから持ち帰って広がったこともありますが、戦後は本流ではなく支流・渓流・湖がフライフィッシングのメインフィールドになったためにフルスケールのフライフィッシングの出番が無く、本流のウェットフライへ某ブランド及びその系列におけるサーモンフィッシング的なラグジュアリー・マーケティングなどが入りこんだことなどで、本来はとてもシンプルなウェットフライが原点であることがわかりづらくなっています。
バーグマン・ダイアグラムで見るウェットフライの段取り
アメリカとカナダのトラウトフィッシングにおけるバイブルと言ってもいい、「トラウト」の著者、レイ・バーグマン。彼は釣り記者であった生涯を通してアメリカとカナダを駆け回り、ありとあらゆるスタイルのフライフィッシングやルアーフィッシングを楽しみ、北米で通用するウェットフライやドライフライやストリーマーなどを紹介しています。
彼が残した「バーグマン・ダイアグラム」は、北米のような大きなセクションが続く川において、丸っと一つのセクションを釣り余さないために、ウェットフライを1回でフルに流し切るための動作を解説したものですが、この中にウェットフライに限らずフライフィッシングにおける基本的なプレゼンテーション全てが詰め込まれています。これを現代的に補正するとこうなります。
A.ナチュラルドリフト
まずラインにテンションがかからないようにスラックを作った状態で自分より45°斜め上流へフライを着水させて流れに馴染ませながら、自分の真横にくるまで自然に流します。必要によってはスラックを追加するためにメンディングします。
また、この状態でフリーフォールもさせられるので、フライを最も深く沈める場合の準備段階ともなります。
B. コントロールドリフト
フライが自分の真横に来た状態からドリフトを継続するために、メンディングでラインを打ち直して自分の下流45°の位置まで流します。テンションを緩めることでフライを深くテンションフォールさせたり、反対にテンションを緩やかにかけ続けて一定のレンジを流したりします。スタック・メンディングでスラックを送り続けて下流45°より先へ先へコントロールドリフトを続けることもできます。
C. スイング
下流45°から先をドリフトさせず、この位置でラインへ強めのドラグをかけてスイングさせて「泳ぎ」を演出して誘いをかけます。テンションをコントロールすることで急浮上させたり、ゆっくりと誘ったり調整できます。また、この状態に各種アクションを加えることもできます。
D. ホバー&各種アクション
完全に自分の真下まで流し切った時点で止めておくことでフライが水中で浮遊=ホバーする状態になります。これで誘いが足りない場合は、指先でライン操作してジグリングさせたり、流れに対して前後に動かしてみたり、テンションを入れたり抜いたりして浮上とフォーリングを繰り返したり(シンクティップが必要)、ストリッピングすることでスイミングさせることもできます。
フライラインを通じた立体的なフライ操作:MAT
RIOでスペイ製品のブランドマネージャーを務めるサイモン・ゴーズワース曰く、流水の中でウェットフライやストリーマーを狙った通りに流すためには「MAT」というフライラインの操作を行います。M = Mend (メンディング)、A = Angle(アングル、水流に対するラインの角度)、T = Tension (ラインへかけるテンション)の略ですが、
- メンディング・・・上流へ打ち返すとスローダウン、下流へ打ち返すとスピードアップ
- アングル・・・流れに対して直角に近づくとスイングのスピードアップ、並行に近づくとスイングのスローダウン
- テンション・・・ラインへテンションをかけるとラインを通じてフライが浮き上がり上方向へのターンのスピードアップ、テンションを抜くとターンをスローダウンまたは停止
これが基本操作となり、ウェットフライやストリーマーを使ったプレゼンテーションで浮上するカディスやメイフライなどを演出したり、ルアーのように誘いをかけます。
M – Mending | メンディング
対岸方向へ流れと直角に着水させて、すぐに上流側へメンディングを入れて速度を落とすことで、コントロールドリフトさせながら、狙った場所からスイングを始められます。上流へ打ち返すとスローダウン、下流へ打ち返すと反対にスピードアップできます。
地形変化がシンプルなベーシックな川の場合、川中央部の流れが速いので上流へのメンディングでフライラインを減速させます。
