北海道ツアー7日目:釧路 – 音別サーフ「海サクラ」と音別川とベジタリアンなUMA

2023/02/08アメマス,イワナ,キャンピングカー,クマ,サクラマス,ヒグマ,フライフィッシング,ヤマメ,ユーロバン,北海道,,釧路

音別川の河口サーフは音別川からの水量もしっかりとあるし、アメマスとサクラマスの実績も高い名ポイントです。工事現場を回り込まないと下流河川は満足に釣れませんが、雰囲気は最高!この大場所は私の海サクラ挑戦の最終日を飾るにふさわしい最高の舞台です!

写真は前日夕方

しかし朝起きて準備を終えて浜へ出てみると・・・波も1.5m、前夜の雨の影響で濁りも強くなっていました・・・。しかしドルフィンスイムするサクラマスの数はここまでで最多。5分に一度くらいのペースで跳ねています。じーっと見ているとやたら大きいサクラマスがいるので、「メートルオーバーのモンスターだ!!」と声に出てしまったら、あっさり通いのアングラーから「イルカです!」と訂正されてしまいました。うーん、、、イルカが近くにいると魚って釣れなくなるんだよなーと気分が下がったまま頑張ります。

フローティングに組んだばかりですが、とても漂うフライを見つけられなそうなので、S1/2へ戻して1時間、2時間、3時間・・・。海サクラも3日もやると慣れてきて、やるだけやる根性が座ってきます。

頑張った結果はいかに!?

今回もダメ、完全玉砕・・・、涙。もうこれ以上この釣りについて書くネタさえありません・・・。私の海サクラマスへの熱いチャレンジは一切報われることなく時間切れに終わったのでした・・・。気持ちを切り替えて半日リモートワークします。

音別川・中流ポイントをチェック

パートナー担当が体調不良だったので、早めに仕事が終わり、ツーハンドで釣れそうな大場所が無いか、音別川の中流と上流をチェックすることにしました。釧路管内で最初に見たかった「タンチョウ」にも早々に会えたのでパチリ。

合流ポイントやぶっつけのある魚が溜まりそうなところは目処をつけておきましたが、昨日のベテランの「音別川はヒグマ多い」が脳裏に焼きついていて、川までのエントリーに距離があるポイントは度胸が決まりません・・・。でも、どこも川幅は広いのですが、浅い場所ばかりです。

橋から橋へ様子を見ますが、エゾジカがちらほら。ヒグマのことを考えると、なかなかリスクを負ってまでエントリーしたいポイントがありません。

音別川・上流へ

Google Mapで見るといくつか支流と合流しながら蛇行が続くセクションがあるので、えぐれて深くなっている場所があるかもと期待して向かいますが、河口のドチャ濁りとは裏腹に水が落ちていて透明度が高い浅い流れです。明るい川原でベテランに脅かされたような雰囲気じゃ無いし、スイッチハンド4番で居残りのアメマスがいないかやってみることにしました。

ウェーダーのベルトにはクマ・スプレーをホルスターでセットし、ドローンを飛ばして地形の把握と「先行者」がいないか確認します。チャンベツ川という支流との合流点からエントリーしようと思いましたが、川へ降りるルートには牧場沿いにフェンスが張り巡らされていて、小さな橋を渡った先からエントリー。護岸の周りがえぐれてプールを形成しているので、大きな魚が溜まるならそこだろうと目処をつけて釣り下るか釣り上がるか決めることにします。

川原に出て足跡チェック。砂利なので跡が残りづらいですが、ヒグマのフンや足跡らしいものは一切なし。シカの足跡は大量に残っています。1点だけ気になったのは、すぐそばの山から流れ込んでいる沢が川から斜面を登らないでいい最短ルートなのですが、そこだけ注意を払ってフィッシングスタート。

北海道で初の・・・

実際に川へ入ってみると少し泥が底へ流れ込んでいますが濁りは取れています。これくらいだとイワナ系の魚の警戒心が薄れるので好都合。護岸がぶつかった下流の流れでイワナらしい魚の水しぶきを上げる強いライズが出るのでCDCカディス10番をセットしますが、全く反応がなし。少し沈んでいる方がいいかとフォームビートル10番に変えますが、出は良くなりましたが吸い込みきれない様子。そんな状態を続けていたらあっという間に30分近く経過してしまいました。そろそろ勝負を決めて先へ進みたいのでヘアーズイアーニンフ14番に粘土インジケーターを流すと、なんとフライではなくインジケーターに「ゴポン!」と激しいアタリが出ました。

