北海道ツアー20日目:十勝 – 最後のスイングと長旅の終わり

2020/11/25ニジマス,フライフィッシング,北海道,十勝,本流

「道の駅 なかさつない」で朝早く目覚めると、今までに見たことのないような綺麗な色の朝焼け!この日、出発する私にとって心に焼きつく最高のお土産です。

フライトは午後2時半なので、1時にはチェックインを済ませるべくそれまでに釣りと近辺の観光を一つだけ盛り込みます。

札内川 - 最後のスイング

昨日の札内川よりも下流の帯広よりに入ります。狙い通りこちらの方が水量が豊富でツーハンド8/9番でスイングするにはギリギリ十分なスペースがあるので期待して良さそうです。とはいえ50cmオーバーのワイルドレインボーは簡単に姿を表さないと思いますが40cmクラスならば潜んでいてもおかしくない場所が点在します。S2/3のシンクティップをセットして、ドロッパーでは無く今まで通り一本毛鉤でティペットも2号でやり通すことにします。フライは最後もやっぱりフェザントテール&パートリッジ。

大場所でしっかりとスイングして釣れてくるのは20cm前半サイズ。ファイトの楽しみはありませんが、太い流れで育ったワイルドレインボーたちは、良いアタリを見せてくれます。オーバータックルであることを活かして、弱らないように手早くリリースしてきます。魚体の美しさを留めたく1匹だけ写真を撮りました。流線型の体型に尾びれの大きさを見ていただければ、札内川の環境の良さが分かっていただけると思います。

さらに下っていくと、十勝らしい土壁のなりかけのような場所を見つけました。川底も岩盤になっていますが、実際に近くで見るとできて若い岩盤は着いている魚が小さかったです。

右岸から左岸へとポジションを変えているうちに、太い瀬が護岸にぶつかってえぐれている地形を見つけました。ランの中盤からは倒木が入っていて13フィートロッドではコントロールが難しいので、ランの頭の方から対岸に沈めてスイングすると、この日の最大サイズの34cmのワイルドレインボーがヒット。パワータックルを物ともせずにジャンプ一回すると流れの中へ突っ込んでいきます。弱らせたくないので強引にネットイン。側線のレインボーカラーが美しく光る綺麗な魚でした。

好ポイントを荒らさないように、少し離れた場所へリリースしてから、倒木を攻めるのは後回しにして釣り下りますが、浅くなってしまう場所まではサイズが伸びず、再び倒木の上流側まで戻ります。

倒木の下のワイルドレインボー

倒木ギリギリを通すので、メンディングでラインを送り込むことはせず、フライの10cm上へタングステン粘土をたっぷりつけて底ギリギリを通しますが、オーバータックル過ぎて精度が難しくロッドを通じて感じる感覚が頼りなので決して軽いフライリールを使っていないですが頑張って片手でスイングしていきます。水中に枝が張っているので冷や冷やものですが、2回目のスイングが始まった瞬間にラインが止まりました。

根掛かりしてしまったのかと思って身構えた瞬間に、決してドラグを緩め過ぎていたわけではないリールからラインが引出されます!今までと明らかに違う強いヒキなので、確実に40cm以上はあると確信。しかし小回りが効かずに支配権を握れず、魚は倒木の下側を潜って反対側でジャンプ。やばいと思った時はシューティングヘッドが倒木の枝に巻いてしまいました・・・。急いでラインを巻き取って場荒れ覚悟で倒木に近づきますが底が深くて回り込めません・・・。

結果はティペットの結び目で切られてラインブレイク。外すのが一苦労でした・・・。しばらくすると、このファイトが刺激になったようで、倒木の向こう側でこれも35-40cmサイズの魚がライズしています。未練がましく左岸から回り込んでソフトハックルを送り込みましたが、ポイントは沈黙。

この旅のラストでもレインボーのサイズアップはなりませんでしたが、札内川でツーハンド8/9番への入魂はできたし、4番、6番、8/9番におけるスイングの差も把握できました。十分にフライフィッシングを楽しめたので満足してタックルをばらして撤収します。

幸福なソフトクリーム

帯広空港でレンタカーを返却する前に、家族へのお土産だけ買いに「幸福駅」へ。ソフトクリームを食べて気分をリフレッシュしてから、荷造りをし直して今回の旅を終えます。

意外と近い帯広空港

道草をしてしまったので空港へ到着したのは1時半を回ってしまいましたが、十勝帯広空港は広くないので、余裕でチェックイン、搭乗待ち、搭乗まで進めました。

修理のために置いていく愛車が心残りですが、しっかりと直してもらえるので良かったと思います。新型コロナが怖いのでマスクを二重にしてから、今回の旅を振り返ります。今回は目標を「ワイルドレインボー」「海サクラマス」「イトウ」と置いてはありましたが、実際のフィールドに出てみると、いかに日常からワイルドな環境でのトラウトフィッシングに飢えていたことか気づかされました。ちょっと数釣りに走り過ぎてしまったと反省です。

それと同時に野生動物の存在があるからこそのワイルド感でしたが、ヒグマという自らを圧倒する存在と同じフィールドに立つということに対してもっと慎重であるべきと思いを新たにすると共に、彼らが暮らす生活圏の中にアングラーとしてお邪魔させていただく、という謙虚な姿勢を忘れず、学びを活かして平和に共存し続けられるように心がけようとも思いました。

なんて考えていたら、「当機は羽田国際空港への着陸態勢に入りました」のアナウンス!実質フライト時間は1時間少ししかないので驚きました。東京-帯広、東京-釧路は思っていたよりも遥かに近い、またプランを新たに立てて、北海道を釣りに行きたいと思います。

タックル情報

ツーハンド8/9番タックル

  • フライ:フェザントテール&パートリッジ#10
  • ティペット:Seaguar Ace フロロカーボン2号
  • シンクティップ:OPST Commando Tip S2/3
  • スカジットヘッド:Commando Head 450GR
  • ランニングライン:OPST レーザーライン 40lb
  • フライリール: Tibor Riptide
  • フライロッド:Beulah G2 Platinum Spey 13’8″ 8/9番

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