VWキャンパー戻り旅 2日目: ミステリースポット調査

2020/11/25キャンピングカー,キリストの墓,サクラマス,ヒメマス,フライフィッシング,ユーロバン,十和田湖,岩手,盛岡,葛根田川,青森

結局ライズもワカサギへのボイルも聞こえてこないので、寝に入った翌朝。
周りで物音がするので窓から見てみたら、朝一の回遊を狙ったアングラー達が桟橋に勢ぞろい。餌やルアーを遠投してサクラマスかヒメマスを狙っているようです。

朝一で頭が回っていない中、ボイルを打つためのスカジットか、ライズを探してポジション取りするためのスカンジをしようかと考えましたが、ここはアウェイの湖です。まずは状況を確認することにします。

産卵で命を燃やし尽くしたワカサギが捕食されずに浅瀬にたくさん沈んでいます。浅瀬でのボイル打ちは無いと判断してライズ探しに湖を周遊しますが、向かい風で餌が集まる西岸は完全に静まり返っていて、コイが悠々と泳いでいるだけです。この様子では東岸へ移動してもあまり意味が無いので、諦めて観光へ切り替えです。

乙女たちの湖

朝早くの十和田湖の湖岸は静かで散歩には最高です。綺麗に整備された歩道を歩きながら湖の観察をしましたが、ここもワカサギが襲われることもなく、あちこちで死んで沈んだワカサギがキラキラしています。

乙女の像を完全に独り占め!それにしても美しい湖です。観光地と自然区域が分かれている山上湖であるところは中禅寺湖と似ていますが、水面との一体感はこちらの方が美しいと思います。裏では水量調整に苦心されているのでしょう。

嘘でしょ・・・?

十和田湖を釣るのは諦めて、奥入瀬渓流を釣ってから八戸へ行こうかと画策しながら移動していたところ、突然ありえない物が!

一応クリスチャンである私は日曜日の朝に教会に行かないと一定の罪悪感があるのですが、忙しい仕事や家族サービス、フライフィッシングと教会はバッティングすることが多いので、どこかで折り合いをつけています。この日はなんと先方からおしるしが!?渓流とイエス様の二択なんて殺生だろ!?いや待てよ、「キリストの墓」ってなんだ?そんなの有りえないし、ここは冷静な判断が必要だ・・・。

のんびりお墓に入ってる暇なんてあったのかな?

ちょっと真面目な話をすると、人類のために罪を被り十字架にかけられて3日目に蘇って天に登られたイエス様だからキリスト=救世主と呼ばれるので、再び地上に来られるまでは、天使のようなスーパーマンのような存在として、あっちの教会、こちらの信徒と、日々忙しくされている方ですから、「キリストの墓」という観念自体が有りえないわけです。

古代から教会は分裂してバラバラな教えを行ってきたので、何回か教えを統一するための会議が行われてきたのですが、381年の会議で決められたことが「二ケア信条」と呼ばれていて、イエス様は「蘇って天に登った後も現役で活躍中」という教えをほとんどのクリスチャンが守っています。

というわけで、「行ってみよう」と思うことは厳格なクリスチャンからすれば「冒涜」と受け取られるかもしれないし、「行かないでいいっす」は、私の置かれているシチュエーションでは「渓流釣りの方が大事だから、どうでも良いと思っているんだね」ということになってしまいます・・・。くっ・・・、究極の選択・・・。
こういう時こそ、都会の人間関係で鍛えられた「妥協の美学」が生きる時です。
私の出した答えは・・・

「どういうことか調査してこよう」

そう、あくまでも調査ですから何の問題もありません!しかし山越えの道を超えていくコースは決して楽なものではなく、行く先々では危険な猛獣が潜んでいて私を阻もうとしてきます。あぁ・・・まるでライオンの穴に放り込まれたダニエル。もはや完全にフライフィシングとは無関係の話になってきました。

新郷村の「106歳のキリスト」

着いた先には十字架、ピラミッドパワー、失われたユダヤ支族、天狗伝説が融合したミラクルワールドが待っていました。どれもが1930年代のロマンや後世の観察から導き出された逆引きが混在していて、1800年代から普通に当地に住んでいるただのクリスチャンまで資料に巻き込まれる度量の広さです。

高台に作られた新しい盛り土が「墓」と呼ばれていて、1つじゃなくて2つ!はいはい、これ知ってる!昔、学研ムーで読んだことがあったのを思い出しました。詳細はググればいくらでも出てくると思うので割愛します。

この村にはるか昔、106歳で天寿を全うされた何かしらの「聖者」がいたようなのですが、不遜な私が100歩譲って仮にその方が時間や空間を超越したイエス様だったとしても、あの程度の盛り土なら何度でも楽勝で出てこれるので、全世界のキリスト教徒は安心してもいいと思います。

というわけで調査終了。

盛岡そして葛根田川へ

貴重な日曜の朝を浪費・・・いえいえ、大切な調査を済ませた後は、盛岡へ向かって途中のSAで少し仕事して、眠かったので5時間くらい爆睡してしまいました。上司からは「月曜休んでもいいよ」とOKをいただけたので、残りの時間は盛岡でのんびりしてから、月曜の朝釣りをして帰京するプランに変えました。

盛岡近くの管理釣り場は前回行きましたが、その時に地図を見て気になっていたのが雫石川の支流でC&R区間が設定されている「葛根田川(かっこんだがわ)」。「葛根湯」のような字面と「クズネタ」とも読める面白さに魅せられてしまいました。

盛岡市内でお昼を済ませた後は、情報集めと釣り券購入のために現地の上州屋へGO! なんと上州屋の隣が「STELLA ステラ」です!「ダイワのつり用品」の看板の横にシマノのリールはどうかと思いますが、お店の反対側には「SHIMANO」の看板がちゃんとありました。ちなみにそちらにも「SALTIGAソルティガ」なんて名前のお店がないか見に行ってきましたが、ありませんでした。ぜひ、誰か作ってください。

情報と釣り券を入手した後は、スーパーで食料を買い込んでからクズネタ・・・もとい葛根田川へ下見に向かいます。市内から30分くらいでC&R区間の最下流に到着。親切なマップがあったので、これとGoogleマップを見比べると上流には温泉があって、地熱発電所もあると書いてあります。

最上流でそれ以上は車で進めない所に着くと、確かに地熱発電所がありました。間近で見るのは初めてですごい迫力です!

翌朝早くから釣りをするので、最下流のスポットへ戻って停泊しました。
前の晩の飲み残しのカベルネを少し使ったステーキは美味しくてあっという間にペロリ。「美味しくてお肉をかっこんだ」

夜になるとカジカガエルかアオガエルと思われる歌声の大合唱です。岩手ののどかさが大好きになりました。

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