トラウトスペイのスイングウェットとユーロニンフで練習 – 黄瀬川冬季C&R
中部地方への遠征の帰り、東名高速を途中で降りて午前中だけ裾野市を流れる黄瀬川に設置されているC&R区間でフライスコアリングおよびスイングウェット&ユーロニンフィングの練習のために行ってきました。今月はすでにソロスコアリングを登録してしまったので、今回は純粋にプラクティスとフィールド検証です。
ちなみにフライスコアリングは、下記のそれぞれからスコアを毎月1つずつのみ登録できるようになっています。
- A: 公式大会 x 1
- B: 提携リーグの大会 x 1
- C: 1 on 1 対戦マッチ x 1
- D: 2 on 2 対戦マッチ x 1
- E: ソロスコアリング x 1 (来シーズンはNGになるかも)
例えば今月の私の場合は、「レイクウッドリゾートでソロスコアリング」1回、「ATFC平谷湖大会」1回をすでにやってしまったので、誰かと1 on 1対戦マッチを組まない限りスコアが加算できるチャンスはありません。なので今回はシーズン成績には残せないけどリサーチのためのソロスコアリングをやってきました。タックルは低番手トラウトスペイとタイトライン・ニンフィングです。
黄瀬川C&Rのビート区間
仮にC&R区間で大会をやると仮定して、全体を8つのビートに区切ってみました。
ビート6:スイングウェットでスタート
今回は最下流から川へエントリーしましたが、すでにビート8へ先行されているフライフィッシャーの方が「超・集中モード」なので、一声かけて間を大きく空けてビート6からスタートすることにしました。そこも先に2人組のルアーアングラーたちが釣られていたので、彼らが上がるのを待ってからトラウトスペイ・タックルを使ったスイングウェットの釣りでスタート。
と思いつつ、ウェットフライのフライボックスは東京へ置いてきてしまったので、結べるのはサンプルとして巻いておいた「時短シルバーマーチブラウン」1本のみ!ラインシステムは前回に利根川アンドレさんが使っているシステムと同様のものがそのままセットされており、フローティングのスカジットボディにファーストシンキングのポリリーダーで、押しの強い流れの中でもテンションが維持されてウェットフライが泳ぎやすいようになっています。
太い流れ込みは反応が出ず、流れがスローダウンする交差点でヒット!いきなりジャンプしたかと思ったら、太い流れの中へ向かってダッシュ!豊富な酸素で全然弱らないで困っていたら、突然下流へ向かって突っ走ります。自分も下流へ追随して行ってなんとかビート7の始まるところでおとなしくなりました。
朝一発目はニジマス42cm!
ナイフのように鋭利なフックポイントが長いドヒークHDSのおかげで、ガッチリとかんぬきに決まって激しいファイトでもびくともせずに落ち着いて楽しめました。
ビート7:スイングウェット続行
42cmニジマスが突然大人しくなった場所が怪しく、「普段は群泳している仲間がいるんじゃないか?」と睨み、そのまま数を重ねようと、スイングウェットのまま、ビート7へダウンストリーム移動。同時にライズも始まっていました。
こんなに早くからライズすることは考えていなかったので、レンジを浅くできるポリリーダーは車の中に忘れてきています。仕方ないので着水したらテンションを大きくかけてあまり沈ませずにスイングさせる作戦へ。
対岸までしっかりシュートしたら・・・飛び過ぎて対岸の壁から生える草へウェットフライを引っ掛けてしまいました・・・涙。仕方ないので他社製フックに巻いてあったソフトハックル14番に結び変えてスイングを続けますが、アピールが弱いせいか反応が悪く、10番へサイズアップ。
2回ストライクしましたが、どちらも「ヌルン」という感触だけ残してバラしてしまいました。
ビート6:ロングライン・ニンフィングで事件発生!
ビート8は空く気配が全くないので、釣り下りは諦めてニンフィング・タックルへ持ち替えます。
対岸まで距離があるのでレベルラインまでロッドティップから出してロブキャストする「ロングライン」ニンフィングを開始。最近やっていなかったので、こっちも体が思い通りに動かずなかなか狙ったところにフライが入りません。
段々と体が慣れてきて、ロッド2本分キャストでバブルレーンにフライが入るようになってから、深く沈めて流すこと数回、待望のヒット!
ジャンプするか!?走るのか!?
と思いきや、流れの中に定位して全然動く気配がありません。流木でも引っ掛けたかと思って回り込むと、ジリジリと動き出します!ロッド全体にゆっくりと体重をかけて流れから引っ張り出そうとしても、体をグリングリンとくねらせるだけでビクともせず・・・。
テンションを抜けば移動するかなーと思っても、一切お構いなし・・・。引っ張れば、より強い力で流れの底へ・・・。
ここで大きなコイをかけてしまったことに気づき、3番ロッドが破損するリスクを負ってまで無理なファイトをするのも嫌だし、かといってガッチリとフッキングしてしまったので外れる気配もありません。
こう着状態に入って3分くらいでしょうか?「止まらんぞ」状態のままさらに上流の落ち込みへ向かって潜水艦のように進んでいくコイになすすべもなく、諦めてロッドを寝かせてラインを切りました。
運よくフックとティペットの結び目で切れてくれたのですが、かなり体力を消耗。そして岸へあがろうとしたら溶岩に足がもつれて転倒、「バキバキ!」というやばい音がしたので恐る恐る立ち上がったら体はどこもなんともありません。
愛用のランディングネットが身代わりになって折れてくれたのでした・・・。ありがとう!!
