オイカワのフライフィッシング
和名:オイカワ /学名: Zacco platypus (Temminck et Schlegel, 1846)
日本から香港を含む中国南部まで広範囲に生息するコイ科オイカワ属の魚。成魚でも15cm足らずくらいで、昔から日本の川の毛鉤釣りでは対象魚とされ、年間を通じて禁漁が無いこともあって、東京近郊ではミッジフライ&繊細なタックルで楽しまれています。学名の「ザッコ」は「雑魚」から命名されたとおり、コイ科の代表的な小魚です。
群れで好みの水質や水温の場所へ移動したり、雑食性のため比較的水質変化に強く、都市河川で多く見られる魚です。本来は西日本に生息する魚でしたが、琵琶湖産アユの全国出荷とともに東日本各地へ生息範囲を広げました。
また日本の文献に初めて登場する毛鉤釣りは17世紀、京都の宇治川におけるオイカワの毛鉤釣り=フライフィッシング。日本人の心をくすぐる伝統的な好敵手です。
特長
日当たりの良い場所を好み、夏場には大きい個体は水流の速い瀬に好んで定位します。口が小さいので#18以下のフック、必要によってはミッジサイズの#22以下に巻いたフライパターンで、柔らかいフライロッドやテンカラ竿で釣ると面白い魚です。ウェットフライのスイングでも狙うことができて、ドライフライよりも大きいサイズが釣れるので夏の盛期にはおすすめです。
フライタックル
シングルハンド0-2番タックルが理想的ですが、丁寧にファイトすればシングルハンド3-4番タックルでも楽しく釣れると思います。
フライ選択&プレゼンテーション
その場でハッチしている小さめの水生昆虫を捕食していますので、マッチザハッチの釣りを行います。冬から初春はユスリカ、夏から秋はカゲロウがメインとなるのですが、吸い込みやすいCDCを使ったフライが圧倒的に釣りやすいです。これは小型のトラウトを狙うのと全く同じ選択となります。