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「目指せフライで100魚種」プロジェクト:2021年度まとめ

2021/12/22100魚種,catch record,fishing project,Fly fishing,many fish,species fishing,フライフィッシング,プロジェクト,対象魚,記録,魚種

フライフィッシングを始めてから、どんなフライやタックル、ラインシステムで釣れたか記録しておく習慣の延長で、コツコツ進めたきた「フライで100魚種を目指そう」プロジェクト。今年は新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が5回目まで発動された東京都・・・。行こうと思って諦めたり、かなり早い段階から事業者都合のキャンセルがあったりと全くプランが立てられない中で、新魚種は・・・0

「なーんだ、じゃあ新発見ないじゃない」と言わずに、新亜種や「あわや」新魚種、新規軸のフライの効果を検証したことなど収穫は多かったので、そんなお話でもお付き合いください。

新たな視点「関東道」

今季は「北海道があるなら、こっちは関東道だ!」という意識で、北海道スケールでフィールドを捉え直すために、東京周辺の活動域を前橋近辺まで北へ調整させてみました。すると、色々なトラウト・フィールドやウォームウォーター・フィールドが待っていることに驚きました。そんな中での出会いと発見がありました。

あわや96魚種目!・・・でもバラした「ライギョ」

まず、とても痛かったのは、ライギョにフロッグフライをキャストする、という非常に王道なシチュエーションに初めて恵まれたにも関わらずキャッチできなかったこと。これまでたくさんのラージマウスやスモールマウス、ギルなどを釣ってきたので意外に思われるかもしれませんが、ライギョはロクに狙えたことがありませんでした。多摩川にしろ柳瀬川にしろ、私が対峙したオープンエリアの雷様たちはフライを追ってくるけどアタックしないことばかり。昔、弁慶堀の雷様にもフライを試したことがありましたが、見向きもされませんでした・・・。

そして北関東の某所で偶然チェックした池で巡ってきたチャンス!モネの絵のようなリリーパッドの上にウィードガードをつけたSTPフロッグ#6を強く叩きつけて乗せて、誘い出して食わせたのに頭一振りで口からすっぽ抜けてしまいました。

じゃあ10番サイズだったら良かった?いや、それだと小さすぎてフロッグじゃなくていいし、インパクトが薄くて反応を引き出すこともできなかったと思います。STPフロッグは巻いていても楽しいフライだし、フロッグイーターに対してとても効果的であることは、他の池のビッグバスが「じーっ」と真下から睨んでいたことからも確かなので今後の活躍に期待です!

フライ・シェイキング、ズル引き、ニョロニョロ効果

ここ2シーズンほど、ちょろちょろっと行ったクロダイやマゴチのフライフィッシングを通して学んだことは、いかにボトムに置いたフライは魚たちの興味を惹きつけ突きまくられるかとういこと。ルアーフィッシングでもワームの釣りはオカッパリであれボートであれ、ボトムの感触と魚のアタリを見分けながら、誘いを入れたり止めておいたりを駆使して、いかに食わせてフッキングさせるかに気を配ります。

使い慣れたクラウザータイプのジグ・ストリーマーも、ボトムまで落としてから少し浮かした状態のシェイクで誘えばバスのスイッチが入ることも確かめられました!

フッキング未解決のマイクロワッキー

バスフィッシングの知恵から出てきた「マイクロワッキー」に至っては、フォーリング中でもズル引き中でも、バスギルは愚か、フナからさえアタリが取れる中で、フッキングはかなり難しい・・・。ボトムでのアピールのためのボリュームを取るか、吸い込みやすさのためにコンパクトさを取るか・・・。いや、実際は魚の向きとフライの設計が合っていないだけなのかもしれませんし、質感や味・匂いがリアルとはかけ離れているのでフッキングに至るほど深く咥えてくれていないのかもしれません。

それと比べると分かりやすいのがニョロニョロことヌードルの効果!バスにもハコスチにも効果てきめんでした!
味こそついていませんが、食感がリアルなようで長いこと咥えていてくれるどころか飲み込んでしまうことも!