ビート5: ショートライン&ロングライン・ニンフィング
あんな化け物みたいな魚を相手にしているとプラクティスもフィールドテストもへったくれも無いので、深い釜のようなポイントは無視して、瀬になっているところでニンフィングを続行します。
ガッツリ上顎へフッキングした、ドヒークHDJで巻いたビーズヘッドニンフ!45cmニジマス相手のファイトでも危なげがありません。
さらにもう1匹29cmのニジマスを追加します。
ビート4: ショートライン&ロングライン・ニンフィング
ビート5もやり切ってしまったので、このフィールドで1、2を争う大場所のビート4へ移動します。
いいサイズのニジマスが何匹が見えますが、かなり叩かれていてナーバスな魚が多く、0.25mmしかないドヒークのレベルラインでさえ着水すると逃げていってしまいます・・・。ロングライン・ニンフィングは諦めて、ショートライン・ニンフィングで筋を流すと一発で出ました、40cm!
ビート3:ショートライン・ニンフィング
ここで11時前だったので、さっさと滝の下まで移動しようとウェーディングしながら川の中を移動。
ここで左手でスペイロッドを握りながら、右手でユーロニンフロッドを握ってショートライン・ニンフィング!
何度か流してニジマスがヒットしましたが・・・両手が塞がって体のバランスを崩してオロオロしている間にバラしてしまいました。
ビート2:ロングライン・ニンフィング
なんとか滑って転んだりせずに、ここも大場所であるビート2に辿り着いたら、ルアーアングラーとフライフィッシャーが棲み分けて釣っている状況。魚は奥の暗いところへ逃げ込んでしまっているようなのでサイズを落としたビーズヘッドニンフをロングラインで送り込みますが無反応。さっさと見切りをつけて先へ進みます。
ビート1:ショートライン&ロングライン・ニンフィング
いよいよ最後のビート1。この日は滝壺は狙わないと決めているので、滝下の瀬になっていることろを丹念に攻めます。ここは酸素量が多く、ハッチも多いので魚が元気なポイント。この日は、とても美しい「黄瀬マス」が釣れてくれました。ちなみにサイズは28cmなり。
ヒットした時にジャンプしたので「ニジマス」だと思ったら、砲弾型の体型と青いパーマークで「ヤマメかアマゴ」に見えてしまったのですが、とても美麗な裾野育ちのニジマスでした。
まとめと続き
今回の黄瀬川はビートに区切って競技用フィールドに見立ててやってみました。今回はスコアカードを登録しませんが、42 + 45 + 29 + 40 + 28 = 184ポイント。とても良いサイズが入っています!
ビート | チェック | タックル&システム |
7 | バラシ | トラウトスペイ、スイングウェット |
6 | 42 | トラウトスペイ、スイングウェット |
5 | 45、29 | タイトラインニンフィング、ショートライン・ロングライン |
4 | 40 | タイトラインニンフィング、ショートライン |
3 | バラシ | タイトラインニンフィング、ショートライン |
2 | N/A | N/A |
1 | 28 | タイトラインニンフィング、ロングライン |
タックル&システム別では、タイトラインニンフのタックルでロングライン・ニンフィングを行なったものが最も高いスコアを獲得できました。魚の着き場所を「点」で把握していない場合、ニンフの「探り」とウェット「誘い」を得意とするロングラインが有利なのかもしれません。
タックル&システム | チェック数 | スコア |
トラウトスペイ x スイングウェット | 1 | 42 |
タイトラインニンフ x ショートライン | 1 | 40 |
タイトラインニンフ x ロングライン | 3 | 102 |
エントリーした場所からスイングウェットで下流を攻めるのか?ニンフィングで上流を攻めるのか?どちらにしろ、シンプルに水中を直撃する釣り方かつハッチやライズが無くてもゲームが成立するので、その時のシチュエーションに応じて使い分ける「槍と剣」として、効率良く楽しめる究極の組み合わせでいかがでしょうか?
タックルデータ
ツーハンド(トラウトスペイ)11フィート11インチ3番
- フライ: 時短シルバーマーチブラウン #10
- ティペット:シーガーエース1.5号、サンライン ビジブルトマト2.5号
- リーダー: AirFlo ポリリーダー トラウト 10フィート ファーストシンキング
- スカジットヘッド:OPST Commando Head 225GR
- シューティングライン:Ken Cube EXシューティングライン フローティング
- フライリール: Ross Evolution LTX 7/8
- フライロッド: G.Loomis IMX Pro 11’11" 3番
シングルハンド11フィート3番(ニンフィング)
- フライ:ビーズヘッドニンフ 3.8mm
- ティペット:シーガーエース 1号
- リーダー:サンライン ビジブルトマト2.5号
- フライライン:Dohiku Level Racing Line AFTMA L3F
- リール:Hardy Ultralite UDLA 6000 (195g)
- ロッド:Echo Shadow X 11’0″ 3番 (g)