メンディングを入れないとフライラインが先に流れていってしまうため、コントロールドリフトができないだけでなく、狙った位置からのスイングもできなくなります。
盛期で魚の活性が高い場合は、フライを見切らせないために、あえてメンディングを入れずにコントロールドリフトを省いて速い動きで追わせることもあります。
A – Angle | アングル
流れに対してフライラインが直角に近づくと水流を強く受けて速いスイングとなります。スイングがしづらい流れの場合は下流側へのメンディングを使い大きいアングルを使って速度を上げる必要があります。
反対に流れに対してフライラインが平行に近づくととてもスローなスイングとなります。「縦のスイング」という言い方をされることもあります。
T – Tension | テンション
フライラインにテンションをかけないフリーの状態では、水中でのフライは水流の中でホバーした状態で流れていきます。
フライラインにテンションをかけることで緩みが無くなり動きが生まれ、さらにテンションをかけることでラインシステムが水流の抵抗を受けて浮き上がりフライがターンして浮上していきます。強いテンションをかければ素早くターン、緩いテンションであればゆっくりとターンします。
実際はフルシーケンスできないことが多い・・・
本格的な本流のような広いスペースを探り釣る場合はウェットフライを使ったフルシーケンスの釣りが楽しめますが、実際は川幅の限られたフィールド、それも他のアングラーもいることが多いため、上流=アップストリーム側または下流=ダウンストリームに進みながら釣ることが多くなっています。
アップストリームへ釣り進む場合、ドライフライやニンフィングをやっている方は分かると思いますが、フライが浮いていないだけでAパートのナチュラルドリフトの釣りは全く同じ、Bパートのコントロールドリフトの釣りもイマージャーやニンフと攻めるレンジが違うだけです。1レーンずつじっくりと流すことで、警戒心が強く川底や岩陰に隠れる魚が浮いてくるまでの時間を稼ぎます。
反対にダウンストリームへ釣り降る場合、Bパートはフライとラインが沈むまでの時間稼ぎや直前の釣り残しをチェックすることに使い(そこで食いつけばラッキー)、Bをコントロールドリフトでやり続けるか、CからDに至るスイングやアクションの中で魚を魅了して誘い出します。
さらに極端に狭い川の場合、川の中央付近まで立ちこんでAパートを効率的に繰り返すことで上へ上へと釣り上がっていきます。イングランドでは「ノースカントリー」と呼ばれるイギリスのソフトハックルを使った渓流ウェットフライの釣りでも同じことを行っており、ここからフライを見やすくする工夫の中からドライフライのヒントが生まれたのではないかと言われています(諸説あり)。
基本操作はシングルハンドロッド&フローティングラインで十分に出来る
良く誤解されていますが「ウェットフライ=スペイキャストまたはスペイロッド」ではありません。フライがターンオーバーさえすればロールキャストで安全に釣れるので、初心者の方でも1匹釣りやすく、テンカラ毛鉤がウェットフライの一種であることから明らかなように、警戒心の強い渓流魚でさえも水面直下をフライ先行で流れてくると無視できません。
最初のフライフィッシングは安全に道具慣れするためにもウェットフライ&ロールキャストにするべきだとさえ思います。
川幅が20m未満の川の場合、9-10フィートクラスのシングルハンドフライロッドと普通のフローティングラインだけで渓流から本流まで大抵のウェットフライの釣りはできてしまいます。岩を避けるためのメンディングや流れの向こう側までのコントロール性を求めると10フィートクラスのロッドが使いやすくなります。源流や狭い渓流でロッドを1本にまとめたい場合は、操作しづらくはなりますがドライフライ用タックルでも構いません。
コントロールリーダーはドライフライなどと兼用する場合はテーパーリーダーでも構いませんが、水中での動きに影響するのでウェットフライ専門でやる場合は2段階ステップのノッテドリーダーをコントロールリーダーとして使ったり、正確にレンジを捉えられるポリリーダーが使いやすいです。
いきなり大きな川や湖などへフィールドを広げていく前に、慣れないうちは色のついたインジケーターリーダーを間に入れると流れ方や沈み方が分かりやすいのでおすすめです。
広い川や湖、重たいフライやシステムのためにスペイロッドと呼ばれるツーハンドロッドやラインシステムを選ぶ
