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【GSPスレッド活用】マルク・プティジャン「マジックツール」の使い方: CDCフェザーからのファイバー取り出し&スレッドループによるハックル

2024/09/08CDC,GSPスレッド,フライタイング,フライパターン,フライフィッシング,マジックツール

色々なフェザー(羽毛)から欲しいファイバーだけ取り出すことができたら・・・。マルク・プティジャンの「マジックツール」は様々なフェザーからファイバーだけを自由に切り出すことで、自分だけのオリジナルブレンドのウイングやコンポジット・ハックル(合成ハックル)を作ることができるツールセットです。

マジックツールには35mm、45mm、55mm幅の「テーブルクリップ」が3つ、45mm、55mm幅の「ハンドクリップ」が2つ付いてきます。そして何に使うのが不明な木のダボが3本入っています・・・(IKEAの家具?誰か教えて)。テーブルクリップやハンドクリップには特大サイズの「マグナム」とミッジサイズの「マイクロ」もあります。

今回はCDCフェザーからファイバーを取り出して、スレッドを割いて「スレッドループ」を使ってハックルとして使う方法を解説します。

ステップ・バイ・ステップ

使いたいフェザーを利き手でしっかりとホールドしながら、空いている手でしごいて、ストークからファイバーが直角に伸びている状態に整えます。

テーブルクリップの上にフェザーを乗せます。ストーク(軸)をクリップ中央の割れ目の中へ押し込む必要があるので、割れ目とストークの位置を揃えます。ストークが無い分、ボリュームが減ることを計算して多めにマテリアルをセットした方が良いです。

両手で0.2mmワイヤーをしっかり持って、ストークのみを割れ目の中に「カチン」としっかりと押し込みます。こうすることでテーブルクリップからファイバーだけが飛び出た状態になります。

テーブルクリップから飛び出たファイバーをハンドクリップで挟んで移し替えると・・・

今度は反対にストーク側だけが飛び出た状態になります。

ここを狙って長い刃のハサミでストークをバッサリ切り落とし!

ハンドクリップには整列したファイバーだけが残る、という具合です。

スレッドループへセットしてコンポジット・ハックルする

同じくマルク・プティジャンから出ている「スレッドスプリッター」(器用な人は自分の爪でも)を使ってスレッドを2つに割いて左手の中指を突っ込んで閉じないようにしてループを作ります。これを「スレッドループ」と呼びます。繊維がしっかりしていて細くても十分な強度があるGSPスレッドの20D-50Dあたりがオススメです。

ハンドクリップへ挟んであるファイバーをスレッドループに移し替えます。

スレッドループから中指を抜いて閉じたら、ファイバーが挟まれた状態になります。この状態で調整することもできます。

ボビンを時計回りに回転させてスレッドを締め込むと、スレッドを軸としたコンポジット・ハックルの出来上がり。

小型カゲロウのドライフライボディを作ってパラシュートポストへ水平巻きすることもできれば、

垂直巻きしてから下だけカットするパターンもあります。

スレッドループのやり方

このテクニックを使うフライ

CDCファイバーをハックリングしたドライフライは着水がスローで静かなので、水が少なくて魚がナーバスな場所や解禁しばらくしてスレた魚たちでもスプークしづらいので釣果が安定します。もちろん他のCDCを使ったパターンと同じくファジーな動きの効果もしっかりあります(逆に魚へ気づかせるための着水インパクトが欲しい場合は普通のハックルで巻かれたフライの方がベター)。

こんなフライパターンへ使うことができます。

実際にシブチンのアマゴに使った映像はこれ。

マテリアル&ツール

マルク・プティジャン マジックツール

必須のツール。18番サイズのドライフライから、通常サイズのイントルーダーまでコンポジット・ハックルで便利です。

GSPスレッドまたはフラットスレッドの極細

#18以上のサイズを巻く場合は50D、CDCハックリングで丁寧な作業をしたい場合は20Dがおすすめです。

ノンストレッチならこれ

少しストレッチがあるのを使う場合はこちら

マルク・プティジャン スレッドスプリッター

スレッドループには必須!20Dはもちろん、慣れてしまえば10Dスレッドで可能です。

マルク・プティジャン ウィップフィニッシャー

先端がバネ機構で小さくできるので小さなフライのヘッドでも作業がしやすいウィップフィニッシャーです。