TFFCC フライスコアリング 「VSマッチ」運営マニュアル – リバー編
シーズン成績として残る、認定コントローラーが参加して2人以上で行われる1on1や2on2の対戦マッチ。プレイヤー/コントローラーを交代で努めてラウンドのコンプリートまで競います。仲間同士で行うプレイヤーマッチやコーチと行うテストマッチが行われています。
日本におけるユーロニンフの技術向上および国際的に活躍できる競技者の育成を目的として、TFFCCフライスコアリングでは、リバーフィッシングにおける公式VSマッチを不定期で実施しています。
公式マッチでは国際大会のルールを使いますので、プレイブックを参照しておいてください。
- 2025/3/18: コントローラーのコール内容を修正
シーズン
特に指定の無い限り、シーズンは1月1日〜12月31日となります。
禁漁期が設定されているフィールドで実施する場合、現地のシーズン規則を必ず遵守してください。
スコアイベントとして
シーズン通算成績のためのスコアイベントとして毎月1回のみ登録できます。複数回実施した場合は、その中のベストの記録を登録することが可能です。提携大会(ATFCなど)からのスコアが獲得できなくても、VSマッチからのスコアを登録できるメリットがあります。
プレイヤーとコントローラー
最低単位である「ペア」が1組となり、くじ引きで先行・後攻を決めたら、プレイヤー1が競技する間、プレイヤー2はコントローラーを務めます。
3人の場合は、「トリオ」を組んで、同じく順番を決めたら、プレイヤー1が競技する間、プレイヤー2またはプレイヤー3がコントローラーを務めます。
必ず最低1名、認定コントローラーが参加する必要があります。
※認定コントローラーのセミナー及び登録についてはただいま準備中です。
セッションタイムとラウンド
60分セッションを最低1回、最大3回行ってラウンドスコアとします。
コントローラーはタイマーで時間を測り、15分ごとに残り時間をコールします。残り5分および60秒もコールしてください。
時刻 | プレイヤー1 | プレイヤー2 |
---|---|---|
8:00 am | 60分セッション | 60分をコントローラーとしてタイムキーピング、コール、記録係を務める 15分経過ごとにコール 残り5分、60秒もコール |
9:00am | コントローラーに従って競技を終了する | 競技終了をコール |
交代時間 | 交代時間 | |
9:10am | 60分をコントローラーとしてタイムキーピング、コール、記録係を務める 15分経過ごとにコール 残り5分、60秒もコール | 60分セッション |
10:10am | 競技終了をコール | コントローラーに従って競技を終了する |
交代時間 | 交代時間 | |
10:20 am | 60分セッション |
不測の事態が発生した場合、必ず全員の安全を優先してそこまでのセッションでラウンドを終了してください。
ビートの設定
競技に適した所定のエリアまたはフィールドにおいて、検測用のビートを設定します。
固定ビートが確保できる場合、一人当たりのビートはフラグやコーンを使って100m区間を確保して設定します。確保することが他のアングラーの迷惑になる場所の場合、半分の50m。それも難しい場合は、フリービートとして、制限時間内をペア(またはトリオ)で一緒に釣り上がります。
測定器や測定アプリがある場合はそれを利用して、無い場合は大幅で120歩歩いて設定してください。
リバーエリアの注意点
他のアングラーの迷惑にならないよう、事前に管理事務所に許可を得てください。フリービートの場合は、あらかじめチームで制限区間を設定してください。
C&R区間や一般河川の注意点
リバーエリアと同じ注意点および、足場が悪い場所をあらかじめチェックしておき、コントローラーはプレイヤーの状況を確認して危険がある場合はコールして「安全確保、セッションストップ」とプレイヤーに伝えて競技及びタイマーを中断し、安全な場所へ移動してから「セッション再開」とプレイヤーに宣言して競技及びタイマーを再開してください。
制限時間
1セッション60分となります。競技者ごとに3セッション=1ラウンド180分のスコアを検測してください。セッション回数が取れない場合は、取れるところまでで、ラウンドのスコア確定となります。
スマートフォンの時計アプリを使ってタイマーを「60分」に設定します。
対象魚
スポーツとしてのフライフィッシングの普及を優先して、世界選手権や国内大会との互換性があって大きな広がりがある「トラウト・カテゴリー」となります。ラウンド対象となるビートまたはフリービートでキャッチされる、サケ科に分類される魚全てがスコア対象となります。
チェックインとスコア記録
