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FIPS-Mouche ルール: フライタックルおよびシステムの規定について

(2024年1月更新)

FIPS-Moucheルールに準拠する国際大会やTFFCCフライスコアリングの中で行われるスコアリング・セッションは、川で行われる「リバーフィッシング」、主に湖で行われる岸釣りの「バンクフィッシング」、湖上でボートに分乗して釣っていく「ボートフィッシング」の3つのフィールドで行われています。この中で使うことが許されているフライタックルには、公式戦でフィールドにおいて、釣りやすさとスコアリング・セッションをアスリートができる限り対等な条件で行うようにするための制限とバランスを考えたルールが適用されています。

ここではタックルおよびシステムに関わるルールの説明と、推奨されているものを紹介します。

フライロッド

フライフィッシング用として作られているもので、ティップからバットまでの全長が12フィート(366cm)以下であることと定められています。また競技時間中は競技者自身が責任を持ってフライロッドを持ち運ぶことと決められています。

リバーフィッシングやバンクフィッシングでは、控えのフライロッドへフライリールとシステムをセットした状態で何本持ち運んでも問題ありませんが、自分自身で運ぶこと、一度に使えるのは1セットのタックルまでとなっています。

ボートフィッシングでは、一度に使えるのは1つのタックルのみとするために、控えのフライロッドへフライリールはセットしてはいけません。

リバーフィッシングやボートフィッシングでは、ドロッパーシステムが手返し良く使えるように、10-11フィートが主流になっています。バンクフィッシングではスイッチロッドを使うこともあります。

フライリール

フライフィッシング用として作られているものであればOKです。

スコアリングでは大きい魚をメジャーインすることも多いので、ドラグ機能を優先したディスクドラグのフライリールが主流です。

フライライン

全長が22m以上であって、コーティングされた状態の一番細い部分の直径が0.55mm (0.22インチ)以上のフルライン製品であれば、市販品のフローティングライン、シンキングライン、シンクティップライン中から好きなものを使うことができます。テーパー形状はWF、DT、レベルライン様々です。

ただしシューティングヘッドやレッドコアラインは禁止されています。両端には一つずつまでループが付いていていいですが、ループ部分の長さが10cmを超えないことと決められています。

またフライラインに追加でオモリや浮力体をつけることも禁止されています。

TFFCCメモ

リバーフィッシングで一般的な番手は2番、3番、4番
バンクフィッシングおよびボートフィッシングで一般的な番手はシンキングラインの使い分けがシビアなため、ライン選択肢が多い5番、6番、7番となります。

リーダーシステム(リーダー&ティペット)

リーダーの末端からティペットの先端までのリーダーシステムの全長は最大ロッド2本分までが許されています。また、末端から先端までの太さは均等または、先端へ行くほど細くなっていなければいけません。使うラインはモノフィラメント・ブレイデッドラインの決まりはありません。

フライラインとの接続のためのループを一つだけつけていいが、ループ部分の長さが10cmを超えないこと、と決められています。つまりリーダーシステムの中ではループトゥループ接続が使えないので、素早く確かに結べるノットを多用することになります。

市販のテーパーリーダーも自作ノッテドリーダーも使えますが、リーダーのノット同士の間隔は最低30cm以上空けること、とされています。

リーダーそのものが着色されているカラーラインの使用は認められていますが、リーダーシステムにインジケーターや浮力体、オモリをつけることは禁止されています。

また、1つのフライタックルにセットできるリーダーシステムは一つまでとなっていますが、スペアのリーダーシステムを用意しておくことは問題ありませんので、トラブル対応はシステムごと交換することが多くなっています。

リーダーシステムの中で使えるフライの個数上限・・・3個まで

競技者が同じタックルにセットできるフライは3個まで。一番先端のフライを「ポイントフライ」と呼び、ドロッパーにセットされる残り2つのフライを「ドロッパーフライ」または「ドロッパー」と呼びます。フライ同士は50cm以上離れて固定されていること(遊動式は禁止)が必要となります。

メインリーダーにドロッパー用のティペットを結んでからフライをセットすることになりますが、フライがセットされない場合のドロッパーティペットの接続は禁止されています。

リーダーシステムの中で使えるティペットリング

リーダーシステムの中で使えるティペットリングは3mmサイズまでのものを3個まで使うことができます。

ティペットリングへドロッパーを結んでからフライを接続することで、素早くフライ交換が行えます。

ランディングネット

使用していいランディングネットは、魚体に優しいラバー、シリコンラバーなど摩擦熱を発生させない人工素材またはソフトコットン製のみとされており、編み込みのネットで結び目のあるものは魚体に擦れるために禁止されています。

ランディングネットの全長は122cm (48インチ)までと定められています。

TFFCC独自ルール

TFFCC独自ルールでは、飛び入り参加でのスコアリングを可能にするため、リバーフィッシングである限り、エリア規定に決められていない限りはランディングネット規定を適用しません。

しかしエリアやボートフィッシングのみならず、C&R区間でもラバーネットの使用は標準となっていますので、できる限り準拠してください。

まとめと続き

ルール内に収まるタックルを用意するのは難しくありませんし、実際のフィールドで使っているものがそのまま使える部分もありますが、その中でスコアを伸ばすためにはノウハウも必要です。

どうやって選んでいけばいいかについてはFIPS-Mouche公式選手権の経験者の方やスコアリング経験者の方を交えて、ワークショップまたはイベントを計画しています。

確定したらお知らせしますので、ご興味のある方は、TFFCCのFacebookグループ「Tokyo Fly Fishing & Country Club – Friends Lobby」へご参加ください。

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