パラシュート・スパイダー | Neversink Parachute Spider
車で北関東から南東北を移動しながら渓流を釣り歩いていた時ですが、イワナやブルックトラウトのポイントで良い時間でもライズが出ないことが多く、どうやったら岩の下に隠れている魚を呼び出せるか悩み、インパクトの大きいドライフライをあれこれ試行錯誤した中で、ふとニューヨーク時代にネバーシンク川のブラウントラウト相手に使っていたドライフライをパラシュートに巻いてみたらいけるんじゃないか、と思い即興でタイングしたら良い効果が出たので定番となったフライです。
原型:キャッツキル ドライフライからの改善
原型となる「スパイダー」はキャッツキル・ドライフライの一種です。本来イギリスでスパイダーと呼ばれるフライはソフトハックルのことなのですが、その他の古典的なウェットフライがドライフライにアレンジされたように、こちらは北米のアグレッシブな魚に合わせて水面から浮くようにハードハックルであるコックネックが巻かれてあります。
このフライを狙った場所の水面へ叩きつけたり、水面を転がしたり、スケーティングさせて使うのですが、魚の出は良いのにフッキングしない事があまりに多いパターンだったので、イブニングの釣り以外ではあまり使わなくなりました。
日本では流れが速い川の底にいる魚をより強く誘い出すとともに、フッキングを良くするために、良く浮くけどボディが半沈みになるパラシュート・タイプに巻いたフライを使うことが多いです。パラシュート・スパイダーもその利点を活かして、浮力と安定性を活かして瀬でも使えるフライになっています。
バリエーション・・・ブリル・スパイダーの場合
ただパラシュートにするだけでなく、よりアピールを強くする方法がないかと考えて、水中へ沈む部分をシールズファーにしたり、ピーコックにしたり試してみましたが、「ブリルUV」を試してみたらUV効果もあって明らかに反応が良いので#10以上のサイズはこちらを多用しています。
マテリアル
- フライフック : ドヒーク HDG645 #8, #10, がまかつC12-B #12, #14(水深のあまりない渓流)
- スレッド: テックストリーム GSPパワースレッド 22/0
- パラシュートポスト:テックストリーム アントロンヤーンUV
- ボディ:ヘアズイアーダビング、黒またはブラウン
- ハックル:コックネック ブラウン
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使い方
使う前にハックル部分だけにたっぷりとフロータント処理を施します。流れが強いところをほど強くフロータント処理、流れが緩くて水深がある場所では沈めて水面直下を流しながら誘い出すことも有効です。
戦績
- ニッコウイワナ、エゾイワナ
- ブルックトラウト
- ブラウントラウト