規定サイズ以上のキャッチにおける「1cm x 1チェック = 1ポイント」でスコアが決まります。「サイズ」も「キャッチ数」も記録するので、同じラウンド結果の中でスコアによるランキングだけでなく、最大サイズやTOP5匹の合計サイズ、キャッチ数などを結果とすることも可能です。
スコア対象
濡らした状態でネットインまたは水中でリーダーキャッチされた、ギルラインより前にフッキングしている、20cm以上または釣り場管理団体や都道府県の定める規定サイズ以上またはトーナメント委員会が定めるサイズ以上の個体のみがスコア対象となります。対象魚の鼻先を「0」目盛りに合わせて、尻尾の先端と目盛り上CM単位の最も近い所で検測します。規定サイズ未満はスコアに影響しないのでスコアカードにチェックしないようにしてください。(調査フィッシングの場合を除く)
提携リーグの大会の場合は、そこにおけるスコアルールに従い、スコア登録のための換算処理を行います。
ギルライン前← スコア対象 |
→ギルライン後 スコア対象外 |
|
フルメジャー
レギュレーションや参加者で合意が取れる場合は、チェックされた魚は全てメジャーインして、スマホで撮影してからスコアボードに記録を書き入れてください。
時短メジャー
全数メジャーインする手間を減らし、慣れていないアングラーによる魚体ダメージを軽減するため、時短メジャーも可能です。
「アベレージ」と呼ばれる平均サイズをスコアマスター(現地のコントローラーのリーダー)またはTFFCCのスコアマスターがコールします。コールされない場合は、換算レートとしてリミットサイズである「20cm」を使います。
アベレージまたはリミットサイズを超えるサイズだと思われる場合、ローカルルールで問題がない場合、「メジャーイン」と呼ばれる検測を行いフルメジャーと同じく証拠として撮影します。スコアを伸ばすメリットがあるので、可能な限りメジャーインした方が有利となります。
プレイヤー自身で検測せず、必ずコントローラーに検測してもらいます。
ローカルルールで写真撮影やメジャー当てが許可されていないフィールドの場合は、匹数のみカウントしておき、1チェックあたり「20cm」を使います。
スコア計算
例えば「25cm」のニジマスを8チェック、「33cm」の尺ヤマメを1チェック,「22cm」のヤマメを3チェック、検測対象サイズ未満の「18cm」のイワナを1チェック、スコア対象外となるヒレにスレがかりのニジマス「42cm」が1キャッチの場合:
- 25 x 8
- 33 x 1
- 22 x 3
- 18 x 0
- 42 x 0
200 + 33 + 66 + 0 +0 =299ptが得点となります。
仮に「25cm」のニジマスを12チェックしたスコアラーがいる場合:
25 x 12 = 300ptが得点となり、 299 vs 300で後者が僅差で勝利となります。
ビギナーズラックやトロフィーサイズよりもアングラーとしての確実性を検測できます。
また、フィールドにおける魚の育成状況を知るためのリサーチ・フィッシングの役割も兼ねています。
スコア本部へのスコアイベント申請およびスコア記録の提出
スコアイベントとして実施する場合、必ず事前にスコア本部へスコアイベントの登録を申請してください。
- 対象フィールド
- 参加者リスト
- セッション数の予定
ラウンド終了後、1週間以内にスコア本部へスコア記録を提出してください。スコアイベントを作成の上、スコア認定されたものの登録を行います。内容に問題がある場合は、そのままの記録が残らない場合がありますので、ご了承ください。
レギュレーション
TFFCCフライスコアリングでは、FIPS-Mouche公式ルールに準拠しつつ、大会やテストマッチにおいてはTFFCC独自判断にてローカルルールと折り合いがつくように実施していくこととなっています。
- タックル規定はそのフィールドおに準ずることとするが、トラウトを対象としたフライアスコアリングの場合はFIPS-Moucheルールを適用することとします(ロッド12フィート以内のフライタックルなど)
- 「連針仕掛け」「ドロッパー」「トレーラー」が禁止されているフィールドではシングルフライを使用しますが、フライ3個まで使えるルールの代替えとしてフライx1、インジケーターx1,ショットx1までが使えるものとします(ラインシステム規定は守ってください)
- フライはリアルバーブレスのみを使ってください
- 魚を傷つけないためにラバーネットの使用をお願いします(ネット全長122cm以内)
- 魚のアゴを傷つけないため、フィッシュグリップ(ボガグリップなど)は使用禁止です
- 水に魚を戻す時は、十分に蘇生させ、回復を待ってからリリースをするようにして下さい
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