川幅が20m以上で流したいレーンまでが遠かったり、深くウェーディングせずに対岸よりの魚を狙う場合、ストリーマーやドロッパーなど抵抗の大きいフライ・システムを使いたい場合、手前〜途中の岩などをクリアする操作が必要な場合、キャストしてても疲れづらく、ロッドの長さを活かして離れた位置のメンディングも行いやすいツーハンドロッドを使うことになります。ただし上流側へのプレゼンテーションや手返し良く釣り上がることには向いていないため、下流側へ釣り下るフィールドや、魚が溜まる流れや湖岸で場所を決めて動き回らない場合に向いています。
ツーハンドロッドは一般的に長さが11-15フィートと長いため、ロッドのパワーも大きくなるため、重たいフライやシステムも扱いやすく、またスペイキャストも行いやすくなるため、後ろのスペースがあまり広くなくても快適に釣ることができます。
スカンジナビアンとスカジット
テーパーが繊細で静かなターンオーバーができるため小さいウェットフライからライトなストリーマーまでを扱うのに向いた「スカンジナビアン」というシューティングヘッド・システムと、テーパーがアグレッブで好みのティップを選んで接続して大きいウェットフライや重たいストリーマーをターンオーバーさせるのに適した「スカジット」のシューティングヘッド・システムに分かれます。
シンクレートを使い分ける場合、スカンジナビアンはシューティングヘッドごと交換する必要がありますが一定のレンジを大きくスイングさせたりリトリーブしやすく、また長さがある分、上流方向でのナチュラルドリフトもしやすくなっています。
スカジットはティップ部分のみを交換するので複雑な地形や魚の浮き沈みに素早く対応したテンションドリフトや狙った場所へ正確にスイングさせたり、深い場所へフライを入れやすいのが特長です。また低番手であればヘッド全長が短いので細かく探ることも得意です。
ともにシングルハンド、ツーハンドのどちらにも用意されていますので目的に応じて使い分けます。
マイクロスペイ/マイクロスカジット
- フィールド:渓流、小さな本流、湖岸、エリア
- シングルハンド番手:3-5番
- ロッド長さ:9-10フィート
- 魚のサイズ:40cmクラスまで
- プレゼンテーション:ナチュラルドリフト、テンションドリフト、スイングなど
シングルハンドとツーハンドの中間に位置する、10フィート台のシングルハンド番手3〜5番の低番手スイッチハンドロッドで組むタックルです。「真のスイッチ」や「O&D」とも呼ばれ、シングルハンドとツーハンドどちらでも操作しやすく、オーバーヘッドキャストもスペイキャストも50:50で行えるため、ドライフライからウェットフライ・小型ストリーマーまで楽しめます。
釣り上がりはオーバーヘッドキャスト、背後に森や壁・障害物が迫っているような場所ではスペイキャストという風に使い分けできるので初めていく川や湖岸を偵察するようなシチュエーションに持っていると非常に便利です。
トラウトスペイ/ショートスペイ
- フィールド:小さな本流、風の無い日の湖岸、本流C&R区間、エリア
- ツーハンド番手:1-5番
- ロッド長さ:11-12フィート
- 魚のサイズ:50cmクラスまで
- プレゼンテーション:テンションドリフト、スイングなど
10-11フィートのツーハンドは「ショートスペイ」と呼ばれ、12フィートまで展開されているものは「トラウトスペイ」と呼ばれますが、ツーハンド番手1-5番のロッドで組まれた、飛距離よりもコントロール性能を重視した、小さめの本流を釣るために適したタックルです。ほぼスペイキャストのみで使うことを想定して作られており、オーバーヘッドキャストで使う精度向けには作られていません。
あまり川幅の広くない本流の通常期・冬季C&R区間ともに使いやすいタックルで、ウェットフライを複数使うドロッパーリグやチューブフライも釣りやすくなっています。
スペイ(旧ライトスペイ)
- フィールド:本流、湖岸、河口
- ツーハンド番手:6-8番
- ロッド長さ:12-14フィート
- 対象魚:70cmクラスまで
- プレゼンテーション:テンションドリフト、スイングなど
12-14フィートのツーハンド番手6-8番あたりのロッドで組まれた、十分な飛距離で本流や湖岸を釣るために適したタックルで、国内で使われるツーハンドフライタックルの主流となっています。小型〜大型のウェットフライからチューブフライ・シャンクフライなども扱えるため広いフィールドでは欠かせないタックルとなります。
