ツーハンドを楽しむ・パート1:スカンジ+ポリリーダーの汎用性と飛距離<飛びすぎる時は要注意>

2020/12/04FISH UP秋川湖,アンダーハンドキャスト,スカンジ,スカンジナビアン,スペイ,ツーハンド,フライフィッシング,事故,管理釣り場

私が使っているメインのツーハンドロッドはBeulah Platinum Speyの12'6''の6番で、元々は河口や磯、川のシーバスゲームをバックスペースを気にせず楽しもうと思って組んだのですが、これで湖や本流も釣れるので、幅広く使えて便利なタックルです。フライリールはHardy Ultralite 6000Dに30lbダクロン・バッキングラインとKen Cube EXシューティングラインの.020インタミ(昔のインタミ、タイプ1ではなくホバーする)45mを巻いてあります。狙う場所に合わせてシューティングヘッドを使い分けるというスタイルです。私の場合はスカンジナビアンをメインに使っています。

フローティング:RIO Scandi Short 390グレイン

重すぎず軽すぎない適度なバランスで、テーパーリーダーをつけてソフトハックルを丁寧に落とすこともできれば、ポリリーダーをつけてラインスピードを上げてストリーマーを強くターンオーバーさせることもできます。スカジットキャストもできる短めのショートラインなので、非常に使い回しが良いラインです。

RIO のスカンジナビアン・ショートの後にでた、Scientific Anglersのスカンジナビアン・ショート「アトランティックサーモン・ショート」。これも投げやすいです。

スローシンキング:Scientific AnglersのAtlantic Salmon 6/7のS1/S2

川や湖でのウェーディングゲームでカウントダウンする必要がある時はこれを使っています。かけあがりを浅瀬に上がってくる魚を待ち伏せしたり、流れのよれや障害物に着いた魚をスイングで狙う時はこれです。

これも投げやすいショートが出ました。

ファーストシンキング:Scientific AnglersのUST 6/7のS5

増水期や3m以上の水深を狙う時にと用意しましたが、よほどの急深ポイントでもウェーディングでは使いづらく、あまり出番が無いヘッドです。アンカー切れしやすいので、ポリリーダーは14フィートのシンキングタイプがオススメです。右肩の故障のため、シングルハンド&オーバーヘッドが満足にできないので、ボートシーバスで使おうと思っています。もしくは波気のあるサーフの釣りの時ですね。

スカンジショートとポリリーダーの効果

通常の場合、スカンジヘッドを使う場合はフライを丁寧にターンオーバーさせるために通常のテーパーリーダーを使います。しかし14番以下の繊細なパターンの場合はティペットをかなり長くしないとアンカーが効きづらくなるので、この場合はポリリーダーをシステムの全長を考慮してセットすることでアンカーを確保しておいて好きなティペットとフライ選びに集中できます。

特にスカンジショートの場合、10フィート以上のポリリーダーであればスカジットでいうところのティップ部分の機能を兼ね備えるので、いざバックスペースが足りないポイントやウェーディングできない岸際からのキャストとなったら、スカジットキャスト(ペリーポークやスナップT)もやり易くなります。

飛び過ぎることも・・・

2月のことですが、あきる野の管理釣り場「フィッシュアップ秋川湖」に、アンダーハンドキャストのウォームアップを兼ねて行ってきました。秋から春までのシーズン限定でオープンするこの釣り場は広々としたスペースでフライフィッシングのキャスティングを練習するのにぴったり。また、スペイへの理解もあってツーハンドロッドもOKです。

この日はまだ水温が6度と低いこともあり、湖の練習として沖でライズする魚へソフトハックルや小さなニンフを試したかったのでフローティングをセットしてフライ優先エリアの一番手前でやっていました。この場所は左奥の水車の作り出す流れを狙うこともできれば、手前のかけあがりを回遊する魚を狙うこともできれば、前方の島よりにロングキャストしたり、常に魚をスレさせずに釣り続けられる良い場所です。

一通り釣ってキャスティング練習を始めた時に風が強くなってきました。6番ラインはなかなか苦戦します。そこでアンカーを強くするためにAirFloの10フィートポリリーダーをつけて気持ちよくアンダーハンドでシュートしたところ・・・想定外に飛び過ぎて水車の上まで飛んで行ってしまいました・・・。慌ててブレーキをかけてフライが着水した場所は幸いに少し右にそれたので、ほっとしたのもつかの間。なんとトラウトがヒットしてしまい、ポリリーダー部分が水車の真下へ・・・。もはや成すすべもなく、リーダーの途中から水車へ巻き取られて、水車と言う名の超・巨大電動リールに私が釣られる形になってしまいました。

設備を壊さないようにシューティングラインとヘッドの接合部分で切るため、ラインとロッドをまっすぐにしてシューティングラインを両手にからめてしっかりと保持して踏ん張ります・・・。さあこい!勝負だ!

結果から言うと、接合部分は狙い通り一発でブチっと切ることができて、水車も壊さずにフライラインだけ巻取られることに。魚側もティペットが0.5号だったこともあり、すぐに切れて無事でした。でもシューティングヘッドはズタズタ・・・。職員の方もボートを出して水車からラインを外す残業・・・。完全に自分のミスで反省です・・・。

フローティング+ポリリーダーだったので、そこまでアンカーが効かなないだろうと油断したのが原因のオーバーキャストでしたが、実際のフィールドだったら対岸を釣ってしまったり、沈み岩や木などにシューティングヘッドを引っ掛けてしまう原因にもなります。逆に言うと、ポリリーダーをつけてライン全長を長く、ラインスピードも増加させることで、アンカーの効きも増せば、より飛距離も稼げるということ。

うーん・・・ツーハンドを使う時点で飛距離が十分に稼げるので、良い使い道が見つかりませんが、湖でいつもより沖合を魚がライズしている時や橋脚のシーバスを狙う時に少しでも飛距離を稼ぎたい時なんかにはいいのかもしれません。同じラインを買い直したら、Shortはすでに完売で、通常のRio Scandiは為替レートのせいで価格もアップしていて、高い授業料となってしまいました・・・。

まとめと続き

30m前後の本流やかけあがりまで25m前後の湖の場合、ツーハンド6番の使い勝手には目を見張るものがあります。本流はスカジット、湖はスカンジの方が釣りやすいですが、釣り分け方などをまとめてみようと思います。次回にご期待ください。

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