伊豆の春アマゴ2017

2020/11/25アマゴ,フライフィッシング,伊豆

アウトドアイベント会場の下見がてら沼津の友人宅へ寄った後、東京でのビジネスミーティングがキャンセルになる報らせが入りました。こんな時こそキャンピングバンを移動式事務所としているメリットを発揮するチャンス。両親へのお土産を買いに行きつつ、今シーズンのアマゴの調子を探ろうと、中伊豆へ車を走らせてワサビ畑を見に行くことにしました。

狩野川の源流部にはいくつもワサビ畑が作られていて、清廉な空気と冷たい水の中で美味しいワサビが育てられています。

見渡す限り、全てワサビです!下流を泳ぐアマゴやアユは、ワサビ水を飲み、良い風味になっていてさぞかし美味しいんだろうなぁ・・・なんてしょうもない考えが浮かびつつ、中堅どころのワサビを買った後は、解禁から一ヶ月経った、狩野川支流・大見川へ様子を見に行きました。

ここは私の伯父が伊豆での単身赴任時代に、アユ釣りとアマゴ釣りにはまっていたホームグラウンド。当時は本流でアユもアマゴもやっていたそうですが、アユシーズン中は同じ場所でルアー&フライとアユ釣りができない現在、アマゴは支流で釣るものとなっています。

アマゴの川を覗き込むのは、南アフリカから来たジャスティンをアマゴ・ガイドしてから2年ぶり・・・ドキドキします。

川へ到着してから、川石をひっくり返して虫チェックが済んだ後は、ぼーっと川面を眺めることしばし。ルアーで釣った人の魚を見せてもらうと、放流された魚がメインのようです。今シーズンは秋川や中禅寺湖で忙しかったので、ここで釣らずに東伊豆の松川源流まで移動することにしました。

松川の基点となる松川湖は伊東の街を流れ伊東湾へ注ぐ伊東大川(本名・松川です)の源泉であり、伊東市民の飲み水を供給しています。伊東松川漁協の管理で、ニジマスの放流が行われていますが、海釣りやバス釣りと比べて人口が減ったフライや渓流釣りにはあまり熱くないようです。今回立ち寄った伊東吉田の釣具店・イシグロも、フライコーナーが無くなっていました。ちょっぴり寂しい状況ですが、5年前くらいから発眼卵放流がメインの川となったことで、川育ちのアマゴが狙える腕試しにはむしろ面白い川になりました。

車中で快適に眠った次の日、湖畔の日釣券販売機に寄ってから、車を入渓点まで運転していき朝食をさっと済ませてスタートします。温暖な伊豆は東京の渓流と比べて一月半くらいハッチが早いので、朝一の状況を見ないと、その日のパターンが読めなくなってしまいます。

伊豆の川育ちのアマゴの特徴かもしれませんが、温暖な気候かつ源流にイワナがいないことで、水が冷たい岩の下や巻き返しを隠れ場にして、深場から一気にフライに出てくることが多く、一度出たらその魚は出てきません。イワナとヤマメの両方の性格を持った魚だと思っています。今回は、何年かぶりに真面目にマッチザハッチをやったことで、それだけではない理由も分かりました。

詳しくはビデオ(字幕対応)をご覧ください。

コカゲロウが水面でハッチしているのですが、#18のCDCダンをプレゼンテーションしても反応がほとんどありません。フタバコカゲロウ対策の#22のCDCダンに変えましたが、多少反応が良くなっても、底から猛スピードでフライに出てきてくわえ切れない様子。決して餌をとるのが下手な魚ではないので、何だろうと考えながら、タイミングがあってとりあえず一匹釣れました。このサイズでもヒットすると川のスペースを充分に活用して下流へ向けてダッシュします。キャッチしたら、フライが外れていました。刺さりが浅いようです。

こんなサイズの魚でも逃げ場を決めて走るのは、ゾーニングができている証拠であり、そうなるとよりカゲロウパターンへ貪欲になるはずです。それがなぜイマイチなんだろう・・・。そのあとヒットした魚も針がかりが浅く、バラしてしまったのでどうも何かが合っていないためのショートバイトのようです。

一休みしながら川を見ていると、水面の#18-22サイズのコゲロウではなく、水中でギラっとしています。正午になるとどこからともなく#14サイズのヒラタカゲロウの群れが飛んできました。何だ、ちゃんとしたサイズのカゲロウがいるじゃないか。そこで#14のCDCダンで再開しましたが、全く反応なし。コカゲロウじゃないし、ヒラタカゲロウでもない・・・?水中の様子を見ても、流下してくるものは対してありません。・・・まさか・・・。

#12のCDCイマージャーに取り替えたらすぐに答えが出ました。水中ハッチして水面下で飛び立てずに流されたヒラタカゲロウを狙って食べていたようです。引き出しが一つ増えました。

午後3時には切り上げて東京へ戻らなければならなかったのですが、最後に釣った一匹はまだサビが入るボディでした。これから5月の盛期には美しい体になるでしょう。

データ

  • 釣れた魚: そこそこサイズのアマゴ x 3、 リリースサイズ(12cm)少し上のアマゴ x 4
  • フライ: CDC ソラックスダン #18, CDC イマージャー #12
  • リーダーシステム: 8ft に詰めたテーパーリーダー、 フロロカーボン8X(0.3号)を4フィート
  • ライン: Scientific Anglers スープラトラウト DT 0番
  • リール: Oris Battenkill I
  • ロッド: Tiemco Euflex Infante 800-4 0番

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