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入賞してきました!エリアでのフライフィッシング・トーナメント

2023/09/19

(2022年11月-2023年1月の体験レポートです)

前回は「体験してきました!」でしたが、結果としてのトーナメント成績は偏差値43。当然「補習」がつきものなのですが、なかなか時間が空かずに練習できないまま、次の大会を迎えてしまいました。

前回の模様はこちら:

第21回ATFC平谷湖大会・・・平谷湖フィッシングスポット(2022/11/20)

ぶっつけ本番でATFC第21回平屋湖大会に出てみてびっくり!

愛知県や長野県からやってくる地元プレイヤーたちのメソッドの確かさと、安定した釣果にいきなり焦ります。

それもそのはず、愛知県には名門フライショップ「FAIS」があり、がまかつフライフックのデザイナーをされている松井伯吉師匠が育てるフライフィッシャーたちが揃っていたり、「山賊」と呼ばれるトーナメント・ユニットもいて、そう簡単には勝たせてくれません。フライ選びに迷う私(エド吉田)の結果は安定せず、総合14匹で終わってしまいました・・・。

ちなみに長野県伊那地方にある「平谷湖」はクリアウォーターのポンド。素晴らしい周辺環境もさることながら、かなりフライフィッシング育成に力を入れているフィッシングエリアで、ここで腕を磨いているフライフィッシャーは安定したキャストやプレゼンテーションで上達も早く、足を運ばれる機会があればオススメです!

プラクティス:「止水のユーロニンフ」 x 新兵器「もっふぃー」・・・朝霞ガーデン

そして年が明けて2023年1月!元旦の計として「今年はトーナメントで結果を出す!」と誓いました。

都内の人間にとって、時間が空いた時にパッと行けるフィッシングエリアというと、クリアウォーターの「朝霞ガーデン」かステインドウォーターの「フィッシュオン王禅寺」の2択しかありません。前回の平谷湖で迷宮に入ったまま終わってしまったのが非常に惜しく、このまま答えが見つからないまま次の大会に出てもいい結果が得られないので、まずはクリアウォーターでの勝負パターンを確立するために朝霞ガーデンへ行きました。

いつもは優雅に「好きなやり方で12匹釣ったらおしまい」なんて、制限をかけたマイペースな遊びを楽しむフィールドなのですが、今回は厳しく自らに「50チェック」を課します。「50」という匹数はトラウトがたくさんいる北海道では「それだけ釣れればカタチになったということ」という目安になっています。なのでクリアウォーターがちゃんと釣れる証として「50」なのです。

もちろん、行き当たりばったりでやっても定量的な結果は出せないので、メソッドはTFFCC国見さんから伝授された「止水のユーロニンフ」、フライはATFC山本さんが生み出した必殺マテリアル「もっふぃー」を使ったものになります。

「信頼できる何か」があるのは心強いもので、迷いを捨てたマシーンと化した私はひたすら釣って、朝霞ガーデンでは初めて50チェックをクリアーしたのでした!

第22回ATFC308クラブ大会・・・308クラブ (2023/1/29)

月内にプラクティスを済ませておいたことはもちろん、年内に初のウインタータイヤを買いました!

これで雪道や凍結するシーズンも出撃可能です。朝の時点での気温は-4℃!

しかし大会に参加する選手たちのハートは熱く、近場の栃木や福島はもちろん、東京や神奈川、さらには愛知からも!

ルーキーの道のり・・・1回戦、2回戦、敗者復活戦

308クラブは平谷湖や朝霞ガーデンと同じくクリアウォーター。B組に分かれた私の1回戦は振るわず、「2チェック」のみで1回戦は「負け組」になってしまいました・・・。プラクティスと違い、あらゆるメソッドを備えたフライフィッシャーたちが一斉に釣るとプレッシャーは段違いです!

続いて2回戦。負け組の中でなんとか「3チェック」で生き残り、敗者復活戦へ進むことができました。

6名で戦う敗者復活戦。僅差で厳しい戦いでしたがなんとか1匹差の「6チェック」で3位決定戦へ。

ルーキーの接戦・・・3位決定戦

決勝コースから外れた1名、敗者復活戦からのしあがった私、敗々者復活戦から生き残った1名の3名で戦う3位決定戦・・・。それぞれが確かなメソッドを持っている中で、僅差を制したのは浮いている魚へのプレッシャーが軽減できる透明フライラインの「モニック アドバンスド クリアープラス」とスローシンキングの「もっふぃー」。午後になって沈んでいた魚たちが浮いていたことに気づけたこと。僅か1匹差の「3チェック」で入賞できました!

