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タスマニアン・ニンフ改

2024/08/29GSPスレッド,ジグニンフ,ニンフ,ヒラタカゲロウ,フライパターン,ユーロニンフ

ダビング&ラウンドワイヤーで巻いた従来型とウール&フラットワイヤーで巻いた時短「改」バージョン

ユーロニンフで使われる「ビーズ直径4mm以下のジグニンフ」のシステム向けのパターンになります。

オーストラリアのタスマニア島はトラウトフィッシングが盛んなのですが、そこで使われるニンフでトラウト以外の魚も良く釣れる、ということで何年か前にオーストラリアのフライフィッシング・クラブの方から分けてもらいました。

魚から見つけやすい要素、水流の中でも姿勢を保つ工夫、フォーリング中のアピール、誘いの要素など、マルチカルチャーのオーストラリアらしい完成度の高いニンフ?ウェットフライ?です。元々ウェットフライの釣りからジグニンフの釣りに入ってきたNeversinkがウェット的な釣れる要素を反映して改良。クリスマスのオーナメントのようなカラーリングで非常に良く釣れるのでフライボックスには必須となっています。

タスマニア大会での脅威的な釣果に驚いたアングラーからは「タスマニアデビル」とも呼ばれています。

特長と構成

原型はイギリスの湖水地方で使われているバンブル系のウェットフライと同じ要素を、現代的な「釣れる」要素を詰め込んで独自のジグニンフになったフライです。

左上が現代風にアレンジされた湖水で使う「モダン・バンブル」、「クラシック・バンブル」はソフトハックルを1ー2種類重ねて付ける

湖水では中層を釣るフライなので、テール側から魚がフライを見つけることが多くなりますのではっきり目立つUV反射効果のあるマテリアルでテールを作ります。

ヘッド側はビーズ自体を目立つようにメタリックカラーにしますが、効果が過剰にならないようにメタリックの「煌めき」効果の直後へ、ピーコックやパール系の「ゆらめき」効果をわずかにつけておいて、テールとの間に「食わせ」要素をドレッシングします。同じジグニンフでも重複しない要素をはっきりと表現する、イギリス的なジグフライといえます。

ワンポイント

限られた時間の中で手返し良く狙ったレンジへ素早く馴染ませるために大きめで重めのスロット入りタングステン・ビーズをバーブレスのジグフックへセットします。大会で許可されている最大ビーズの最大直径が4mmなので、3.8mmのビーズを選びます。

このフライの最大の特長と言えるのが湖水の現代ウェットフライでも使われる「UVテール」。UV反射効果があるハリのある素材を使い、魚へアピールすると同時に流水の中でのスタビライザーの役割を果たします。

スレッドをホールドしておいてから、ボビンにセットしておいたワイヤーを下巻きします。リビングとして使う部分を余らせておいてから、ウェイト兼ボディとソラックスの下地をワイヤーを巻き付けて形成します。

スレッドにダビングワックスを塗って、ヘアズイアー・ダビングをぴっちりと巻き付けてダビングヌードルを作ります。

ダビングヌードルをソラックスの手前まで巻き留めたら、ワイヤーでリビングしてスレッドで巻き留めます。

スレッドにダビングワックスをつけたら、水中での動きが良くボリュームが痩せないスクイレルのプレミアム・ダビングをタッチダビング(貼り付けてスレッドを軸に折ってセットすること)でセットします。

ダビング・ブラシで余計な毛をブラッシングして取り除きます。

スレッドループにカットしたCDCファイバーを挟み込み水中でふわふわと動いてアピールするためのギルを取り付けます。

最後にビーズの効果とギルの持つソフトハックル効果を区別するために、ネック兼セパレーターとしてグリッタースレッドを巻き付けます。

最後はメインのスレッドでグリッタースレッドを固定したら、ウィップフィニッシュ。

マテリアル

フック:ドヒーク HDJ #10, 12, 14
ビーズ:スロット付きタングステンビーズ 3.8mm, 3.3mm
スレッド:テックストリーム GSPパワースレッド 22/0又は16/0
テール:テックストリーム UVアントロンヤーン
アンダーボディ&リビング:ドヒーク ラウンドワイヤー0.2mm
ボディ:ドヒーク ヘアズイア ダビング
ソラックス:ドヒーク プレミアム スクイレルダビング
ギル:CDC
ネック:テックストリーム グリッタースレッド

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時短バージョンの場合

ダビングヌードルの代わりにウールを使って時短します。

時短のためにフラットワイヤーを使います。

ツール

セラミックボビン

ティンセルの滑りも良く、ワイヤーに使っても切れづらいセラミック加工されたボビンです。

使い方

ユーロニンフ・タックルを使ったショートライン・ニンフィングやロングライン・ニンフィングで使います。

流れのあるポイントではテンションを保ったまま底波をリードしながら流していってアタリを待ちます。
岩や根へ隠れているような魚を狙うときはピッチングでフライを入れたら沈めて送り込んで底すれすれを流します。

対岸に潜む魚を狙う場合はロングラインで上流の奥へ打ち込んでからフォールで誘いをかけてから、流れに同調させてアタリを待ちます。

誘いだす場合は対岸へロブキャストで入れて下流へ流しながら沈めて行って、ウェットフライと同じく下流45度の位置からスイングして浮き上がらせます。

戦績

  • ヤマメ、ホンマス、ニジマス
  • ニッコウイワナ、ブルックトラウト
  • ラージマウスバス、ブルーギル
  • オオクチユゴイ