本来はサーモンサイズではなくトラウトサイズの魚を釣るためのアウトフィットなので、昔はこのレンジが「トラウトスペイ」と呼ばれていたり、大型魚向けのスペイと区別するために「ライトスペイ」と呼ばれていたこともあります。
サーモン/フルスペイ(旧スペイ)
- フィールド:大きな本流
- ツーハンド番手:9-12番
- ロッド長さ:13-15フィート
- 対象魚: 100cmくらいまで・・・アトランティックサーモン、キングサーモン、スティールヘッドなど
- プレゼンテーション:テンションドリフト、スイングなど
「スペイ」という言葉がスコットランドのサーモンフィッシングの名勝「スペイ川」およびそこで発生したロールキャストの発展系である「スペイキャスト」から取られているように、アベレージでも60cm後半、トロフィーサイズはメーターオーバーもあるアトランティックサーモンへ必要によっては大きいサーモンフライを2つ以上、さらにフルラインのフローティングラインやシンキングラインを安全に投げるために必要な長さと番手となっています。
昔はロッドを長くすることでしかパワーを高めることができなかったので、18フィートロッドが標準で体力に自信が無いアングラーのために16フィートが用意されていましたが、北米版サーモンフィッシングであるスティールヘッドなどのパシフィックサーモンたちの釣りと融合して、現在では13フィートロッドが標準となっており、プレゼンテーション中やファイト中のラインさばきに合わせてより長い15フィートまでのロッドを選ぶことになっています。
まとめと続き
やや情報量過多ですが、ざっと基本的な部分だけカバーしているだけですので、実際の動かし方やフライ選びやシステムについては実技に長けたプロやインストラクターから学ぶのが最良です。
私個人がアメリカでウェットフライと出会った時は、ドライフライやストリーマーと比較されて「古風で退屈な釣り方」とされていましたが、これこそが超・基本のフライフィッシングであるだけでなく、最も自由にフライを動かすことができる釣り方となります。アウェーゲームが多い方や新しいフィールドを開拓する時にとても手っ取り早く反応が見れるのもウェットフライ。すべてのフライフィッシングの原型となっていますので、ぜひ楽しんでみてください。
もちろんウェットフライで学ぶことはそのままドライフライやニンフィング、ストリーマーの釣りはもちろん、ソルトウォータ・フライフィッシングで使う甲殻類系のウェットフライにも応用できますので、より釣りの精度が高まることも間違いありません。
「ウェットフライの種類と使い方」や「ドロッパーなどリグ」などについては別途カバーいたします。
参考表
TFFCCメンバーが直近で試した組み合わせを参考までに掲載しておきます。
シングル番手 | ツーハンド番手 | グレイン許容値 | シングルハンド・スイッチ | ショートスペイ/トラウトスペイ | スペイ |
3wt | 1wt | 150-180GR | R.L. Winston LT 8’11’ 3wt | ||
4wt | 2wt | 160-210GR | OPST MicroSkagit 10′ 4wt Pieroway Renegade 9′ 4wt | ||
5wt | 3wt | 200-270GR | G.Loomis IMX-Pro Short Spey 11’11" 3wt | ||
6wt | 4wt | 250-300GR | R.L.Winston Boron II-MX 9′ 6wt | ||
7wt | 5wt | 300-360GR | |||
8wt | 6wt | 350-400GR | R.L. Winston Boron II-MX 9′ 8wt | Beulah Platinum Spey 12’6" 6wt | |
9wt | 7wt | 400-475GR | |||
10wt | 8wt | 450-550GR | R.L. Winston Boron II-MX 9′ 10wt | Beulah Platinum Spey G2 13’8" 8/9wt | |
11wt | 9wt | 550-650GR | R.B.Meiser 909CX 9/10 | ||
12wt | 10wt | 650-750GR |