メソッドでは差がつなかった中で、僅差を決めてくれたのは「もっふぃー」と言っても過言ではなく、改めて変化へ対応するためにもフライが最重要パーツなのだと気づきました。

ちなみにこの日は「大物賞」も行われていて、「53cm」をチェックインしたケン山本が仕留めました!

まとめと続き

よくフライロッドに「入魂」なんて言い方をしますが、ロッドが釣りをしてくれる訳ではなく、大事なのはロッドやフライライン、リーダーシステムも含めたタックルをどう使うかという「メソッド」と「フライ」への入魂だと思いました。

しかし使い方を覚えたメソッドをやり遂げる根性だけでは差がつかず、辛うじてフライの差で入賞できただけです。決勝コースの選手たちとの実力の差は歴然・・・。メソッドを使いこなす「スキル」や「経験の引き出し」の差が非常に大きく、まだまだ安定して入賞できる「エキスパート」になれるまでの道のりは遠いようです。

「ダニング・クルーガー効果」でいえば、成功体験を過大評価せず、足りないスキルや経験を身につけていくことでしか安定した結果が出せないと言います。これこそが「一期一会」のフライフィッシングでは学べない釣りとしての大事な部分であり、トーナメントに限らずフライフィッシング全般で何かしらの反復学習が大事な理由だと思います。

1回だけの成功体験で慢心することでは「自信」が身につかない

私がメインで使う「止水のユーロニンフィング」は、トーナメントに特化しているわけではないのですが、だからこそ使い方やシステムの適応やフライの性能が左右するので、湖の釣りやバスフィッシングなどでも応用が効く(=そこからも学べる)よう、しばらくはこのメソッドで頑張ろうと思います。具体的にはインジケーターリーダーに出る「ストライク」を気づけていないことが大きいので、間違ってもいいから全部フックセットしてみるなど、やれることだらけ。

「目指せ!100魚種」など、いろんなフライフィッシングを並行して行う一期一会のアウェーゲームが多かった私なので、ここでしっかりと実力を磨くことで、これまで取れなかった魚や新しいターゲットが待っているので、励みにしようと思います。

いつものフライフィッシングに違和感を感じるあなた。なんかマンネリで刺激が無くなったと思った倦怠期のあなた!
トーナメントだから、と敬遠せずに、学びを得られる要素がたくさんありますので、機会があればチャレンジをお勧めします。

タックル情報

今回のルーキ入賞戦に投入したタックルはこんな感じ。

タックル1: シングルハンド6番 – タイトライン・ニンフィング

  • フライロッド: Echo Stillwater 10’6" 6wt
  • フライリール: Hardy Ultradisc Cassette 6000
  • フライライン: Monic アドバンスド クリアープラス WF6F
  • リーダー:サンライン 磯スペシャル Visible Tomato 4号
  • ティペット:シーガーグランドマックスFX 0.5号、0.8号

FIPS-Mouche世界選手権 Team USAのピート・エリクソンがデザインしたロッドで、トルクのあるミドルアクションに設計されていて、直進性の高いワイドループが作れるようになっています。コンペティションで使われる長いドロッパー・システムでもトラブルなく、バックキャスト一回のシュートで安定して20m以上出せるだけでなく、ショートライン・ニンフィングで手前を探ることもできるティップを持っています。

透明フライラインの「モニック アドバンスド クリアープラス」は1.5オーバーラインで、WFの中のWFと言ってもいい2段階テーパー(モニックではジャベリンテーパーと呼んでいます)。長いラインシステムの先端にビーズヘッド・ニンフがついているシステムを楽にキャストできる性能を持っているだけでなく、水面においたフライラインが影を落とさないので魚の活性を下げづらくなっています。

またインジケーターリーダー以外のティペットもフライラインも透明だとインジケーターカラーだけを見やすく、疲れづらく集中力を維持できました。

タックル2:シングルハンド6番 – インジケーターニンフィング

  • ロッド: Echo Indicator 10’0" 6wt
  • リール: Tibor Light Wide CL (ソルトタックルから流用)
  • フライライン: Monic アイシクルWF6F
  • リーダー: シーガーエース 1.5号
  • ティペット:シーガーエース 0.5号、0.8号

今回は出番が全くありませんでしたが、Echo Indicatorは同じくピート・エリクソンがデザインしたロッド。ミドルセクションの反発が強く、インジケーターやドロッパーをセットした抵抗の大きなシステムをトラブル無くキャストしやすく設計されています。