イワナにしちゃ変な出方だなぁと思いながら、ひょっとするとアメマスのいいサイズかもしれないとドキドキしながら試すと、やはり粘土インジケーターにはアタリますがニンフは無視されます。サイズが小さすぎると判断して一つだけ残っていたモンカゲニンフ10番に交換しましたが、色がダメで再び無視。他のニンフでちょうど良いものは巻いていないので、釧路の知人から薦められて6番に巻いた巨大ヘアーズイアーに交換しました。水への馴染みは良くなり深い場所で何かがヒラを打ちながら鈍いアタリは出ますがフライが大きすぎて食べきれません。口が大きいアメマスが吸い込み切れないってどういうこと?答えが分からなくなってきました・・・。

「やっぱりこれを使うか・・・」。ワンパターンになってきましたが、他に10番サイズで良いものが無いので今回もフェザントテール&パートリッジ10番を結び、あずき大にタングステン粘土オモリをつけてプールへ投入。重すぎて底石に引っかかるようになりましたが、底から外れたニンフが流れが渦を巻く場所へ流れてヒット!強い引き込みで4番ロッドをグイグイ曲げて下へ突っ込むので30cmサイズのアメマスが来ちゃった!?期待してランディングしてみたら・・・?

あれれ・・・?なんとウグイです!25cmくらいでイワナより良いファイトします。派手なライズだけどフライが食べきれていない魚の正体はなんとウグイ。北海道で釣るのは初めてですが、関東のウグイやマルタウグイは大きくても全然ファイトしないけど、こっちのウグイはトルクがあります。みんな文句言うけど実際はすごい良い魚じゃん!この時は新しい魚種だとは気づかず、ファイトを楽しむために何匹か釣ってリリース。

岩の下に隠れた魚を狙うとウグイ。瀬に入った魚を狙ってもウグイ。あまりにもウグイが連発するので水温を測ると17℃もあります。これでは釣り降ってもウグイしかいないだろうと考え、ヤマメがいるだろう方向へ釣り上がることにします。

山から異音?

そんなことをやっている時ですが、先ほどの沢のある林道の奥でガサゴソ歩く音が聞こえて、「ハンターかな?」なんて思っていたら、しばらくしたら山の彼方から「ターン」と言う鉄砲を打つような、杭を打つような音が単発で不定期で鳴ってくるようになりました。撃つほどたくさんエゾジカがいるようでもないし、ましてや連続で打っていたら獲物が逃げてしまって狩りにならないだろうし、クマを追い払うための空打ち?わざわざ高価な弾を使わないと思いますが、練習でもしているのでしょうか?何の音にしろ、生き物が追われて山から出てきたら出会い頭になってお互いにビビるので、手を打ちながら先へ進みます。

そしてヤマメ天国へ

再びドライフライの準備をして音別川を釣り上がっていくと緩やかな谷の間の美しい流れは砂利、フリーストーン、岩盤と3つのパターンの川底になっていて、それぞれの狙い目に20cm弱のヤマメが必ず着いています。ストラグル・スパイダー14番をスギサカフロータントをシャカシャカさせながら釣っていくと、1プレゼンテーション1フィッシュ状態になってきました。アベレージはこんなヤマメ。

1匹だけ豆イワナが出ましたが、他はヤマメの大群です。1km少しで尺別川と同じ30カウントまで釣ってもサイズ上がらず、あと10匹、あと10匹・・・結局サイズは上がらないまま2km少し釣り上がって50匹達成してしまいました・・・。さすがにヤマメに飢えたハートも「お腹いっぱい」になりました。海サクラに破られたハートをヤマメで癒すわけですが、ちょっと魚を虐めすぎですね・・・。撤収のために橋まで戻ります。

UMAの痕跡を発見!?

