EPミノー

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4番から6/0番までフックを使い分け、EPファイバーの量や長さの調整で4cm〜18cm程度まで様々なサイズに巻き分けられるベイトフィッシュのイミテーションフライです。カラーリングとサイズ、ボリュームを調整することで様々な扁平型のベイトフィッシュに対応させることができます。ここでは野池やシーバス・マングローブなどで汎用性が広い2番サイズを紹介します。

左:HDS#2、右:ウィードレス HDT#2

バスやシーバスといったフィッシュイーター全般に良く効くイミテーション・ストリーマーです。大きく作ればフナやボラの若魚や小型トラウトやアジ、中くらいに作ればアジやヒラアジ・コノシロの幼魚、小さく作ればブルーギルやサッパなどのイミテーションとして機能します。「フライでやる泳がせ」というコンセプトで比較的にスローに泳がせることが多く、同じプレデターでも頭から回り込んでベイトフィッシュを吸い込む「ヘッドイーター」たちに自然に食わせるパターンなので、マッチザベイトを意識して使い分けます。

フライの特長と構成

ストリーマーをライブベイトだと思って丸呑みしてくる魚が対象となりますので、比較的地味な食わせアクションで使うことが多いため、口の中への入りやすさとシャープなフッキングが求められます。ドヒークHDSは競技用バーブレスだけあって、刺さりの良さ、バレにくさ、強靭さ、さらには飲まれた時の外しやすさが揃っていて、この目的にベストな選択となっています。

EPファイバーはフライのプロフィールをマテリアルのボリュームを変えることで調節しやすく、フックサイズと併せて大きさを作り分けられます。また、絶妙なハリと柔らかさ・水馴染みで強いカレントの中でも形が崩れることが無く、魚が咥える時の違和感を低減できます。 水切れがいいマテリアルなので、大きく作ってもキャストしやすいのが最大のメリットです。

ステップ解説

テールから取り付けて行く流れで、取り付け位置とアイ一個分開けたポイントの常に1/2の位置に次の取り付け位置が来るように進めていくのがコツです。

バック側とベリー側のそれぞれのEPファイバーを同量切り出して適度な長さにカットして並べておきます。

カッターマットの上にEPファイバーを用意しておく

EPファイバーは4回で取り付け終わるので、初めにベリー側の1/4だけ指で摘んで抜き出します。

指先で軽く揉んで束にすると作業しやすい

反復取り付け

バイスヘッドを上下反転させたらベリー用の1/4束を3回転で取り付けて、シャンクの真下に来るように調整します。

同様にバック側の1/4束を3回転で取り付けて位置を確認。問題なければ追加の3回転で締め込んで固定します。

ベリーとバックを指で後方へ撫でつけたら、「スレッドダム」と呼ばれる手法で、スレッドを押し付けるように巻いて前方へ戻らないように固定します。

2回目と3回目の1/4束も同様に取り付けます。

ボディ作り

4回目の1/4束の前に、エンジェルヘアーを少量つまみ出しておきます。

スレッドに「V」字型に引っ掛けたらEPファイバーに馴染むように上下に広げて固定します。

最後の1/4束の取り付けが終わったら、スレッドでテーパー状にヘッドを仕上げてウィップフィニッシュします。

コームやブラシを使って放射状に上下のファイバーを平たく解きほぐしておきます。

長めのカーブシザースで上下をカットして形を整えます。

ヘッドの仕上げ

ストレートタイプのボドキンの先端を使って3Dアイをシートから取ってきます。

ヘッド付近のEPファイバーをムダ毛処理したら、ブラシ付き瞬間接着剤で3Dアイを乗せる位置に接着剤を塗ったら、左右対称の位置へ3Dアイを仮止め。

ガミータイプのUVレジンを使います。UVレジンが収まりやすいように左右の3Dアイの隙間は綺麗にしておきます。
左右のアイの隙間の上側を埋めるようにUVレジンを乗せたら少し馴染ませてからUVライト照射で硬化。

下側も同様に埋めてUV硬化。

ヘッドの仕上がりに合わせてシザースでトリミングしたらば完成。

ウィードガードをつける場合

HDSよりもサークルポイントになっていて、フックポイントをガードへ引っ掛けやすく、万が一外れてもウィード帯から生還しやすいバーブレス・スティンガーフック、ドヒークHDTを使ってください。※ウィードガードについては近日追記

マテリアル: 小型EPミノー(4-7cm)

フック:ドヒーク HDS #2、#4、ウィードガードを付ける場合はHDT #2、#4
ウィードガード(オプション):
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド 8/0ホワイト
ベリー:EPファイバー ホワイト
バック:EPファイバー: グレー、オリーブなど
アイ: 3Dアイ 4mm (#2)、3mm (#4)

マテリアル: 中型EPミノー (8-11cm)

フック:ドヒーク がまかつ SC15 3/0、1/0
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド 8/0ホワイト
ベリー:EPファイバー ホワイト
バック:EPファイバー: グレー、オリーブなど
アイ: 3Dアイ 6mm (#3/0)、5mm (#1/0)

マテリアル: 大型EPミノー (12-18cm)

他社製の6/0、5/0に匹敵するドヒークHDTの2/0と1/0を使います。

フック:ドヒーク HDT #2/0、#1/0
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド 6/0ホワイト
ベリー:EPファイバー ホワイト
バック:EPファイバー: グレー、オリーブなど
アイ: 4Dアイ 10mm (#2/0)、8mm (#1/0)

ツール

長いマテリアルのカットにとても便利なロングシザース

カーブカットしやすいタイング専用ロングシザーズ

強力ドラグでテンション調節できるボビンホルダーの新製品

ブラシ付き瞬間接着剤

先端がシャープで作業がしやすいボドキン

硬い毛も柔らかい毛も自由自在にコーミングできる便利なツール

ハード、ソフト、グミーがお得なセット

タイングベンチに吊ることができるタイプの強力UVライト

デスクに乗せて片付けたい場合はこちらのUVライト

ロータリーバイス上で作業を完結したい場合はこちらのUVライト
ただしパワーは落ちます

使い方: 小型・中型サイズ

ベイトフィッシュを「逃げる」アクションで誘います。

ストリッピングの釣りで使う場合。活性が高い時にはあまりカウントダウンせずに着水して馴染んだら小刻みにショートピッチでリトリーブします。活性が低い時は魚のタナまでカウントダウンして、ゆっくりと同じレンジをキープするように長めにリトリーブしていきます。

使い方: 中型・大型サイズ

ベイトフィッシュが「はぐれている」状態を演出します。

狙うレンジまでカウントダウンしたら、長く大きいストロークでストリッピングして存在をアピールします。

戦績

3/0フックに巻いた中型EPミノー(コノシロイミテーション)とランカーサイズのシーバス

小型EPミノー:

  • ラージマウスバス、スモールマウスバス
  • ストライプドバス
  • シーバス、ヒラスズキ
  • ロウニンアジ
  • ゴマフエフキ

中型EPミノー:

  • シーバス、ヒラスズキ
  • ゴールデンマシール、バラマンディ(タイ)
  • ロウニンアジ(モルジブ)
  • シイラ

大型EPミノー:

  • シイラ
  • バラマンディ(タイ)

タイヤー

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