TFFCC「フライミート」FLY MEET!スティールヘッドの夢を釣るサーモンフライ

2022/01/16

2年越しのコロナ禍が続く中で、海外遠征どころか国内遠征も気を遣う日々、盛り上がるのはやっぱり良い魚=Good Fishを釣る話。ロシアのサーモンやカナダのスティールヘッドなどなど・・・。今は手が届かない遠くの魚へ想いを馳せる時に楽しいのは、やっぱりフライを巻くことです。

そこでスティールヘッダーである、TFFCCメンバーのグチさんと一緒にスティールヘッド向けのサーモンフライを一緒に巻こう!ということになってお邪魔してきました。

スキーナの夢の詰まったお部屋

バンブーロッドを使ったトラディショナルなスタイルで、カナダ ブリティッシュ・コロンビア州でスティールヘッドを追い続けているグチさん。その旅と終わらない夢が詰まったお部屋にご招待いただきました。

数々の名勝負を生んできた支流を抱える大河スキーナにおけるスティールヘッドの生態や最新状況・・・。グチさんの冒険談など、そんな話を聞きながらサーモンフライを巻く準備を進めていると、そこはまるで現地のロッジの中でのテーブルトークのようになります!

詳しい話はグチさんのブログをご覧ください!

じっくりタイング:ブルーチャーム

ということで、一本目は「アクセントカラーの入った実用的なスティールヘッドを釣るサーモンフライ」に決まりました。

スティールヘッド本場のフィールド経験に裏付けされた風格の表情のグチさん

「ゆっくり丁寧に巻きましょう!」との掛け声と、リラックスのためのジャズが流れる「グチロッジ」でのフライミート開始!とはいえ、ちゃんと丁寧にマテリアルを留めていくとなると緊張するし、眼鏡を外しながら狙い目を確かめて巻いていきます・・・。「ゆっくり」と「丁寧」って私の辞書に無い言葉です!

アメリカ時代ルアーでしかスティールヘッド釣ってなかった私の、まるで爆弾処理班のような表情・・・

まるで大学生の問題を解かされている高校生のような、難易度の高いボルダリング・ウォールに登ってしまったような気持ちの私を、クールに優しくサポートしてくれるグチさん。フライフィッシャーの鑑だわ〜・・・。

そんなサポートのおかげもあって、今まで知らなかったテクニックなども教わりながら、不恰好ですが私の初めての「ブルーチャーム」が巻けました!かっこいいし、戦闘力も高いサーモンフライなので、今後の本流の釣りへも投入確定です!

じっくりタイング:パープルキング

「じゃあ、次はスペイ行きましょう!」ということで、カラーリングを変えることで名前が変わるスペイフライ「パープルキング」を巻くことになりました。でも何故か会話の話題は「シーバス」。今、横浜界隈ではビッグシーバスがフライフィッシャーたちのハートを熱くさせており、そういえば昔はサーモンフックへシーバスパターン巻いて多摩川やら伊豆の河口でシーバスやヒラスズキ狙ってたなーなんて記憶が蘇ります。

そんなことやっているもんだから、集中力が続かない私の仕上がりは「ボサボサ」キング!でも、虫っぽさがすごくて、これはこれで良い魚が釣れちゃうかも!?

フライミート FLY MEETって?

いろんな呼び名がありますが、特定のフライパターンに詳しい先輩が後輩と一緒に巻いたり、同じ釣りを楽しむ仲間たちがまとめ買いしたマテリアルで実釣パターンを数巻きしたり、釣り合宿で夕飯後に翌日使うフライを同時に巻いたり・・・要は仲間と一緒にフライを巻くことです。

私もフライフィッシングを始めたばかりの駆け出しの頃は、フライショップのスタッフさんとお酒飲みながら一緒に巻いたり、泊まりがけで釣りに行くキャッツキルの宿で夕飯後に宿のラウンジエリアで先輩たちから新しいフライパターンを教わったりしていました。本やビデオじゃ絶対に分からないツボとか、フック選びのキモとか、スキルやテクニックはもちろん、新しい知識を得るとてもいい機会です。

なんでサーモンフライ?

実は最近何年かぶりにサーモンフライに再チャレンジしている私なのですが、なんの目的もなくクラシックフライを巻くのは「モノありき」でしか無いのと、釣る対象が無いとやる気が出ないので、さてはて何から巻こうか・・・と考えていて、ふと思い出したのは昔オレゴンの高校へ通っていた時の思い出。

とある日、ポートランドの街を流れるウィラメット川が聖パトリック祭のために緑色の染料でグリーン一色に染まっていたのですが、それを橋から眺めながら、友人からこんな川でもスティールヘッドが遡上してくるんだよと聞いて、「スティールヘッド・・・グリーン・・・」というイメージが焼きついてしまいました。その後ルアー釣りで狙った時も選んだスプーンも迷わずグリーン・・・。

これは本家シカゴの「グリーンリバー」状態

このイメージが脳裏に焼きついたままで緑色のサーモンフライを探していたら「グリーンハイランダー」を巻きたい!となってしまい、巻き始めたのはいいですが、本やネットじゃわからないディテールがたくさん出てきて、そのためのスキルや裏技をサーモンフライを巻き慣れているグチさん、それもグリーンハイランダーを実釣で愛用されている方から知りたいと思ったのがきっかけです。

小生のケルソンもどき、素材ケチってレシピ通りちゃんと巻いてないグリーンハイランダー・・・

まとめ

まるでフィッシングロッジのような雰囲気のお部屋とグチさんからダウンロードさせていただいた「スティールヘッドの夢」と、久々に疼く「シーバスの夢」に浸りながらゆっくりサーモンフライを巻くことなんと5時間!

フライミート自体がものすごく久々でしたが、先達の方じゃないと知らないいろんな奥深い情報もあって、サーモンフライがとても身近になる貴重なフライミートでした!

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