この川の片側は牧場が高台になっていて、反対側は完全に山の斜面なので森の茂みの見通しが効かず、クマさんが居たとしたら向こうからは見える完全に相手任せの環境です。注意深く匂いまで嗅ぎながら歩き下っていくと、たまに牛のうんちの匂いがプーンと香るくらいで異常はありません。山で鳴っていた「ターン」という音もいつの間にか無くなっていました。

橋の手前の沢が流れ込む場所まで戻ってきたら、行きには無かった何かツヤツヤと濡れて光る物体が川原に落ちているので近づいてみると、鮮やかな緑色でプルプルとした葛餅のような質感の物体が漫画のようにわかりやすく・・・。見るからにうんちであるのは間違い無いのですが握り拳くらいの楕円形で、恐る恐る匂いを嗅いでみると全然臭くなくて微かに草や野菜のような青っぽい香り。木の棒で「つんつくつん」してみたら、中まで同じ素材。どうも野菜ばかり食べててもよおしてしまったとしか考えられない見事なグリーン・ウンチ。

これはきっと今までに発見されていない未確認生物 「UMA」のうんちに違いありません!

あまりに見事な作品だったので写真に撮っておくべきでしたが、UMAじゃなくてその辺のおっさんが川原でしちゃっていた作品だったらショックでiPhoneが故障してしまうかもしれないので気が乗らず、そのまま車へ戻ります。

車を停めた少し空いた所が林道へのゲートがあるのですが、さっき林道を歩く音がしていたはずなのに、湿った地面の上には車やバイクを停めた形跡も無ければ、ゲートが空いた痕跡がありません。あれ?

山からは木を叩くような、空包を撃つような音が聴こえてきてたし、胸騒ぎがするのでさっさと仮片付けして、マップに出ていた「憩いの森」という場所の駐車場へきちんと片付け&休憩しに向かいます。

看板出てたね・・・

駐車場に入ろうとしたら、新型コロナ対策なのかロープが張られて入れないじゃ無いですか。不親切なことするなあと思って、なんか立ててある注意書きの看板をよーく読んでみたら?

・・・・・・なるほど納得。「UMA」じゃなくて「KUMA」ってオチでした。

つい1日前にもヒグマさんが目撃されたばかりってことは、あのベジタリアンな作品はそういうことだったのかな?知人で知床へよく行く方へメッセンジャーで聞いてみたら「クマだと思うな」。

後日、知床財団のスタッフの方に確認してみたら、「あぁ、それクマです」と即答。でもそんなに大きく無かったので「小さいクマですね?」と聞いてみたら、「え?それ大きい大人のヒグマですよ」との答えでした。うんちの直径=腸の太さだそうで、どっさりの時は生活圏、ちょっぴりの時は行動圏であることが多いそうです。その場の地形を説明したら、「あぁ、川沿いによく移動するんですよ。会えました?」と残念そうでした・・・。

ついに釧路まで来てベアー・カントリーへ入国したわけです!改めて緊張すると共に、野生の王国のスターは意外にもベジタリアン?危機感が無いわけでは無いですが、ワイルドな仲間と同じ空気を吸っていることが嬉しく、今まで感じたことの無い不思議な気持ちを少し感じました。10日から嫁さんが釧路で合流するので、怪我しないように気持ちを引き締めて先へ進みます。

タックル情報

便利アイテム

刻々と変化する自然を相手にシステムを変更しながら釣るためには、素早いラインチェンジが欠かせません。リサイクラーDSがあるとフルライン/シューティングラインの変更はもちろん、バッキングラインの交換も面倒ではなくなるのでオススメです。

ソルトの釣りをした後は塩抜きが大事です。スペアスプールがあると非常に楽なのでこちらもオススメ。

ツーハンド8/9番タックル

  • フライ:無名ウェットフライ 6番
  • ティペット:Seaguar Ace フロロカーボン2号
  • フローティングのシステム
    • 自作フローティングティップ:10フィート
    • スカジットヘッド:Commando Head 450GR
  • シンキングのシステム
    • ポリリーダー:Airflo サーモンポリリーダー 14フィート スローシンキング
    • スカンジヘッド:Scientific Anglers アトランティックサーモン S1/2
  • ランニングライン:OPST レーザーライン 40lb※
  • フライリール: Tibor Riptide
  • フライロッド:Beulah G2 Platinum Spey 13’8″ 8/9番

スイッチハンド4番タックル

  • フライ:フェザントテール・パートリッジ10番
  • ティペット:Seaguar Ace フロロカーボン0.5号
  • リーダー:Tiemco O&D 10フィート 3X
  • スカンジナビアンヘッド: Scientific Anglers アトランティックサーモン ショート SH4/5 フローティング
  • ランニングライン: Ken Cube EXシューティンライン フローティング
  • リール: Nautilus FW5
  • ロッド: OPST MicroSkagit 10’0″ 4番

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