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ビーズヘッドもっふぃー

2024/08/29GSPスレッド,アトラクター,エリアフィッシング,ジグニンフ,フライパターン,ユーロニンフ

左:ウェットフックにブラスビーズ、右:ジグフックにタングステンスロットビーズ

ヨーロッパを中心に行われているフライフィッシング競技で使われるユーロニンフィングと、日本とヨーロッパ共通で盛んなエリアフィッシングの2つの交差点の中から生まれてきた「丸モノ」と呼ばれるアトラクターの一種です。ATFC代表でエリアフィッシング向きシステムやマテリアルを開発されている山本勝教さんファミリーのご協力により、パターン情報を公開させていただきました。

刺さりやすさとリリース効率を考慮された競技グレードのバーブレスフックをベースに、NEWマテリアル「もっふぃー」をボディにドレッシングした、初心者の方でも巻くことが簡単かつシンプルなパターンです。フックやビーズに応じて4つのバリエーションがあります。

ジグヘッド版の特長

縦アイのオフセットフックであるジグフックに特化した重たいタングステン・スロットビーズをセットするので、沈降中や水流の中でも素早くキールになって、しかもその姿勢が非常に安定しているファーストシンキング・バージョン。水面の支点からフライまでのテンションを維持しやすいので、フォール中やインジケーター直下にぶら下がった状態で多発する微細なアタリも感知しやすく、競技では多用されています。

また、完全にボトム(インジケーター直下の最深部含む)へ落としてもフックポイントが上を向いているので、フォールの釣りだけでなく、ボトムバンプやリフト&フォール、インジケーターを使ったディープレンジの釣りも行うことができます。

さらにフックポイントが上を向いているメリットとして、魚の上アゴへフッキングできるため、飲まれづらくリリースしやすい特長があります。

基本は3.3(3.5)mmのスロットビーズを使いますが、テンションを強めたり水流が強い場所では3.8(4.0)mmを使います。反対に沈降速度を落としたい場合は2.8mm(3.0)mmを使います。

オフセットジグヘッド版の特長

オフセット版のUVきらめきアレンジ

ジグフックへスロットではなくオフセットビーズを使うことで、ジグヘッド版のメリットの上へフックのゲイプ幅を最大化して、ボトムに置いてもより根掛かりしづらく、フッキングしやすくなっています。同じくファーストシンキングです。

積極的にボトムを狙う時に使いますが、フォーリングで使う場合はジグヘッド版よりも重心が外側にあるため、僅かに刺さりが遅れるのでショートバイトの時には使いません。

オフセットジグヘッド:スタンダードフックの場合

シャンクの中心よりも外側へ重心がオフセットされているため、キールになるオフセットビーズ

タングステン・オフセットビーズを使ってスタンダードフックをキールさせる場合、キール姿勢の安定度はジグフックをつかったものに劣ります。反面、横アイなので沈降中や水流の中で僅かにウォブリングさせることができるのでジグヘッドでスレてしまった時に使うと、沈降速度に変化をつけて目立たせることができます。

ジグヘッドと同じく上アゴへフッキングさせられます。

ブラスビーズ版の特長

ブラスビーズをスタンダードフックにセットする伝統的なバージョン。沈降速度はスローシンキングとなります。最もキールしづらく、沈降中や水流での揺れも出るため、手返しよりも誘いを重視する時に使います。軽いビーズのためテンションが弱いので、アタリを拾いやすい表層から中層までのフォーリング中のみを狙う時やショートラインでサイトフィッシングを行う時に使います。

ホバー版

ビーズヘッドにせず沈降速度を与えないバージョン。こちらを参照してください。

ステップ解説

とてもシンプルなフライですが、耐久性が求められるのとGSPスレッドの回転止めのために、ビーズをセットしたらハケ付き瞬間接着剤をシャンクに塗ります。

モッフィーの端っこから少し繊維を取り除いて、芯となっている2本の糸を露出させてスレッドでしっかりと巻き留めます。

強化のためにもうひと手間

大会で使うものの場合は、さらに強度を増すために、フィニッシュ側のシェニールも軸糸を露出させて縛り込みます。

スレッドをしっかりとつかむことができるハックルプライヤーがあると便利です。

ヘッドまでボディを形成し終わったら、スレッドに瞬間接着剤を塗って先に巻きつけておいた上からウィップフィニッシュ。

カラー選択

ビーズカラー

まずビーズのカラーはメタリックな反射光を積極的に生かせるシルバーなどのメタリック系を選ぶか、その日のアピールカラーを見つけることに集中するため、余計な警戒心を起こさせないようにブラックやガンメタルといった鈍い色を選ぶかに大きく分かれます。

