北海道ツアー15日目:知床→屈斜路湖→十勝利別 – ニジマス求めて大移動
朝4時過ぎに目が覚めると、知床は今日も肌寒く霧雨です。コーヒーをすすりながらクマ対策をしっかりしてもう少し山の方へ入り込んでオショロコマのサイズアップを狙うか、過去に実績のあったポイントを釣ってから、ニジマスの本場である十勝まで大移動するか考えました。この旅の私はよくも悪くもヒグマ運が強いようなので、後者のプランで行くことにします。
松法川のオショロコマ
以前、ダム下まで釣り上がってから、大きなアメマスかオショロコマの群れが堰堤下の池を回遊しているので、回り込んでストリーマーを引いたら、なぜかサクラマスが釣れてしまって即ゲームオーバーとなった場所をチェックしました。
前回は予備知識が無かったのであまり気になりませんでしたが、山裾と山裾の間が低くなっている地形でフキもたくさん生えているのでクマが好きそうな場所でありますが、実は古代に樺太から進出してきていたオホーツク人たち(現代のニヴフ民族)が集落を築いていた場所と言われています。
到着するとエゾジカの群れが居て、私を見ると林道の奥へと消えていきました。
とりあえず堰堤までの区間を釣りますが、以前いたヤマメが姿を見せずオショロコマ連発。キリが無いので堰堤下へ移動します。堰堤下は以前よりも浅くなっていて追ってくるオショロコマも小さい魚ばかり。結局どれも20cm前半の魚が大きい方で終了。林道から回り込んで上流部を釣ってみようか考えましたが、雨も降っているし面倒くさく、左岸から回り込んで様子を見ようと降りた直後に、右岸の山腹にいるメスのシカがお尻の毛を逆立てて「キャーン」と高い警戒音を連続で発して、シカの群れが反対側の山の中へ消えていきました。私しか車が止まっていない以上ハンターであるとは思えないので、クマが近くまで来た可能性が高いので撤収しました。うーん・・・これは運ということではなくて、ヒグマは私が思う以上に行動範囲が広く、しかも川のそばがお気に入りなので出会う確率が必然的に高いのかもしれません。
知来西別川をチェック
知床の小河川では珍しくニジマスが釣れる川として知られた知来西別川に入ってみます。林道へ入る前まで車で行くと、先行者がすでに2台・・・。そちらは諦めてダム下の区間に入ってみます。川へ行く途中、エゾジカの親子がお出迎え。うまく人間の集落を利用して安全に子育てをしているのでしょう。
ダムが連続する区間を丹念に釣り上がりましたが、全く反応が無いばかりか走るオショロコマ1匹いません・・・。もちろんヒグマの気配なぞみじんもなし。
この後も2本ほど様子だけ見に行きましたが、最後に見た川の林道の入り口に献花がされていたので足が止まりました・・・
知床の川はこれにて終了。ドライブを兼ねて屈斜路湖、阿寒湖を抜けて十勝へ抜けるコースに向かいます。
屈斜路湖でリモート&キャス練
2時間ほどノンストップで走って、リモートワークおよび釧路川最上流のカヌーポートをチェックするために屈斜路湖南端の駐車場へ。知床の天気が嘘のように湖畔は日当たり良好で気持ちの良い風が吹いています。ドローンを飛ばして様子を見てみます。ここは釧路川カヌーの源流コースのスタート地点になっていて、次々とツアーが出発していきます。
カヌーポートのそばで魚がバシャバシャと跳ねているので何かと思ったらウグイが産卵で集まっています。水温を測ると18.5℃。浅瀬でトラウトを狙うのは朝だろうがイブニングだろうがかなり厳しい状況です。少なくとも水深が20m以上へ落ち込むカケアガリを狙わないと成立しないでしょう。
国土地理院の海図と見比べてみると、屈斜路湖はとても大きな湖で遠浅の場所が多く、カケアガリを攻めようと思えば船で岸から200m以上は漕ぎ出さないとなりません。風の影響を受けやすくなるので、パラシュートアンカーを使いつつ湖底を魚探でチェックしながら流さないと釣りが成立しないでしょうから、キャスティングの釣りは厳しい状況です。
風の影響を受けづらくしてカケアガリを攻めるならば、岬になっているところしかありません。何箇所かありますが、どれも岸から50-100mは離れないとカケアガリになりません。
夕方近くなってから西側の地形も確認してみました。こちら側は傾斜地になっているので遠浅でしょうが、東よりも条件が良さそうです。イブニングの釣りが成立するとは思えませんが、ツーハンド8/9番をスカジットに組んだ状態のキャス練をしておきたかったので、プリンスホテル側の流れ込みがあるポイントへ入ります。
とても雰囲気の良い湖岸で、底質は砂の遠浅です。夕方の風向きは東風なので餌も集まりやすいし、シーズンさえ合っていれば、モンカゲのイマージャーの釣りが楽しめそうな場所なのでキャスト練習も実戦を意識してやれるので捗りました。やっぱり私の場合は「魚釣り」ありきじゃ無いと、キャスト練習もフライタイングもやる気が出ないようです。1時間弱の練習で30mは安定して出るようになったので(その間、魚のライズが無いか気合入りっぱなしですが)、上がって先を急ぎます。
屈斜路湖から摩周湖と阿寒湖の側を走り抜けていくコースですが、さすが霧の摩周湖と呼ばれるだけあって、深い霧でゆっくりと進むため時間が取られます。阿寒湖の近くへ来た途端に霧は一切無くなりますが、国道241号線は山間を走っていくのでキツネやシカが飛び出てくるた日に冷や冷やです・・・。
足寄川をチェック
ひたすら下って下って日も落ちて・・・。いい加減に運転に飽きてきた頃、国道と並行に流れる川が現れます。アクセスも簡単そうだし、荷崩れした車内スペースを片付けたかったので、駐車帯でさっと片付けてからスイッチロッド4番を掴んで足寄川へ。川辺に立つと、牧場からの流れ込みの影響なのか白っぽく濁っています。しかし、それでも魚影があるのが北海道の良いところ。浅いところとの境目では魚の反応があります。ウェットフライをピックアップする寸前でピシャッと魚がUターンしますが、かなり小さいサイズ・・・。翌朝から利別川を釣るのだから道草をやめて先へ進みます。
利別川に停泊
利別川と並行する国道242号線を陸別という十勝の北端の手前まで行くことにしますが、すでに日も暮れて長時間ドライブにも疲れていたら、何やら白い壁のような崖が視界に入ります。Google Mapで確認すると、ちょうど橋から橋までが釣れる区間だし、車も停められるのでここで停泊することに。
まだ少し明かりが残っているので川面を覗きに行くと近くの茂みでガサガサ・・・。一瞬身構えるとただのシカでした。川原の茂みの中にシカの群れが入っているようです。シカたちが釣りの最中に川を渡ったりすると釣り場が沈黙しますので、心配して様子を見ていたところ、お行儀よくみんなで茂みで草を食んでいます。長時間の運転で疲れていたこともあり、ポップアップ・ベッドに潜り込んですぐに寝落ちしてしまいました。
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