便利で魚にも優しいランディングネット
このネットを使いだすまでは、私も川でのフライは小さいランディングネット、海でのフライはフィッシュグリップや玉網を使ってきました。近年、クラブメンバーでフライタイヤーのマーティンと一緒にコイのフライフィッシングを楽しむ中、彼がいつも大きなシリコンラバーネットを持ち歩いているので、ある日何でそんな重たいものを頑張って持ち運ぶのか聞いたところ、「魚を無用に傷つけずにリリースしたいから」というシンプルかつ騎士道精神あふれる理由。彼と同じくらい長くフライフィッシングしてきているのに、あまり考えが至らなかった自分を反省したとともに、リリース方法についても見直そうと思いました。
フィッシュグリップの問題
前からフィッシュグリップは、魚の口を開けたままぶら下げる格好になるため、「本当にこれで魚は大丈夫だろうか」と思っていましたが、海外の研究結果を検索してみると、フィッシュグリップによる釣魚の生存率低下の研究結果がいくつも発見されました。グリップによってぶら下がったまま暴れる魚のアゴを壊してしまうため餌が取れなくなることと、さらにエラを動かすための筋肉を損傷することも多いようで、使い方を間違えた場合は生存率を下げてしまいます。魚が体重を自分で支えられる水面や、きちんと魚を腕全体で支えている状態で使うならまだしも、吊り下げることは正しい使い方とは言えず、使える場所も限定されます。
そこで、源流から磯までの様々な足場条件で使いやすく、小さい魚から大きい魚まで確実にランディングすることができて、持ち運びに困らず、シリコンゴムのネットが使えることを条件にネット検索していると、バスのオカッパリアングラーのアイデアだと思いますが、うってつけのものがありました。
プロックス オールインワン300
過去の磯釣りの経験から、足場が高い場所では柄の部分が伸縮式の「玉網」を使うのが当たり前になっていましたが、折りたたみできるものがあるのを知って驚きました。ランガンしながらバスやシーバスを釣るために開発されたようで、ショウエイから出ているものとこちらと迷いましたが、まずは一度使ってみてから考えようということでプロックス社の「オールインワン300 」を選びました。
よくある玉網と同じ規格でできていて、柄の部分と玉網の部分は接続式で半分に畳むことができる上、腰にひっかけておけるので移動中に邪魔にならず非常に便利です。
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プロックス 交換ラバーネット15型
玉網であることの最大の利点、それは網やフレームを丸ごと違うものに取り替えることができるということ。おなじくプロックスからでている替えネットの15型を合わせてみたらぴったりでした。シリコンラバーのネットは養殖業者や研究者が使っているほどで、魚体を傷つけず匂いも残らないので最適な素材となっています。
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磯や防波堤でも使いたい場合
実際にフライフィッシングとルアーフィッシングで使ってみて300cmの長さで困ることは一度も無く、さらにリーダーの処理に手間どるテンカラでのランディングにも非常に便利なので、これは必須アイテムだと思います。磯や防波堤でさらに長さが必要な場合は、柄の部分だけ標準的な500cmや600cmのもので買い足すこともできます。
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渓流の場合
また、渓流での藪こぎの際には、多少重たく感じますので、Proxの固定ウッドグリップのランディングネットがオススメです。
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キャッチ&リリースが前提の釣りにおいて、魚を傷つけずに速やかにリリースしてあげることが楽しませてもらった魚への敬意を示すことであると同時に、次に釣る人へも心を伝えることになると思います。ぜひシリコンラバーのネットを普及させましょう。