マラード(マラード・フランク)
2020/12/09ウイング,フェザー,フライタイング,フライフィッシング,フライマテリアル,マラード,羽毛
マラード=Mallard とは日本語で「マガモ」のことです。鳥の胴体から羽根が伸びている脇の部分をフランク=Flankと呼びますが、ここから取れる羽毛はグレイ〜薄いライトブラウンの色合いとなっていてこれを「グレイマラード」と呼んで主にドライフライやウェットフライのウィング材として使います。
点線状態になったパターンが魚を引き寄せ、さらに水中での動きも良いマテリアルなのでフライのカラーリングによってはテールやスロートとしても使われます。
取れる部位によって羽毛の性格が違いますが、グレーマラードは一羽から取れるマテリアルの中で一番普遍的な部分となりますが、動きの良いものや好みの形・大きさを使いたい場合は自分で選ぶ作業が必要となります。お安いパックの場合はクセがついたフェザーを自分でスチーム処理したりも必要となりますので、初めからクオリティの高いものを買う方が手返しが良いのでオススメです。
フランクの羽毛でも特に発色がモノクロームで濃くて綺麗なものは「シルバーマラード」となりますが、名店と言われるマテリアル・メーカーの場合はこれのクオリティで見分けることができると言われています。
これ以外の場所、ショルダーから取れる羽毛は濃いものが「ブロンズマラード」薄めが「ブラウンマラード」となりますが、これらの方が水中での動きが段違いに良く、一羽から取れるペアの数も少ないため希少価値が高いものとなっています。
ブレストの羽毛はサイズが小さく発色も他の部位と違うのであまり使われませんが、柔らかさを活かしてチークとして使ったり、アメリカのクラッシックパターンでウェットフライ の「ホーンバーグ」ではウイングとして使われます。
羽毛のストーク(軸)がついた状態で使う
ウイングとして使う場合、簡単なのは左右から対照になっている2本を選び出し、合わせてから好きな場所をカットしてウイングとして使います。
羽毛を適度な幅に毟り取って使う
マテリアル扱いに慣れたタイヤーの場合はストークから必要な幅のフェザーを毟り取ってペアにしてウイングを保持して取り付けます。こちらの方が手返しが遥かに良いので、安価なグレイマラードで練習しておいてから、もっと高価なマラード系フェザーを扱うのがオススメです。
ウォリーウイングで使う
ドライフライではフェザーの先端部分を折り返してウイングとして使う「ウォリーウイング」というテクニックがあって、ここでもグレーマラードを使うことができます。メイフライの場合は取り付けたあと割いて2つのウイングにすることができ、ストーンフライの場合はそのまま適度な長さで取り付けます。
羽毛のバーブ(枝毛)だけを使う
バーブの長さが適当かつ動きが良いので、バーブの部分のみをカディスやシュリンプなどのテールやアンテナとして使うこともできます。
等級・品質の基準
豊富にいる鳥なのでセレクトしてある物であれば品質のばらつきがは少ないですが、そうでない場合は1パックからウイングとして使えるものとバーブだけ使うものをより分ける必要があります。。健康な状態のマガモから取れたものは、ストークからバーブがスムースな手触りですので、可能であれば袋から1本取り出してチェックすると見分けられます。
オンラインなどで悪質な業者はグレーマラードを染色して「ブロンズマラード」、「レモンダック」などとしている場合もありますが、本来は別のマテリアルです。予算上泣く泣く割り切って代用とするならばまだしも騙されないよう注意が必要です。
オススメのブランド
- キャナル
- Veniyard
- Hareline
関連記事
磯の小物でソルトフライ
ワールドカップ終盤、うちのメンバーの不用意な挑発発言により、アルゼンチンのアング ...
マーティン・ホワイト
TFFCCプロメンバー。 日本在住スコットランド人です。子供の頃から釣りを楽しん ...
早川 – 神奈川県小田原市
芦ノ湖を源流とし支流の須雲川と合流して相模湾へ注ぐ早川。急な勾配を海まで流れる、 ...
マングローブ・アイランドのフライフィッシング – 沖縄県西表島
2015年12月に西表島フライフィッシングツアーに行った際の動画です。字幕ONで ...
4番タックルで伊豆のチョイ釣り
今年は新しい会社の事業立ち上げで忙殺されており、渓流2回のみの釣行となっていまし ...