天気が悪い日や濁りが強い日は、UV効果が加わる蛍光カラーのビーズを使うことも有効です。またナチュラルカラーに統一する時は、メタリックオリーブやメタリックブラウンを使い、ボディに使うナチュラルカラーと馴染ませます。

ボディカラー

はじめにモノトーン系を使い、色の濃さへの反応をチェックしてから、同じ濃さの中からアピールカラーを使ってヒットカラーを探します。

色系統淡色中間色濃色
モノトーン系蛍光ホワイトアイボリーブラック
イエロー系クリームレモンアンバー
レッド系ビスクピンクレッド
グリーン系ミントもえぎモス
パープル系ライラックパープル
ブルー系ブルー
アース系ベージュコルクチョコレート

ルアーとフライが混合のエリアなどの場合、重複するアピールカラーがすでに先行者に使われている場合があります。その際は「オフセットカラー」と呼び、イエロー系やレッド系のアピールカラーに調整が加わったカラーを使うことで、スレを回避します。

調整色イエロー系レッド系
ブラック+たんぽぽコーラル
レッド+キャロット

ヒットカラーが安定しないスレているフィールドでは、警戒されないようにペレットと似た色合いである「モス」や「アース系カラー」のようなナチュラルカラーも使います。

UVアクセントカラー&ナチュラルカラーのコンボ

アクセントカラーに「蛍光イエロー」、ボディカラーにナチュラルカラーの「モス」を使ったアピール強化版

フック中央部のみ蛍光カラーを使い、ナチュラルカラーの中にアクセントカラーを埋め込んで「目立ち」と「スレ回避」を両立します。

グリーン系と相性の良い蛍光イエロー

アピールカラー&UVきらめき効果のコンボ

もっふぃーを巻いた後にブリルUVをリビング

天気が悪い時や雨の後で濁りが強い場合はボディのアピールカラーを強化するためにUV効果を加えるのが効果的です。

さらに水中で良く動くスクイレルのようなマテリアルをビーズの後ろへ追加したり、UV反射効果があるスレッドを使ってタグを追加したり、さまざまなアレンジが可能です。

マテリアル

ジグヘッド版:エクストラ・ファーストシンキング

フック:ドヒーク HDJ #12, 14, 16
ビーズ:スロット付きタングステンビーズ 2.8mm、3.3mm、3.8mm
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド スモール ホワイト
ボディ:フライキャンパーズ もっふぃー

オフセット・ジグヘッド版:エクストラ・ファーストシンキング

フック:ドヒークHDJ #8, #10, #12
ビーズ:オフセット・タングステンビーズ 3.8mm
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド スモール ホワイト
ボディ:フライキャンパーズ もっふぃー

オフセット版:ファーストシンキング

フック:ドヒークHDN302 #10, #12, #14
ビーズ:オフセット・タングステンビーズ 3.3mm、3.8mm
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド スモール ホワイト
ボディ:フライキャンパーズ もっふぃー

ブラスビーズ版:スローシンキング

フック:ドヒークHDN302 #10, #12, #14
ビーズ:ブラスビーズ 2.8mm、3.3mm、3.8mm
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド スモール ホワイト
ボディ:フライキャンパーズ もっふぃー

アレンジ版

シェニールとの組み合わせ

使い方

フォーリング&ボトムバンプの場合: ニンフィング・タックルを使ったショートライン・ニンフィングやロングライン・ニンフィングで使います。テンションを保ったままフォールさせてアタリを待ちます。手前の魚がスレてきたら少しキャストしてロングラインへ切り替えていきます。

特定レンジでインジケーターの釣りをする場合:

流れのあるポイントではテンションを保ったまま底波を流していってアタリを待ちます。
岩へ隠れているような魚を狙うときは沈めて送り込んで底すれすれを流します。

戦績

  • ニジマス、ヤマメ・サクラマス
  • ニッコウイワナ、ブルックトラウト
  • ブラウントラウト
  • イトウ
  • ラージマウスバス、ブルーギル
  • チャネルキャットフィッシュ
  • コロソマ