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ダンケルド:本流向けアレンジ

2024/08/2712/0スレッド,18/0スレッド,ウェットフライ,スペイフライ,センパーフライ,ナノシルク,フライパターン,本流

スコットランドのテイ川でサーモンフライとして生まれて、マテリアルを間引きながらウェットフライへ進化、今も根強い人気の大型ウェットのダンケルド。オリジナルはボディハックルを行いボリューム感をつけて巻きますが、このアレンジは本流向けに強めの流れから緩めの流れへスイングさせる時でも水中での姿勢や個々のマテリアルの動きが良くなるようにシンプルにしたバージョンです。

個々のマテリアルの動き重視の本流向けアレンジ

分かりやすく全く同じマテリアルを使って6番フックに巻き分けましたが、海から上がってきたサーモンやシートラウトを狙うために作られた本来のダンケルドは魚への最大限アピールのためにハックルのボリュームを「モジャ」っと出して巻きます。サーモンフィッシングでも湖にボートを浮かべて釣る「ロックスタイル」でもダンケルドを使う場合はアトラクターとして使い、小型のファンシーフライやバンブル、パートリッジやターキーなどを使った地味目の小型ウェットフライを食わせフライとして使います。

左は本流向けアレンジ、右は伝統的な「モジャ」スタイル

無駄な水流抵抗を減らす・・・脱毛処理

本流向けアレンジは異なる強さの流れを横切る時に泳ぐ姿勢に影響が出る場所を考えつつ、アピール用の素材はそのまま使います。ウイングとスロートが対になるようにボリューム調整して、それぞれがピロピロと動くようにしてあります。強い水流でも形が崩れないブロンズマラードの動きを最大化するため&強めの流れで姿勢を維持するためにボディハックルは行わず、多少手間はかかりますがダウンウイングではなくシャンク上へウイングを取り付けます。色でアピールするスロートハックルもウイングとのバランスとのギリギリ増量!

ちなみにジャングルコックはフライと魚が同じレンジに揃った時にアピールし続けるために欠かせませんが、お金が無い時の裏技としてはイエローかオレンジに染めたターキーバイオット(それもなければダッククイル!)へマジックで黒目の部分を塗ることで代用しても大丈夫です。

アンレジしたのは15年くらい前ですがこれだけスッキリします。実はテレビで水泳選手が「試合のために水流抵抗を減らすため体毛を脱毛します」というインタビューをみていて思いついたのでした。伝統的ダンケルドが「EXILE」くらいの毛深さだとしたら、日本のダンケルドは「江頭」、私のアレンジは「BTS」ってとこでしょうか?

おまけ:モジャモジャ・ダンケルド

でも、なぜか日本では「モジャ」どころか、こんな「モジャモジャ」の方が好まれます。イギリスでも「モジャ」程度なのに、なんで日本では「モジャモジャ」なのか、サーモンフライ時代の毛深いダンケルドがそのまま日本へ入ってきて独自の進化を遂げたのか?「スペイ」というワードが広まった時のアメリカのパターンブックの影響?

早速TFFCCメンバーでスコットランド人のマーティンに確認したところ、「ローウイングと長い毛足のハックルはスコットランドのサーモンフライの特徴で、スペイでもディーでも共通の特徴」とのこと。「スペイ」というくくりでダンケルドが日本へ紹介された時にウェットフライではなく初めからサーモンフライとして紹介されたので日本ではスコットランドの特長を強く残したままだったようです。スコットランドから日本へやってきて、ウェットフライとしてもサーモンフライとしても愛されているダンケルド。ぜひ巻いてみてはいかがでしょうか。

マテリアル

フック:ケンサワダSL2 #6
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド 22/0 ブラック
ボディ下巻き:テックストリーム ポリフロス ホワイト
ボディ:フラットティンセルM ゴールド
リブ: ワイヤー0.2mm ブライトゴールド
ハックル:スペイコック(またはシュラッペン) オレンジに染めたもの
ウイング:ブロンズマラード L
チーク:ジャングルコック

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マテリアルの染め方

欲しい色が無い時はホワイトを購入して自染めします。やり方はこちらを参考にしてください。

使い方

スイングの釣りで使います。

流心にいる魚を狙う場合は十分なシンクレートのシンクティップまたはフライラインを使い流れをまたいでキャストしてスイング開始前に底波まで沈めます。スイングが始まってからは一定のスピードを保つようにしてください。

手前のカケアガリや岩の影にいる魚を狙う場合。狙った場所よりも十分に上流川へポジション取りしてから、ダウンクロスへキャストしたらすかさずスラックメンディングを行いながらフライを沈めておいてスイングさせます。

ヒゲナガのハッチがある場合。ナチュラルの動きの速さを確認してから、それよりもやや速めのスピードでターンするようにスイングしながらテンションを抜かないように、必要に応じてはストリッピングしてターン速度を上げてください。

戦績

  • ブラウントラウト
  • ニジマス
  • ニッコウイワナ

タイヤー