新魚種じゃないけど新人造亜種・・・箱島スティールヘッド

今季は北海道のワイルドレインボーを狙いに行くことは叶いませんでしたが、今年「お初」だった魚、それは「ハコスチ」こと箱島スティールヘッド。強烈なヒキを誇る、群馬県が誇るトップクラスのファイターです。どういう習性かよく分からないまま、「野反湖」で強烈なアタリを体験して終わり、「バラギ湖」では先輩Kさんのアドバイスのおかげで爆釣させていただき、底へ突っ込むだけじゃなくて横へ走って行ったり、流れ込みを泳ぎ登って行ってしまったりするパワーと行動力に痺れてしまいました。

夏のハコスチ

ただし捕食は決してアグレッシブな魚ではなく、野生のニジマスと同じく安全なものや小さいものへの捕食スイッチをどうやって入れるかが、結果を導く鍵でした。

秋のハコスチ

「神流川@上野村」では、どうやってフライで底波を捉えるか?ワイルドで分かりやすい釣り方を好むせいか、あまりニンフの釣りや「縦のウェット」をやってこなかった私が釣り方を見直す機会ともなりました。

この魚が野生化して泳ぐ利根川!そこを釣る「箱島スチールヘッダー」たちの存在を知ったのも収穫です。

更新:ニッコウイワナ – 福島の源流の尺イワナ

今年嬉しかったことは、連れて行っていただいた源流の1匹目が尺イワナだったこと!

32cmだったのでニッコウイワナ / Salvelinus leucomaenis pluviusの個人記録を更新できました。また、同じ日に今まで源流で見たこともない大きさのイワナを滝壺でヒットさせてたら、老獪にも滝壺ではなく私の足元目掛けて突っ込んできて完敗したことも貴重な体験。フォーム材を使ったドライフライや餌フライである「ストラグルスパイダー」が完成したのも嬉しい出来事でした。

更新:スズキ/シーバス・・・横浜

さらに右肩の調子が悪い状態でもソルトウォーター・フライフィッシングへ本格的に復帰する糸口を模索する中で見えてきた「プレデタースカジット」のシステム。これが効を奏して、13年ぶりにシーバス自己記録が更新できたのも嬉しい出来事でした。78cmのLateolabrax japonicusが釣れるシステムならば、そこを起点にして色々な釣りへ応用が考えられます。

バラしの代償と振り返り

それにしても悔やまれるのは今年もバラしが多かったこと。中禅寺湖のレイクトラウトに始まり、上野村の「川ハコスチ」はなんと9バラし!あの釣りこの釣りと気が多いせい?集中力が続かないことで、どれだけミスしてきたか、さすがにダイジェストで振り返って見ました:

  • イングランドのノーザンパイク・・・2回も行って、ボート側でバラしたこと、予期せず水草から飛び出てフライを食った魚をヘッドシェイクでバラしたこと
  • 小笠原のイソマグロとバラハタ・・・相手のパワーへ備えることをせず30lbリーダーが瞬殺されたイソマグロとフライを追わせて吸い込ませるところまで行ってもフッキングをミスしたバラハタ
  • 黒島のGT・・・それまでの釣りでフックが弱っていることを確かめず、ファーストランを持ち堪えて、セカンドランで伸ばされてノックアウト
  • ハワイのボーンフィッシュ・・・サイトフィッシングとは見る釣りだけではなく、沈めたフライの聴きアタリも取らないとならないことを理解しておらず、またキャプテンとの息が合わずにフックセットできなかった魚多数
  • 横浜の年なしクロダイ・・・ボート側で底へ突っ込まれてフックがポロッと外れる
  • カリフォルニアのブラウントラウト・・・同日18連続バラし
  • 中禅寺湖のトラウト・・・日を置いて連続21バラし

キリが無いのでこの辺で並べるのはやめておきますが、共通して多いのは:

  • 確実なフッキングができていない・・・タイミングの悪さとフックセット技術不足
  • フックセットに合わせたロッドワークができていない・・・フックセットの状態が分かっていないので間違える
  • 不利な状態からの挽回力の弱さ・・・フックセットへの自身の無さがもたらずメンタルへの悪影響

釣りというものは当たり前のことですが、フックで魚を釣り上げないと結果が出ません。魚からのアタリがとっても貴重なフライフィッシングにおいて、フックセットが甘いのは致命的とも言えます!「あ、フッキングしなかった」なんて呑気な事を言っている場合じゃ無いです!「フッキングさせちゃる!」という心構えとそれに見合ったスキルが無くちゃいけません。

まとめ

闇雲に魚種を追いかけて道具やらフライやら増やしてきた中で、「針で釣る」という、とても肝心で基本的なスキルが足りていないことがはっきりしました。今年の残りと来年は慌てて魚を追いかけに行かず、まずそこを改善するところから取り組もうと思います。

また今年もかなり実験的なことができたのは、フィールド情報やフライ情報などのフィードバックがあってこそ!「関東道」での活動を大きく支えていただいたフライショップ「鱒夢」の方達、フライフィッシング・チャンピオンシップ日本チームのニンフ使いの先輩たちへ深く感謝いたします!